Esquire Korea 2020年3月号 NU'EST ベクホ

NU’EST ベクホの<WHO,YOU>と2020 A/W パリファッション

ベクホは大変で厳しく疲れたという感情の代わりにこう言う。 「良い時もあるし、少なめに良い時もある」と。白虎の基本形は"良い"から始まる。

Q.2020 A/W パリメンズコレクションへ1月に行ってきたけどやっと会えましたね。 1月にマカオで海外ソロイベントも開催したと聞きました。
A.初のソロイベントなので準備する事が多かったですね。(緊張で)震えたりして。 元々待機室でメンバーたちと対話していると自然に緊張もとれて喉もほぐれるんですが、一人だから喋る人もいなくて。メンバー達の空席が感じられて、まだ慣れてないですが、でも楽しいです。メンバー達と一緒に(ステージに)立っているのとはまた違った感じですね。 一人ではどのように舞台を飾らなければならないか、新たな悩みも多いですし。

Q.声が少しかれているように聞こえます。
A.昨日作業を長くして。私達の次のアルバムの作業をしているんです。それで喉がちょっといかれました。

Q.ファンの愛称の「カンスポ」らしい面貌がすでに見えるようですが。ネタバレではないですか、これ?
A.いいえ、いいえ、ネタバレではありません(笑)。作業中なのは合ってますし。アルバムの形態はまだ悩んでいますが、熱心に準備中です。

Q.会社へはたまに来ますか?そうでなければ今日のインタビューのために久しぶりに来ましたか?
A.よく来ます。コーヒーを飲みに来ます。

Q.コーヒーが好きだと聞いたけど、事務室のコーヒーがおいしいんですね。
A.いいえ、ただ通り過がりにちょっと来て…。

Q.社交辞令ができない性格ですね。アイスブレーキの質問にこのように正直に答えるなんて。
A.コーヒーショップのコーヒーの方がもっとおいしいと思います。(笑)

Q.パリはどうでしたか?初めて行ったと聞きました。
A.パリとソウルは八時間の時差があるので、その時差が私にぴったりでした。 朝5、6時に目が覚めてジョギングを一時間して来たらその日の仕事を始めるのに適切な時間になるんですよ。だから毎日ジョギングしました。建物すべて格好よいのでただ走るだけでも楽しくて全然疲れませんでした。

Q.ソウルでも朝早く起きる方ですか?
A.普段は反対です。それでパリとの時差がよく合いました。ソウルでは起きてスケジュールを消化して一日が終わる時間に運動する時が多いんですが、パリでは目覚めたら早朝で日程を消化する前に余裕があるから朝に運動するようになりました。晴れやかで本当によかったです。

Q.コレクションはどうでしたか?ファッションコレクションもやはり初めての経験でしょう?
A.ダンヒルのクリエイティブ・ディレクターのマーク・ウェスタンがバックステージを見物させてくれましたが、私がここに入ってもいいのかなって、来たらダメな所へ来たような気分になりました。 雰囲気自体が本当に格好良かったです。その後モデルが一人ずつランウェイを歩くんですが、どの人からも目を離す事ができなかったですね。不思議な気持ちもあり、楽しくもあり。何より服がすべてきれいで本当に楽しくみてきました。

Q.しかし、私が知る限りではグループメンバーのJRが選んだグループ内ファッションテロリストだと…。
A.私がですか?私が?(笑) 普段トレーニングウェアばかり着ているからそうかも知れません。着飾ってないから。普段私達は振り付けの練習もしなければならないし運動もしなければいけないじゃないですか。それでむやみに着飾ってきてもいざ運動して練習するときは不便だから一日中トレーニングウェアを着て歩き回っている場合が多いです。だからそうなのかな。ところでJRがなんで?JRの方がもっとひどいけど。

Q.記録してもいいんですか?
A.是非。(大笑いの後、同席した関係者が言葉を続けた。「ところでパリに来てびっくりしたのが、ベクホさんがファッションへ大いに関心がある事でしたね。本人が表に出さなくてよく知らなかったから。前に背負う鞄があるじゃないですか、ヒップサック。今までしたことのないスタイルのバックだけど、旅先では持ち物を忘れてしまうことに特に気をつけなければならないから、こういうバッグを必ず身につけないといけないと言ったら、『私はしない、こんなのしない』って言いながらも買って本当ちゃっかり持って歩いてたんですよ。」)一日中背負って歩いていました。私にはヒップサックはとても難しいアイテムだったんです。でも私以外みんな一個ずつ持って歩いているようで挑戦してみたら本当に楽だったんですよ。パリでずっと背負って歩いていました。

