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グローバル展開も見据えたSUPWATの研究開発に対する考え方

今回は製造業の現状と、SUPWATの研究開発に対する考え方についてまとめてみます。

危ぶまれる日本の製造業の未来

製造業は日本のGDPの2割弱を占める基幹産業であることをご存知でしょうか。しかし近年、生産拠点の海外展開や一部業種における競争構造の大きな変革等に伴い、GDP比率は低下しています。

製造業が今後も我が国の成長を下支えするためには、国内に残す分野の輸出競争力を維持強化しつつ、海外で稼ぐ分野についても投資収益を国内拠点の強化等のために還元し、絶え間ない技術革新等を通じて新たなイノベーションのタネを産み出し続けることが重要と考えられる。
https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2015/honbun_html/010102.html

加えて、日本の製造業の国際競争力は、世界と比べても徐々に低下しつつあります。具体的には、製造業の研究開発費や労働生産性が主要国と比べて低い/高まっていない状況です。そのため、輸出額においては国内外(特にアメリカや中国)で比較すると、さらに差をつけられています。

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各国の研究開発費の国際比較
https://www.nistep.go.jp/sti_indicator/2019/RM283_11.html

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労働生産性の国際比較
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/report_2020.pdf

このような状況では、日本の優秀な人材が海外で研究開発を望む可能性が高まり、さらに状況を悪化させる原因となり得ます。

製造業界で求められる「将来への投資」

SUPWATは前述したような問題が起こっているのは、「開発過程における課題」が改善されていないことも原因の一つだと考えます。従来の製造業では、設計や材料の選定が属人化し、職人の経験と勘に頼った定性的な開発が故に試行錯誤的にならざるを得ない状態が顕在化しています。

そこでこうした課題を解決するため、クラウドやデータなどを活用しながら、様々なアプローチをする必要性がさらに高まっています。例えば、業務プロセスの効率化や自動化、DX化、さらには業務プロセス自体の刷新を図る「将来への投資」は、製造業界の市場規模のみならず、各社の生存戦略にも寄与すると考えられます。

業務の根本的な課題を理解する必要がある

しかし製造業では、まだまだ既存のデータやノウハウをうまく蓄積し、研究開発の改善に役立てるには難しい状況にあります。それは、研究開発における根本的な課題を理解し、上流からの解決が求められるにも関わらず、データ活用について一定数のリテラシーが必要になるからです。

例えば、製造過程におけるひとつの業務を自動化や効率化するツールの活用は検討できても、そもそも開発過程を見直す必要がある場合にはその課題に気付けません。そこで、SUPWATでは、自社サービス「WALL」を提供しながらも、カスタマーサクセスの一環としてお客様の課題をうまく引き出し、製造業で不可欠な専門知識を前提に対話により課題の理解を深め、最適な開発環境の提示が出来るようコンサルティングも行っています。

AIや機械学習を活用して課題を明確に

先述した通り、製造業に関わる方は、現状必ずしもデータ活用に関する知見が深いわけではありません。そのため、製造業やAI・機械学習の活用に関して製造の現場レベルの知見を持つメンバーや顧問が集まるSUPWATが、研究開発の領域に特化し早期に取り組むことこそ価値があると考えました。他のAI スタートアップやベンチャーがなかなか参入できない領域だからといった背景も後押ししています。

しかし、これらは本来、開発や工場の生産過程など、”現場”のことを知らなければなかなか実現しません。ですが、弊社には現場レベルの知識量が豊富かつ技術にも理解の深いメンバーが多く集まっているため、業界横断で両軸からのアプローチにより問題の本質を見抜くことを可能にしています。

さらにデータ活用を前提とした製造業の研究開発は、企業に限らず学術面においてもまだまだ未開拓な領域です。だからこそ、弊社の強みを活かした自社サービス「WALL」の提供だけではとどまらず、現在連携している東京大学さんやNEDOさんなどとの研究開発を推進することができれば、専門性の高い領域で最先端を追求し続けることができます。もちろん、これらは強みでもあり難しさでもあります。しかし、我々の取り組みがキッカケで製造業の生産性が上がったり、課題解決へ導く過程を体感できる環境は、手触り感があり面白さを楽しみ続けられるはずです。

特にエンジニアは、データ活用(データサイエンス)と製造業の掛け合わせでスキルを高めることができます。そのため、いち早く技術力が身につくだけでなく、これまでハードルが高くて誰も挑戦してこなかった領域において専門性を持つことが可能な、ある種フロンティアな環境にあります。

目指すはグローバル展開

SUPWATでは現在、製造業の研究開発領域において事業展開や研究を推進しています。今後は、研究開発領域からさらに領域を広げ、研究開発領域の知見をベースとした生産技術へのアプローチも見据えています。

さらに、製造業の中でもさらに事業領域を広げ、あらゆる領域においてSUPWATが常に関わっているような、そんな事業展開を目指しています。近い将来にはそうした知見を元にグローバル展開し、世界に対し新しい世界を”カタチ”創ることを目指しています。

ご興味のある方は、ぜひ一度話を聞きに来てください。


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