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藍家ひめなは思ったよりイカれ野郎ではなかった(逆噴射すらん)

よくきたな。おれは逆噴射すらんだ。おれは毎日ものすごい量のテキストを書いているが誰にも読ませるつもりはない。だが以前藍家ひめなについて考えたときに、意外とまともな思考をしていると気付いたのでこのテキストを公開することにした。


逆噴射聡一郎=センセイをリスペクトしようとして全然メキシコが出なかった文体です。すごい量のテキストどころかここ数ヶ月は一文字も何も書いていません。


藍家ひめなへのこれまでの認識

藍家ひめなのストーリーへの初登場は、意図せずプロミストブラッドの作戦に加担したしぐはぐが落ち込んでいるところに、「ちょーダサいじゃん」「私チャンが天辺に連れてってあげよっか?」と唐突に煽りに来るシーンだ。

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この時点で俺のツイッタータイムラインには「サイコパスっぽい」「時雨の管理してそう」「しぐはぐ引き裂きそう」「藍家ひめな許せねえ……!」という声があちこちで上がっており、おれもまさにその通りだと思った。口調もオモイ・ニンジャのような胡乱さで、頭の中に住んでる奴と会話しており、完全なイカれ野郎だとおれは見くびった。狂人は好きだがサイコパスにはそこまで惹かれない。つまり、この時点でのおれの認識は以下のもの程度であり、ほぼ属性でしか認識していなかったと言えるだろう。

・天辺を狙っている
・時雨を管理している
・狂人特有の頭のキレはある
・イカれている

Dependence Blueを読み終わっても、おれの興味は専ら宮尾時雨や神楽燦に向いており……属性以上のものを認識することはなかった。神楽燦は「他の感性はまともなのに、自らが現人神になるという一点の狂気だけが彼女を狂人たらしめている」という点が非常に好みに合致していた。しかも普段は遊狩ミユリを従える立場でありながら、万が一にもミユリが父親に出資をやめさせると脅せば、燦は泣いて縋り付くしかなくなるという倒錯的な面がとても……よい……。だがこれはこの記事の本題と関係がなく、ノイズでしかない。

しかしつい最近改めてネオマギウスについて考えたとき、当然そのトップである藍家ひめなについても考え……ついでに管理社会関連でアマクダリについても考え……気付いた。ひめなもまた神楽燦と同じタイプであると。

復讐者としての面

藍家ひめなは復讐者だ。ひめなは周囲の無理解により恋人を失い、自分の中に取り戻した後も否定され続けた。彼女は絶望しきっており、「あの時まで私チャンは死んでやろうと思ってた」という台詞からもわかるように、彼氏との無限の自由な時間を得ようとしていた。

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そこに現れたのが栗栖アレクサンドラ……風前の灯だったネオマギウスをここまで復活させた元凶の魔法少女だ。ひめなはサーシャから魔法少女至上主義という希望を与えられ、恋愛すら自由にさせてもらえない世界に対する復讐を決めた。

おれが注目したのは、「藍家ひめなにとって魔法少女はどうでもいい」という点だ。これは神楽燦も同じはずだ。時雨はアイデンティティが「魔法少女である自分すごい」に寄っているため少し違う。ひめなにとって一番の目的は「自分が天辺に立って誰にも文句を言わせないこと」であって、「C言語至上主義」や「カラテ至上主義」で自分も世界の天辺に立てそうだったなら迷わずそっちを選んだだろう。ひめなは「魔法少女至上主義」を謳いながら「魔法少女を認めさせる」だとか「自分を認めさせる」すらもどうでもよく(編集部注:どうでもいいは言い過ぎですが、原文ママで載せています)、ヒコ君を殺した世界に復讐できればそれで良いのだ(編集部注:言い過ぎですが、原文ママで載せています)。

もしネオマギウスが世界を支配する時代が到来したとして、「ヒコ君をバカにする魔法少女」と「ヒコ君を認めてくれる常人」であれば後者を大事にするだろう。そうなれば「魔法少女至上主義」を掲げるネオマギウス内部からは確実に反発が起こるだろう。しかしひめなの幸せは「魔法少女みんなの幸せ」ではなく「自分とヒコ君の幸せ」それだけであり、魔法少女の意見に迎合することはないだろう。

ひめなはデスドレインのようなイカれ野郎ではなく……もっともイカれ野郎であることもまた事実ではあるが……自分の確固たるエゴに基づいた復讐者でもある……その一面にようやく気付いたとき、おれは藍家ひめなを推そうと思った。……だが、宮尾時雨の言葉が、おれを踏みとどまらせた。

「本当に居たんだよね……?」

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ひめなのことを信用していなかったのはこの言葉が大きい。時雨が疑り深い性質であることを差っ引いても、わざわざこの発言をさせたということは何か裏があるということだと思った。藍家ひめなについて考える以上、ここは避けては通れない。おれはフジサンの麓でザゼンし、マギアレコードサウンドトラック第二弾の「Forklore of 0」を聞き、昇る朝日を眺めながら考えた……そしてひとつの結論を出した。わからないが、少なくともひめなにはみんなを騙しているつもりはないと。

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キモチに乗っ取られそうになったとき、藍家ひめなは拒絶した。もし画像の台詞が嘘であればキモチに乗っ取られていただろう。少なくともひめなにとっては真実だったからこそ、拒絶できたのだ。

それに、藍家ひめなの記憶が事実とは異なったとしても、カリスマを以て時雨や燦を導いたことや、サーシャとのユウジョウは変わらない。サーシャがマイメンである事実は変わらない。それはとても、エモい……。

誰も信じるな、おれも信じるな

ここまで断定口調で書いてきたが、そもそもこれらは全て妄想であり、今後の展開でこの記事の内容が全てぶち壊しになる可能性もじゅうぶんある。おれは紅晴結菜を野心的な革命家だと完全に思い込んでいたが、魔法少女ストーリーを読むとそもそも最初は生徒会長になる気もなく、虎屋町学園に入ったのは本当に父親への単なる反抗期だったという、純粋に他人のために動く心優しき革命家だった。藍家ひめなも本当はデスドレインのようなサイコパスかもしれないし、ケイトー・ニンジャのようにいくつもの顔を使い分けるタイプかもしれない。

ゆえにおれは待つ。ただ他人に認められたかった時雨が、ネオマギウスの目指す管理社会に反発し、ネオマギウスを抜ける展開を……。


マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 Music Collection 2が8/25に発売されました。このサウンドトラックにはネオマギウス勢力ソングであるイデオロギーや、✝午前0時のフォークロア✝のザゼンめいたBGMが収録されています。無限再生し、血中魔力を高めましょう。


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