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走る

子供の頃
自分の感情をコントロール出来ず、
家の中でぐずぐずしていると、
「走ってらっしゃい」
とよく母に言われた。

否応なしに
外に追い出されるので
仕方なく町内を走った。

最初は
ぐだぐだ走るのだが、
勢いがついてくると
何だか走るのが面白くなってきて
真剣に走るようになる。

息が切れて
くたくたになって帰り
寝っ転がると
もうさっきまでの気持ちが吹き飛んでいる。

あの夕方の風
町内の景色が懐かしい。

母は何故いつも走って来いと言ったのだろう、、、

おかげで
小中と走るのは
いつも1番だった。

高校生になり、
演劇をやるようになると
また走り出した。

どんな役もやれるように身体を鍛え、
体力をつけるために

文学座の研究所の1年間も
早く来て国立競技場の周囲を何周も走った。

その当時マラソンの瀬古選手も中村監督もいて
走っていた。

私は大胆にも
反対周りをして
瀬古選手を拝みました💦

その後も
舞台が決まると
家の周りを走る

大抵、夜、夜中。

誰にも会わない
車も来ない

夜のとばりを
風を切って走る

息が切れたら
歩く
また、走る

走っていると
何も考えていないのに
ふと、
悩んでいたことの解決策が降ってくる

気づきがあり、
それが面白い。





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