THEATRE PLUS 2020年7月号 NU'ESTレン[抜粋]

賢明な、レン。

日常ではめったに見られない肌とフィジカルを持つレンは、スタジオに入る瞬間から周りを明るくする才能まで持っている。丁寧に挨拶し、終始一貫して笑いながら、礼儀正しく自分の表現することにも躊躇がない。多方面に関心が高く、フォトグラファーに近づきカメラの作動技術について聞いてみたり、スタジオにあるアート書籍を注意深く見る。限りなく透明に近いレンのジェイミーが気になった。

NU'ESTのスケジュールだけでもきちきちのはずなのに、ミュージカルまで挑戦することになりました。最近の毎日はどうですか。
作品がとても楽しくて面白くて、NU’EST活動と重なった時も大変だとは思いませんでした。今は寝ても覚めてもミュージカルに没頭している状況です。

とても多くのファンが俳優レンの<ジェイミー>を期待しています。新しい挑戦をするようになったきっかけは何ですか。
私は死ぬ時まで絶えず挑戦したいです。一度しかない人生だから挑戦してこそ面白いのではないですか。平凡に生きるより新しいことを試しながらぶつかってみたい気持ちが大きいです。結果が良くても悪くてもです。この作品を提案された時もやりたいという熱望がとても大きかったです。

レンのところへこの作品が特別にやってきた理由があるみたいですね。
脚本を読み終えてジェイミーというキャラクターを勉強した時、私と似ている点があまりにも多くてびっくりしました。 信念を持ち自らを愛する方法を知っていて、他の人たちにメッセージを与えるという点が気に入りました。 NU'ESTの活動をする間、私もいつか社会的なメッセージであれ慰めであれ人々に力を与えたいという願いがありました。台本を見るやいなや、その願いに近づけそうでとても良かったです。

ミュージカルをすると言った時、NU'ESTのメンバーたちの反応はどうだったんですか。
私がちょっと突飛でメンバーから「どこに飛ぶか分からない」と言われるので(笑)驚きもしなかったですね。ただミュージカル出演は珍しい機会なので一緒に喜び祝ってくれて今も応援してくれています。私は人と違わなくても自分が特別だと思います。このような考えを忘れないように努力しています。それでこそ私だけの色を持つことができますから。

練習室でムードメーカーだと噂になりました。
うーん、私は生まれたときから面白かったみたいです(そうだったようにも思います)人を笑わせるときに喜びを感じるので、それで芸能人という職業に挑戦して今までやれると思いますし…休み時間にセリフを違うようにするとか私の個性をたっぷり詰め込んで表現すると、先輩とスタッフの方々が笑ってました。私が仲良くなるまでは時間が少しかかりますが、仲良くなれば打ち解けていくタイプですから。

音楽活動を並行するレンに<ジェイミー>の音楽的魅力について聞きたいです。
楽曲がとても多いです。歌ごとにスタイルとメッセージが違います。ダンス、バラード、セリフ中心のナンバー…お見せする魅力が多様なのでアイドルの感じより私のアーティスティックな面を表現できる機会だと思います。 アーティストとして一歩踏み出した感じですね。

そんな時が来ましたね。
はい、<ジェイミー>では末っ子ですがアイドルとしてはもう9年目ですよ。

ポップな音楽に魅せられ、振り付けはすごく新鮮だとおっしゃいます。これまで練習してきたダンスとはずいぶん違っていましたか。
NU'ESTでやってたダンスとは全然違います。私たちのグループの振り付けは決まった約束通りに合わせなければなりませんでした。ミュージカルは基本的な振り付けがあっても、ありのままの自分を表現することができます。自由と喜悦を同時に感じたりもします。この作品には「きれい」と感じられるダンスもありますけど、とても愉快です。

