車道のどこ? 自転車の走行位置について
こんちにはサリーです
今回の記事は車道のどこを走るべきなのか?
後続への配慮とは?についての僕の考えを書いていきます。
ことの発端はこのツイート
さて、この動画をみて、スポーツバイクに馴染みのない人や、初心者も含めて大半のライダーは、なにがどうなのか分からないと思います。
なぜならこの行動自体に大きな問題や違法性は無いからです。
ざっくりと、日本サイクリングガイド協会としてのコメントから拾って来ます。
なにを指摘されているのか
道路のかなり左側へ走行路の変更
後続車に追い越しを促すジェスチャー
小さ過ぎるジェスチャー
片側二車線でそれが必要か
大きいところはこのような感じでした。
道路のかなり左側へ走行路の変更
動画を見ると、後続車を確認後かなり左を走り始めます。
本来自転車は第一通行帯(左の車線)の左側を走ることが決まっています。
つまり、"車線の中で左側"です。
みなさんが思ういわゆる"路肩"はその車線の外側、別に走行しても構わないよ程度のエリアとなります。
道路上の異物が車などの走行により、どんどん端に寄せられ、この路肩に集まってきます。
路肩は、”異物の集積場” できれば走りたくない
そんなエリアなんですよね。
後続車に追い越しを促すジェスチャー
個人的にあまり好きでは無いのがこの行為。
なぜならば、追い越しはそれをする運転者が責任を負うため、その行為は誰かに促されてやるべきでは無いという考えがあるからです。
個人的に類似として、サンキュー事故が想起されます。
説明はウィキペディアにぶん投げます
ただし、このジェスチャーの中には、
「後続車に気がついたよ!」
という意味も含まれるのですが、それだけならアリだとも思います。
小さ過ぎるジェスチャー
さて、自転車の手信号や車のウインカーは、周りの道路利用者へ対して今からどのように自分の車が動くのかを周りに通知するためにあります。
法律で規定されたウインカー、手信号などがありますが、
自転車で使用される手信号は完全にハンドルから手を放し、大きいジェスチャーを行います。
多くのライダーはその”手信号”より、独自の”ハンドサイン”を使用している場合が多いと思います。
このハンドサインですが、なぜ手信号でないのかの一因は
”自動車の運転手がそもそも手信号を理解してない”
と、思っているからです。
右折/左折は出す手によってそれぞれ規定がありますが、ドライバーは即座に理解できますか?
なので、一般的にハンドサインでは直接曲がりたい方向を「指差し」によって周りに伝えます。
通常ハンドサインはこんな感じで、大きいジェスチャーです。
今回、動画について指摘があったのが小さすぎるジェスチャーです。
公式のコメントでも言及がありましたが、これ…わかんないねぇ
実際のレースなどでは集団走行時、肘を使った小さいジェスチャーで「先頭を変わってくれ」と合図することもあります。
ハンドル操作を維持し、他のライダーへの妨害にならない様にジェスチャーを行う必要がある為です。
しかしロードバイクの”ローカル”なルールを知らないドライバーの立場を考えると、ハンドサインの認知や誤認を避けるためにも”大きく”ジェスチャーする必要があると考えます。
片側二車線でそれが必要か
さて、動画で見ると、この道路は多少路肩は狭いですが片側2車線の広い道路です。
この状況で、ハンドサインや車線を越えて左まで寄る必要があるのか。
僕個人としては必要がないと考えています。
前方を走る車両を安全に追い越すとして、片側2車線であれば十分に安全を担保しつつ追い越せると思います。
もちろんこの辺りについて公式コメントでは「より安全に」という意味合いで
と、コメントしています。
前段で言及した通り、僕は「追い越させ」のジェスチャーは必要ない、白線より左側まで寄る必要もないと考えています。
どこを走るのか
ここまで、動画を中心に書いてきました。
自動車の免許を持っている方も読んでいるかも知れません。
では、「自転車が明確に走る場所」「走っても良い」場所はどこでしょうか?
走る場所は
「第一通行帯の左側」
走ってもいい場所は、
「路肩」「路側帯」そして「歩道」
です。
走る場所については道路の左の車線の左側という事で、ふんわり理解できるかと思います。
路側帯...? 路肩...?
さて、この二つ”道路の端っこ”のことです。
路肩は、歩道と車道の間の事で道路構造令という法律では
まず、”道路の保護”、そして”車道の効用”のために存在しているものです。
つまり、そもそも走行する車線としての機能は定義から入っていないのです。もちろん走行が禁止される部分では無いので、走行が可能です。
次は路側帯ですが、歩道がない場合の道路の白線より外側の事になります。
これも、法律で定義されています。
そう、路側帯は”歩行者”のためにあるものです。
両者はよく似ている訳ですが、歩道がない場合の端っこスペースは歩行者のために用意されているんです。
そして、この路側帯には種類があり、車の免許を取得するときに覚えたはずです。
自転車は軽車両ですが、一般的な”ママチャリ”やほとんどのロードバイクは”普通自転車”という特別扱いですから、路側帯を通行可能です。
しかし、全長が長いもの、ハンドル幅が長いもの、トレーラーを牽引しているものは普通自転車の扱いから外れ、軽車両となるので上記のルールに従い、一方通行なども適用されます。
ハンドル交換やMTBスタイルの自転車を購入するときは、お店のスタッフに尋ねてみてください。
走るためにあるわけではない
どちらにせよ、路側帯や路肩は自転車が走るために定義されていないものです。
つまり、わざわざ走る必要はなく、回避可能性の確保のためにも左側は余裕があった方がいいでしょう。
まとめ
この記事の発端となった動画、そして公式のコメントについては
まぁ、それもええんじゃない?
って感じの感想でした。
問題だったのはそれなりのライダーが発信したことで、
「ライダーはこうあるべき」的な受け取り方をされた部分でしょう。
そして、基本的には「追い越させ」という手信号は法律上存在せず、
スポーツバイクライダーでの「ローカルルール」です。
車のドライバーが知らないはずですから、やるにしても確実なジェスチャーが良いでしょう。
個人的には「追い越しを誰かに要求する」状況は道路利用として好ましくないと考えるので、僕はやりません。
路肩走行については、
そもそも定義上から走行する前提がないものですから、
絶対の自信がない限りは走行を避けた方がいいでしょう。
あと地味にハンドル幅は気を付けないと、事故発生後にそもそも走行禁止な場所を走ったことになるので注意しましょう。
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