Q.自分だけの感覚がある人だというのは父親が運転していた古い(ヒュンダイ)ギャロッパーを直して乗っているという情報で予想はしていました。
A.そうです。でもギャロッパーはこの前済州島の実家へ送りました。老朽化したから、ソウルに(PM2.5などの)粒子状物質の非常低減措置が下されると乗れなくなる日がとても多かったので。残念です。でも仰る通りです。好みがはっきりしてるからジョンヒョン(JR)とは好みが合わなくて、ジョンヒョンがそんなことを言ったようです(笑)。実際服を着る時カラーマッチを苦手とする方ではあります。でも今回のダンヒル・コレクションを見ながらたくさん学びました。

Q.よく分かりました
A.ほんとうですよ。(笑)

Q.デビューアルバム〈FACE〉からNU’ESTの音楽をずっと聞いているんですが、歌のきめが明確に変わったと感じたアルバムがあります。〈WHO,YOU〉です。 調べてみると、ベクホさんが初めて作詞、作曲、プロデュースまで担当したアルバムだったんです。以前のアルバムがタフでかっちりしたムードだったとすれば〈WHO,YOU〉は全曲がとても柔らかい絹のようでした。
A.わあ、ありがとうございます。そうです。私が必ずしも「かっちりしなければならない」あるいは「柔らかくなければならない」というような意図を持って作業したわけではないが、できるだけ多彩な姿をお見せしたかったし、当時表現できることの中で一番いいもの(状態)をお見せしたかったのだが、その時のメンバーの状態が私が感じるにはそういう時期だったからそんな感じのアルバムが出きたのではないと思います。

Q.そういう時期と言うと「柔らかな」時期?
A.とても幸せだった。はい、そういう時だったから。

Q.〈WHO,YOU〉が発売されたのは2018年ですね。そうですね。その前年の2017年は公開オーディション番組を通じてNU’ESTという名前を、カンドンホという本名を刻印させたときですね。
A.たくさん、何かすごく変わったでしょ。「夢が一つずつ叶っているんだなあ」そんな気がした年です。その年を皮切りにより多くの夢が叶って、日々段々とより幸せになっています。

Q.その夢は何ですか?さらに有名になる事?
A.有名になる事と表現することもできますね。段々とより大きな会場で公演する事とも言えるし、たくさんの人たちが一人でも多くの人たちが私たちの歌に共感してくれることになる事とも言えます。そういう言葉を一番簡単に表現するのが「有名になること」だと思います。

Q.ベクホさんが出演したバラエティ番組〈ウラチャチャマンスロ〉を楽しく見ました。意外にサッカーはできないんですか?
A.(笑)サッカーはただ友達たちと集まった時する程度の好きでしたが、今回〈ウラチャチャマンスロ〉で、特にパク・ムンソン解説委員さんとサッカーを観戦する機会が多かったんです。その方とサッカーを見るとあの選手がなぜあんなに動くか、今何をするのか、一つ一つ説明するのを聞きながら見たらとても面白いんです。私が何も知らなくて見ていた時とは完全に違うんですよ。 とても楽しいということを経験して韓国に帰っても一人で何度もプレミアリーグのサッカー試合を探して見ました。

Q.ソウルでは夜遅く寝るので存分に見るのに適した時間帯ですね。
A.私にぴったり。

Q.私が何の話をするのかあまりにも予想できそうですが、〈ウラチャチャマンスロ〉がイギリス13部リーグサッカーチームのチェルシー・ローヴァーズの昇級を応援する番組だったじゃないですか。下位の中の下位リーグではあるが、サッカーという夢を果てしなく追う選手たちを見て他のどんな出演者よりもベクホさんが特別な感情を持ったようでしたね。
A.そうでした。そうです。最初は選手たちを見れず彼らを手伝ってあげなければならないという内容だけを聞いて行ったが、選手たちを直接見てからは本当にぐっと身にしみるんです。 選手たちがボールを持って遊んでるんですがそれがとても幸せに見えて、ボール一個あれば何でもできるような姿に(自分たちと)似た面を見たようです。また、選手たちが我らのマンスロ兄さんやお姉さんたちと話するのをわきで聞いたのですが、それが私たちがスタッフと交わす会話とよく似ているんです。もっと上手くなりたい、もっと上手くなるにはどうしないといけないか…。そんな会話も私たちと似ている部分が多く感情移入が多くなったようです。私にとってとても大きな刺激になりました。