もともと俳優レンは男らしい男じゃないですか。
まあ、男らしい男とまでは違うようです!こんな踊りを踊っても自ら距離感を感じることはないです。

練習の過程で大変だった点やシム・ソルイン演出家から一番多く聞いたアドバイスは何ですか。
初めてだからセリフのトーンや速度を知らない状態でただ面白いからすごく興奮しました。観客のことを考えなければならないのに、私だけが楽しんでいるんです(笑)監督がたびたび「さあ、ワンテンポだけ下げよう」と話してくれれば、ようやく浮き立った気持ちを落ち着かせます。体力的な部分を除けば大変な部分は特にありません。ただ考えることがあまりにも多いため深く眠れません。不安なようです。

緊張しますか?
初舞台がまだなので、今はよく分からないけどドキドキしながらもすごく緊張しています。もちろん私は緊張の真っ只中に「まあまあ、ただやるんだよ。お前が選んだんだ。」と言ってステージに上がるんです。

ミュージカルの世界の特徴の一つが先輩と後輩の関係がしっかりしているということです。<ジェイミー>の末っ子として兄さんたちの助けをたくさん受けていますか。
気遣ってくださいます。チョ・グォンさんとジュヒョプさんは自分の練習も忙しいはずなのに、全てが初めての私にたくさんのことを教えてくれます。 いつもモニタリングをしながら、この部分でこうしたらというフィードバックもくれます。傍で細心の配慮と真心が感じられるので、もっと頑張らなきゃと思います。感動です。

作品の中の<ジェイミー>のキャラクターの魅力は何ですか。
気兼ねなく自分の姿そのままを見せてくれるのが最大の魅力です。人は誰でも欠点があり、その欠点を隠すものじゃないですか。世の偏見にも「そう、私はこんな人です。」堂々と立ち向かう姿がかっこいいでしょう。観客もこのようなジェイミーを見ながら代理満足すると思います。

夢が壁にぶつかったジェイミーのような経験をしたことがあるんですか。
当然あります。NU'ESTがデビューして大衆にだんだん忘れていかれる時大きな壁が私の前にふんぞり返っていました。その時本当に彷徨しました。 私はもうどうしよう、何をしないと、アイドルじゃないほかのことをやってみるべきか… 幸い私たちが大きな決心をした末、オーディション番組に出演して再び注目を集めるようになりましたが、私はその時のことを思い出せばファンたちが手伝って神様が助けてくれたと思います。

どんな気持ちでその期間を耐えて克服しましたか。
「これじゃなきゃ」という考えです。私の学生時代はもちろん私のすべてをそそぎ込んだので、諦めたい気持ちが生まれても絶対に手放したくありませんでした。終わるには長い間歩んできた人生がもったいないと言えばいいでしょうか。ある先輩がこんなことをおっしゃっていた記憶があります。夜が明ける時を待つ事が一番つらいと。

4人のジェイミーの中でレンが見せてくれる姿はどんななのか楽しみです。
飾らないジェイミーを見せたいです。少し難しいことではありますが、練習した通りにするのではなく、本当に私の表現、私の話を聞かせてあげたい気持ちです。初挑戦ですが、制限なく自由にしようと思います。実際すべてのことを技術的にうまくやることはできないけど、努力で克服できると信じています。歌でもダンスでも演技でも全部自信があります。監督の助言どおり抑えるることだけ学習すればいいんです!(笑)

NU'ESTのメンバーとしても、舞台の上で抑えられない経験があるようです。
そうですよ。興奮すると大騒ぎになりますよ。いきなり台本になかった変なダンスをすると、リーダーのジョンヒョンが隣で止めたりします。

この作品を通じてレンは何を学ぶのですか。
ミュージシャンとして、人間として、アーティストとして、成長すると確信します。練習をする過程で私が本当に「井の中の蛙」だったとたくさん感じました。立派な先輩たちを見ながら「決まりきったセリフをあんな風に表現できるんだな」「歌をあんな風にも歌えるんだな」 たくさん学んでいます。世間から完全に外に出たとは言えないのですが、多芸多才な人たちを見ながら、自分を表わす方法について沢山勉強になりました。この作品が終わったらまた違う自分のために一歩近づく人になっていると思います。

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