大特を自力(?)でとる その2「一発試験」編
免許センターの試験コースの写真です。えぇ、怖…と思って写真を撮ったことを覚えています。歩行者さんですかね。
3年前、都市部から山奥のど田舎にUターンしてきました。
帰ってきて仕事をやり始めるのですが、どうやらいろいろと資格がいるわけで。ひとつずつ取得していくことになるのですが、今回は大型特殊免許取得までのストーリーです。
前回には記しませんでしたが、このようなことを書いてみようと思ったのは、自分が一発試験を受けるにあたりネットなんかでも色々攻略法なんぞないか探してみるのですがあんまりなくて、で、誰かの何かの参考になればと思った次第です。
お申込み
ということで、運転免許センターに裸一貫乗り込んで、自分の腕だけで免許を取得しようと決めたのですが、まず何からやっていいかわからない。
とりあえず、免許センターに電話してみました。いくつか窓口をたらい回されたのち、近くの警察署に問い合わせて申し込みをしてほしいとのこと。あんまり受ける人おらんのかな…。
警察署に電話してみると、これもまた、へ?おぬしマジで一発試験なんか受けるん?みたいな声が聞こえてきそうな対応。なぜか無駄に腕に自信があった僕は猪突で猛進をいたします。
住民票だったかな?指定された書類を持って警察署に行きました。で、手続きをして試験日の予約をとりました。午前と午後で試験時間を選べて、僕の場合車で2時間ほどかかりますんで朝早くなるの嫌だし、試験日は次の週の水曜午後とかで予約したと思います。
ここで偉い人(あとで聞いたら父親の知合いだった)がでてきて、「ありゃのう、難しいでぇ。ほんまに一発でとるんか?銭かかるでぇ?とにかくの、しっかり交通ルールを守るんで」と、それでも強気な僕をびびらせる言葉を発していきました。まぁビビりませんけど!
なぜ、こうまでも無駄な自信があったのかというと、試験で乗る車両にある程度業務で乗っていたから。ここに大きな落とし穴があるんですけどね。
試験車両について
自分が業務で乗っていたのは砕石などの材料を主にダンプトラックに積み込むタイヤショベルです。
いわゆるこういうやつですね。でかいでしょ。タイヤショベルですね。これはまぁ、乗り慣れたもんです。中折れと言って、ちょうど運転席の前あたりで車体が折れて方向を変えていきます。前輪の軌道に沿って後輪が進むので内輪差がありません。僕からしたら普通車より乗りやすい、まであります。
ただね、問題はここから。大特の一発試験で実際に乗る車両はおおまかに2パターンあって、試験場によって違います。ここまでは僕も知ってましたが、大差ないだろうと高を括ってました。
もう1パターンのがこれ。
これはもうね、僕が受けた実際の試験場のやつですけど笑 フォークローダーとかショベルローダーとかっていうみたいです。
結論、とどのつまり試験場はこやつでした。こいつのやっかいというか僕がどうしても慣れなかったのは、前輪駆動で後輪操向というとこなんです。普通車は前輪が動いて方向を変えて行きますけど、これは後輪が動くんです。前輪は動かない。試験官にも言われましたが、普通車のバックで運転するイメージです。なんやねんそれ。
フォークリフトと同じなんですけど、なんというか、ハンドルをきったら思ったよりすぐスンって車体が回る感じです。だからまっすぐ走るのが難しいし、カーブもむずいし、交差点とか線に沿って回るとかむずいし、当然バックとか言うまでもないです、むずいです。
一発目
試験日に時を戻します。
警察署で手続したとき、試験の受付は13時からで当日試験のコースが12時頃発表になり、13時まではコースを歩けるから受付までにコース覚えてくださいとのことでした。
むむ、覚える…?
