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奇麗だね~

物事には実にさまざまなな奇麗さがある。

そんな風に思わされた出来事でした。

私の大学の所属研究室は高層階にありました。

高層階といってもそこまで高いものでもないのですが、

所属学生の席は窓側にあって、

そこからの眺めはとてもいいものでした。

私はその日も化合物を合成し、

クロマトグラフィーにかけて精製しました。

そして、ワクワクしながら目的化合物をNMR(化合物の分析に使用するもの)で分析しました。

その結果、

目的化合物が上手に精製されていることが分かりました。

私はとても嬉しかったのです。

さっそく、分析結果(NMRスペクトル)をに出力し、窓側の自分の席に戻ってその紙を眺めながら思わず、こう言っていました。

「奇麗だな~~~」

そうすると隣に座っていた子も、

「そうだね、奇麗だね~」

と言ってくれたのです!!

私はとても喜んで、

「そうだよね!奇麗だよね!!」

と言いました。

しかし、そのとき気が付きました。

彼女は外を見ているではないですか!!!

彼女が奇麗だと言ったのは景色であって、私の化合物ではなかったのですっ!!

私は焦って、

「そ、そうだよねーキ、キレイだよねー。うん」

と言うのが精いっぱいでした。。。(;^_^A

そっち!?(笑)

読んでくださいましてありがとうございました!