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ロードバイクで困惑 初めてのフロントシフト その②

こんにちはサリーです。
前回に続きフロントシフトについて
より深い話をします。
フロント変速は何をやっているのか
そんなお話
ちょっとだけリアの話もスル

前回の話

フロント変速とは何をしているのか

まずはこれを見ていただこう

こちらのブログより
この裏側の突起は何でしょうか。

この突起、実は

この突起は、インナー(軽)からアウター(重)へ変速するときに
「チェーンの側面に引っかかって持ち上げる」
そのための突起物となります。

変速の流れ 軽い⇒重い

変速が開始されると何が起きるのか
順番を追いつつ説明します。
軽いギアから重いギアへ変速します。
(フロント変速機=FDと呼称)
1、FDのチェーンガイドが動き出します。
ガイドに押されながらチェーンが重いギアの内側に擦り付けられます。

2、しばらくは擦りながら滑りますが、突起のポイントで引っかかり、持ち上がり始めます

3、ガイドに押され続けるので、突起のポイントから更に重いギアの歯に乗り上げます。

4、乗り上げ始めると1/4回転ほどで完全にチェーンの掛け替えが終わり変速完了となります。
この時点で、チェーンとガイドとの接触は無くなります。

ここまで踏まえて次の動画を見てみてください

軽い⇒重いは2段階変速している

このように軽いギアから重いギアへの変速は、一度突起まで持ち上げさらに大きいギアにチェーンをかけ替えているんです。
フロントギアはリアと違い、隣のギアとの大きさの差がとても大きいです。
だからこそ、突起を使って中間地点までチェーンを持ち上げます。
中間地点の瞬間は、突起に引っかかってるだけなので、ペダルを強く踏んでいる状態で変速しようとすると、チェーンを強く張ろうとする力が働き、ガイドを押し戻そう突起から外れようとする力が発生します。
もちろん、変速レバーをゆっくり操作するとガイドが押し戻されようとするので変速が上手く行かないことが起こり得ます。
つまり、変速レバーはさっと操作し、ペダルは軽く力を抜きつつ変速を行う方がスムーズに変速できます

変速の流れ 重い⇒軽い

重いギアから軽いギアへ変速します。
1、ガイドが移動をはじめ、チェーンと接触します。

2、ガイドは軽いギアの位置まで移動を続けるので、チェーンはガイドに押され、チェーンが脱線します。

3、ガイドは軽いギアの位置で止まるので、脱線したチェーンは軽いギアの上に落ちてきます

4、チェーンがギアとかみ合い、ガイドとの接触が無くなり変速が完了します。

重い⇒軽いはシンプルに脱線させている

軽い⇒重いでは「中間ポイントで…」などと複雑でしたが、
重い⇒軽いでは何とも簡単な順序でした。
ほとんど皆さんが思っている変速だと思います。
本当にシンプルでしょうか?

ギアの形はみんな同じか

フロントギア(チェーンリング)、ギアの形が微妙にちがう

気が付かない人も多いですが、フロントに限らず、リアも同じで、ギアの一つ一つの形は違います

実はリアの方がかなりダイナミックに形状が違う

リアを見ると全然違いますよね。
フロントも同じように形状が変化していきます。

変速タイミングすら設計済み

前述したように、フロントは突起に引っ掛けて変速するので、チェーンが持ち上がり、その後ギアに引っかかります。
つまり変速は常にそのタイミングで行われるんです。
そして、チェーンが変速し、掛け変わるギアの歯の位置すらほとんど固定されています。
となると何が起きるか。
「この歯はチェーンが外れやすいように、この歯は引っ掛かりやすいように」
こんな感じでそれぞれの歯に役割があり、その役割に適切な形状になっているんです。

シマノ社HPより

この変速ポイントについてライダーはほとんど気にする必要はありません。
リアのギアには4回くらい変速のポイントがありますし、フロントも同様に4回ほどあります。
慣れたライダーはフロントの変速については割と無意識にそのポイントを狙うように変速していると思います。
ライダーが狙うというより、設計段階で狙われてる感じですね。
このギミックを知らなくても変速はできますが、理屈を知ってからチャレンジしてみると、より自転車を楽しめるんじゃないでしょうか?

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