Q.「もっとがんばらなきゃ」このような刺激でしょうか?
A.「もっとがんばらなきゃ」でもあるし、「僕らも本当によく頑張ったな」とも

Q.「よく頑張ったな」、そうですね。 チェルシー・ローヴァーズチームとNU’ESTが重なって見える理由でもありました。優勝という事、人気という事は、自分が望んでいたとしても得られるものではないから。さてNU’ESTは「逆走行アイドル」というニックネームが付くほどますます火力が激しくなってますね。 どうしてできるんでしょうか?
A.本当にわかりません。デビュー後予想より簡単ではなかった時間をどのように過ごしてきたのか、どうやってここまで来れたのか正直よくわかりません。ただ大変な時もあったし、それでもそんな日の中に良いことがあれば、つまりチームがとても良いステージや大きなステージに立つようなとても幸せな日でなくても、美味しいものを食べて気分がいい日もありました。 たまにメンバーたちと喧嘩すれば、その日は気分が少ししか良くない日。メンバーたちと美味しい物食べば、その日は気分のいい日。そういう事でしょ。 今と同じです。ただ自然に時間が流れてきました。

Q.無名に近かった時期をどう耐えたかと思いきや、実は耐えていた訳ではないのですね。
A.そうですね。メンバーたちといるだけでよかったし、今のように舞台にたくさん立ってた訳ではないけど全く立てられなかった訳ではなかったし。舞台に立つだけでも良かったんです。ただ自然に時間が経ってたんです。

Q.今回の3月15日がデビュー8周年です。
A.とても嬉しいです。8周年をメンバーと笑いながら幸せに迎えられてそれだけでも本当に嬉しいです。メンバー同士で心からお互いにお祝いできるじゃないですか。苦労した。8周年だ。よくやった。それが嬉しいです。

Q.作業真っ最中という新しいアルバムが気になりますね。
A.今タイトル曲の作業をしているんですよ。昨日夜遅くまで、今日の朝まで作業したのがタイトル曲候補です。二つ出きました。この前のアルバムでは「Love Me」のような明るいムードの歌でしたが、今度はそれとはまた違った姿であるようではあります。

Q.今回のアルバムもやはりベクホさんが作詞、作曲、プロデュースまで行う予定だと耳にしますね。そうですか?
A.今まではそうしています。他からも曲をもらっています。その曲が私の曲より良ければそれで行くし、私の曲がよりうまく合いそうなら私が曲を書くし。一つのアルバムを作る過程がとても面白くて難しくて大変で良く眠れなくてそんな感じですが、それ以上にいいです。 面白いです。

Q.メンバーたちはベクホさんのプロデュースによく付いてきてくれる方ですか?
A.今回作業した曲をまだメンバーたちに聞かせていません。それで今ちょっとドキドキします。昨日の作業したのがメンバーたちに聞かせる音源なんですよ。

Q.いつ聞かせてあげるんですか?
A.私が意図したことが見せられるときに。歌を書いたがこの部分はこう見えたら良くて、あの部分はまたあのように見えたら良くて、このように意図したことをガイドにきちんと溶かし出すのが先なので、昨日もまずガイド作業をしました。それが完成されればメンバーたちに聞かせてどうなのか聞いてみないとでしょ。

Q.躊躇せず毒舌も飛んでくる方ですか? <WHO,YOU>を作業してメンバーたちの反応を経験してみたところによると、どうですか?
A.毒舌は言いません。今までは反応が全部良かったです。そういやこんな事がありました。タイトル曲候補が二曲ならそのうちの一つを選択しないといけないじゃないですか。 個人的に「二曲のうちそれでもこっちのほうがいい」と思っていたけど、メンバー達もメンバーなりの考えがあるんじゃないですか。それがたまに合わないこともあります。それでもその二曲両方とも私が書いたものだから私が判断するよりはメンバーたちの意見がより正確と思ってメンバー達の意見により従う方です。絶対あきらめられないなら説得もしますね。

Q.他人の意見が毒になるか、薬になるかは受け入れる人の身構えに左右されるはずだがベクホさんは薬として受け入れる方ですね。うまく受け入れますね。
A.メンバーたちが上手に歌ってくれなければならないから。

Q.どんなクリエイターが作り出す物にはいくら隠そうとしても、そのクリエイターの気質や趣向がにじみ出てくるものだと思います。
A.そうです。私もそう思います。

Q.ベクホさんの初のプロデュースアルバムの〈WHO,YOU〉のアルバムだけでみてみると、歌詞がいつも幸せな内容なわけではないが、全体的な韻律はとても暖かくて優しくて柔らかいイメージが強かったです。ベクホさんの気質がにじみ出た結果だと見てもいいでしょうか?
A.私がどんな人なのかについては何と言うべきか分からないです。でも私も自分の考えがどのような方式であれにじみ出てくると思います。だから私はいつも気分が良いといいなと思うし、いつも幸せな人だったらいいなと思います。 そうしてこそ、聞く人たちが私の歌を聞きながら同じ気分を感じられるから。 方法はわかりませんし、その基準が何なのかも正確に分からないけど、それでも私は最大限いつも気分が良くいれるように努力します。そうだったら嬉しいです。


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