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【SDGs関連書籍 読書録】数字でわかる! こどもSDGs 地球がいまどんな状態かわかる本

数字でわかる! こどもSDGs 地球がいまどんな状態かわかる本
バウンド (著), 秋山宏次郎 (監修) カンゼン (2021/6/4)

数値的なエビデンスとともに、現状のトピックを見開きで説明
主語(世界の現状なのか、日本の状況なのか)を明確に読み取りながらであれば、普通に大人が読んでも「へぇー」と言わされる内容も多い
 所得の不平等を表す指標である「パルマ比率」など

全面的にふりがなが振ってあり、小学生向き?と一見思えるものの、
内容は中学生でないと難しいのでは?

第3~5章で、「暮らし」「差別」「格差」「環境」について、数値の羅列だけではなく、「考えてみよう」という問いかけ部分があることがよいと感じた(答えなんて書いてない、答えのない問いも多い)

例として
 ・日本にとって原子力発電所は必要?不要?
 ・食料を輸入して大量に捨てる日本人をどう思う?
大人こそ考えてみるべき(答えられない)問いすらある

付録の17の目標のページには、それぞれの「目標達成を目指す理由」が記述しており、SDGsの各要素について論じられたり、日本は何が恵まれていて何が足りないかについて自分の考えを持ったりする子供が多くなれば、「SDGsってエコっぽいの?」「SDGsよりも今は脱炭素が儲かる」としか捉えていない(リカレント不足の)大人はタジタジになることでしょう

 慢心しないでください、逃げ切れませんよ


出版社と著者・監修者のターゲット年齢の設定に少しズレがある?と感じるものの、極めて良書と思います