【登壇資料公開】 「ナラティブ」を伝えよう
こんにちは。
デザイン本部 プロダクト推進グループの橋本です。
先日、下記のIT企業4社(マネーフォワード/MIXI/LIFULL/ディー・エヌ・エー(以下、DeNA))が合同で開催する25新卒デザイナー向けのイベントに登壇させていただきました。
登壇時に使用した資料を公開しつつどんなお話をしたかであったり、またどういう流れで資料が形づくられたかなどお伝えできればと思います。
わたしについて
株式会社MIXIにて横断的に複数のサービス・プロジェクトに関わるデザイナーとして働いております。新卒採用まわりにも積極的に取り組んでいます。
MIXIについてのご紹介
MIXIの事業について
MIXIでは一例として「モンスターストライク」SNS「mixi」「家族アルバム みてね」「TIPSTAR」といったサービスを展開しています。
これらのサービスに共通するのは「コミュニケーション」です。
「モンスターストライク」ではみんなで集まり、ゲームをワイワイと楽しめること。
SNS「mixi」では日記投稿や写真共有またコミュニティを通じての交流ができること。
「家族アルバム みてね」では子供の写真や動画をかんたんに共有、整理。家族みんなで楽しく会話したり、成長をふりかえることができること。
「TIPSTAR」では365日配信されるレース映像と、競輪・PIST6・オートレースのネット投票を、のっかりベッティングという形でみんなで楽しむことができること。
このように「コミュニケーション」が提供サービスの軸にあるのが特徴であり、また事業としては30以上の展開を行なっています。
企業理念
企業理念としてPMWVを掲げており「豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む」をパーパスとし、それに連なる形でMISSION、MIXI WAY、VALUESが存在しています。
特筆すべき点としてMIXI WAYである「ユーザーサプライズファースト」は「そこに幸せな驚きはあるか?」という問いを、制作現場から経営判断までのすべての基準にしたいという想いが込められています。
デザイナーの組織
MIXIのデザイナーの組織は大きく分けて以下の2つがあります。
デザイン本部 (事業横断)
各事業領域を横断的に複数のサービス・プロジェクトに関わるデザイナー
各事業領域所属のデザイナー
「モンスターストライク」や「家族アルバム みてね」のような特定のプロダクト・サービスに所属するデザイナー
MIXIでデザイン職の中心となって、活躍できる人材について
MIXIのPMWVに向き合い、PMWVを体現する働きをする人
PMWVを軸とし、ユーザーに驚きや感動をもたらすクリエイティブを届けていただきたいと思います。
幅広いデザインに関われるMIXIの環境を楽しめる人
MIXIは「コミュニケーション」を事業ドメインとし、主に3つの領域で事業を推進しています。
得意分野だけでなく、適切な知識・スキルを積極的に吸収し、デザインの領域を広げ、ドメインを問わずチャレンジしていただきたいと思います。
クリエイティブを通して事業や会社を成長させる気概がある人
MIXIはコミュニケーションを豊かにする事業会社です。
事業成果・価値の向上に貢献する意識を持った方には、チャンスがあります。
クリエイティブにて事業貢献したい方をお待ちしています。
本日の趣旨
ポートフォリオにてデザインした制作物のこだわりや意図を他者に伝える。
それは自身がポートフォリオという媒体を通じて物語の語り手になることだと考えています。
ですのでポートフォリオにおいては、型にはまったものではなく、自身のこだわりや意図をありのままに伝えてほしいと思っています。
ポートフォリオ紹介
長岡さんについて
今回は2022年新卒入社の現在TIPSTAR事業部にてデザイナーとして活躍されている長岡 美咲さんの合格となったポートフォリオをベースにご紹介できればと思います。
全体構成
表紙、自己紹介、目次、UI/UXデザイン作品から一点を絞ってご紹介させていただきます。
表紙
当時フィギュアにハマっていて表紙デザインとして取り入れたとのことで、ご自身のらしさみたいなものがファーストインプレッションにてパッと伝わるデザインとなっておりました。
自己紹介
プロフィールまたスキル情報に加え「わたし年表」という項目があり、
具体の作品を見る前に長岡さんご自身のお人柄などをしっかりインプットすることができ、ポートフォリオ上からではありますが、心理的な距離の縮まりを感じとれました。
目次
ご自身のデザインに対するマインド面がしっかり言語化されており、長岡さんの大切にしている軸を理解することができました。
またMIXIはエンタメやライフスタイルに寄り添ったサービスを展開しているので、そのような作品があれば、ぜひポートフォリオに掲載いただけると嬉しいです。
trop(トロップ)
UI/UXデザイン作品から一つピックアップし「trop」という旅程作成サービスのご紹介となります。
ユーザーインタビューやペルソナの情報はありつつも、課題からのゴールへの流れがしっかり記載されているので、長岡さんの思考性をしっかり把握することができました。