素直に言われたとおりに従って12時前に到着しました。免許センターは来たこと何度もあるけど実技の試験受けるなんて初めてじゃしどこ行っていいかも分らんなか、表示に従って進んでいきコースの発表をしてある待機場にたどり着きました。
ガラス張りになっていて、コースが見渡せます。他の人の試験の様子も見れそうジャン。
コースは何番だったか忘れたけど、スマホで写真に撮って、実際に歩いてみることにしました。
いやね、これ覚えれるわけない笑
何番のとこ曲がって、加速して次の曲がるところまでに減速してってしようと思うとやっぱり覚えてないと厳しいだろうと想像はできましたが、試験官も言ってくれるって言ってたし、ま、なんとかなるっしょ、としか思ってなかったですね。
13時になり、受付に人も並びだしたので僕も同様に受付をすませました。初めてだったので別室で待つよう指示を受けます。
別室にはほかの試験(多分バイクとか)受ける予定の方たちがいらっしゃって、屈伸とか運動検査みたいのと簡単な流れの説明を受けて先ほどのコース発表があった待機所でしばし待つ。
何の試験を受けるか分からんけどけっこう人がいました。普通車の試験とか高齢者講習とか大型とか様々のようです。外国人もけっこうおられました。
大特のコースを見ている人がいて、思い切って話しかけました。大特ですか?と。返事がすごかったのよ。
「はい。もうこれで7回目です。こないだようやく完走できました」
7回!?
6回落ちてもめげてないその精神やあっぱれじゃ!!
ま、よっぽどお上手でないんだろうなと思いました。この手の車に慣れてないとそりゃ難しいよ。わしゃあ違うで。なんたって慣れとるから。
少し待ったのちその日の試験官がやってきました。大特を受ける予定の人は僕入れて4名いました。僕は1番目でした。
なんでや!ベテランの運転から見せてくれえや!
早速、試験開始になり、呼ばれる僕。ただね、さすがに7発目の話とかようやく完走できたとか聞いて段々不安も募ってくるのですが、まあ一発は無理か、とりあえず感じだけ掴んでやるわ、今日はしゃあない落ちたるわ、ま、なんなら取って帰るけどな!くらいの意気込みでした。
試験開始
それでも、一応ある程度ネットなどにて下調べはしてました。試験は車両に乗る前から始まって降車するまでです。遠足は家に帰るまで~みたいなやつです。
乗車前に車両を一周回ってまず安全確認をします。車両系建設機械の講習のときに習った要領で必要以上に指さし→ヨシ!をやる僕(後で他の人見たらそんなことやっとる人一人もおらんかった)。目視で確認して試験官にあ、安全確認してるな、って伝わってたらそれで問題ないと思われます。
乗り込んだらもう試験官はやたら試験モードに入っていて、無言を貫いてきます。なるべく気にせず、カザミシで発進前の確認をします。カ:鍵、ザ:座席調整、ミ:(ルーム)ミラー、シ:シートベルトです。僕はかざみしんごって覚えてました。
お願いします、って一言発してからエンジンをかけました。エンジンを始動したら、目視プラスミラーで前後左右を確認します。もちろん指さしヨシやってます(はずい) ブレーキを踏んだままギアを前進に入れてサイドブレーキを解除します。
ちなみにこの車両のギアは普通車で言うワイパーみたいなやつで、ハンドルの左側から伸びてます。シフトレバーみたいなやつじゃないです。上に上げると前進で下に下げるとバックです。この辺は車両によっても違いあると思います。
で、発進。とにかく法令順守を肝に銘じ倒していましたから、しこたま安全確認をして、大きな道路にでるときも必要以上に左右を確認します。多分、少なし右左右左右くらいは確認してましたね。
まぁ、この子ったらなんとじゃじゃ馬だこと!全然ちゃんと走ってくれないじゃん!まっすぐ走れよ!
コースなんですけどね、スタートから3つ目くらいまでは覚えてましたよ、なんとか。ただその辺から真っ白ですわ。試験官はなんか言ってますけど、エンジン音が馬鹿でかくてほとんど聞こえません。試験官の誘導はこれはもう期待ができないことが発覚しました。わしの感性に頼るほかない。
緊張と冷や汗でよう分からんし、あぁもう次どこ曲がっていいんか分からんなぁ、って遠目で思ってた頃です、コースは3分の1くらい行ったのかなぁ。試験官がちょっと大きめの声で言いました。
「はい、じゃあ次のところ曲がってスタート地点に帰りましょう」
試験、
終了!!!!!!!!
なるほど、完走できんてそういうことか…。
一体、何度試験を受けたらいいのか!
一発目の結果発表
ちなみに今回7度目の挑戦をした彼は完走してました。僕の目から見たら全然ちゃんと普通に乗っていました。他の免許の試験を受ける人もあわせて全員が試験終了するとそのあと結果が発表になります。免許種別ごとに掲示板に発表されます。僕は別に完走すらしてないから結果待つのもめんどいんだけど、そのあとじゃないと次の試験日の予約ができないみたいなので待ってました。
大特の合格者はいませんでした。
彼は8回目か!怖い!!
次回、大事件起こります。
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