事前に課題またゴールを示していることで、後に続く機能紹介がどう課題解決に結びついているかが読み取りやすく、納得感がありました。
How To Useにおいてはイラスト取り入れるなど丁寧かつ簡潔な説明となっており、
紙面上から実際にアプリを触っているような印象を感じました。
ビフォーアフターがひとつとしてまとまって掲載されていることで、どういった課題がありどういった打ち手でブラッシュアップを行なったかを知ることができ良いと感じました。
振り返りは制作におけるプロセスの試行錯誤を知ることができるので掲載されているととても嬉しいです。
また可能であれば、プロダクトの未来展望(機能追加or改善余地など)も情報としてあると良いかと思います。
課題そしてゴールはしっかり掲載しましょう。
デザインは課題解決型ですので、表層部分のアウトプットのみだと制作物に対して判断がしづらいまたは制作意図を読みづらいと感じてしまいます。
ぜひ制作のプロセス情報をしっかり掲載をいただけると嬉しいです。
まとめ
ポートフォリオは一人歩きする媒体だと思っています。
(例えば面接前の選考段階では、本人が直接プレゼンできる機会は中々ないかと思います)
ですので、ポートフォリオ単体でも背景を理解できる構成・内容を意識いただけると嬉しいです。
そして、制作においてうまくいったことはもちろんのこと「うまくいかなかったこと」もお伝えいただけると良いかと思います。
うまくいかなかったことというのは試行錯誤しチャレンジしたからこそ生まれたものであると思っています。
そのプロセスをぜひ知りたいと思っていますし、それらの情報があることで減点になることはないので、ぜひ掲載いただけると嬉しいです。
(うまくいかなかったことを踏まえ、どう改善にむけて行動したか?があるとより良いですね)
長岡さん Q&A
事前に長岡さん本人にポートフォリオ制作にて大変だったことや工夫されたことなどをざっくばらんにヒアリングいたしました。
生の声は貴重だと思いますのでご参考までにです。
まとめ
前半でもお伝えしましたが、ポートフォリオという媒体は制作物を自身が語り手になり他者に伝えることだと思っています。
ポートフォリオ制作におけるフォーマットのような情報は昨今においてネットで調べれば色々と出てくる時代だと思いますが、それらフォーマットに綺麗に落とし込むことが目的ではなく、大切なのは試行錯誤しどんな想いを込めてその作品を作り上げたか?をプロセス含めて伝えるのが目的だと思っています。
ですので、あなただけが持っている「クリエイティブの物語」をポートフォリオを通じて、等身大かつありのままに伝えてもらえると嬉しいですし、私たち選考官、面接官はその物語にしっかり向き合いたいと思っています。
登壇資料制作の裏側
ここからは登壇資料がどう形作られたかについて裏話的な感じでざっくばらんにお伝えできればと思います。
今回MIXIとしては「型にはまったものではなく、学生自身のこだわりや意図が分かる内容を掲載してほしい」という想いをイベントを通じてお伝えしたいと考えていました。
ポートフォリオを作るぞ!となったら、まずはネットで調べたり諸先輩方に聞いてみたりだと思います。
その行動自体はとても素敵なのですが、その先一定数、既存のポートフォリオという形式や枠組みにガチガチに合わせて作ることへ視点がフォーカスしすぎてしまっている方も幾分かいらっしゃるように感じていました。
丹精を込めて作ったクリエイティブを予め決められた型に流し込むのではなく、等身大の自分で、ありのままに伝えてほしい。
そんな想いからこれらをキーワードとして落とし込むなら「ナラティブ」だと考えたわけです。
類似ワードですと「ストーリー」がありますが、こちらはどちらかといえば脚本のように起承転結が予め決められているもの。
クリエイティブというのは筋書きがあるものではないので、制作過程において工夫したこと、失敗したこと、うまくいったこと、涙を流したことなど、その中に様々な無数の物語があると思っています。
「あなただけの物語を自身の言葉で語ってほしい」
そんな想いから登壇資料が形作られていきました。
長岡さんのポートフォリオをベースに紹介していくと決まってからは、実際にポートフォリオ制作者である本人に当時の制作まわりのお話をしっかりヒアリングすべきだろうという考えから、お時間をいただき色々とお話を聞かせていただきまして、ヒアリングする中でご自身のクリエイティブに対する独自の物語が確かにそこにあると感じられました。
ざっくりですがそんな過程にて最終的に資料が出来上がっていったわけですが、資料制作を通じて実は自分自身も気づきや学びがありました。
それは、MIXIが求める新卒人材を俯瞰的視点であらためて認識できたこと。
そしてひいては、MIXIが新卒採用において大事にしていることをメタレベルで咀嚼できたこと。
自身が新卒採用における選考官また面接官を担当しているので、この気づきや学びは今後の採用活動においてもしっかり活かしていきたい。
今回の登壇を通じて一つそのように思いました。
25卒以降向けの採用について
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