FLOW 炎の12ヶ月 Vol.9 26 a Go Go!!!

「FLOW SPECIAL ONLINE 全アルバム網羅 炎の12ヶ月 Vol.9 26 a Go Go!!!」

毎月26日に開催されるFLOWの全オリジナルアルバムを演奏する配信ライブ!
毎回アルバムのジャケットやコンセプトに合わせて場所、構成などが変わるスペシャルなライブです。
今月は9枚目、メジャーデビュー10周年、全国47都道府県ツアーを経て、ライブの勢いとストレートなメッセージが込められた「26 a Go Go!!!」です。

MICROCOSM以来となるOP/ED曲・間奏曲がある構成で、流れも非常に心地よくまとまりが良いアルバムです。
熱く盛り上がるライブ曲から情景がはっきり浮かぶ曲、メッセージソングなどさまざまなタイプの曲が、物語のように展開するので一枚通して聞きたくなります。

アルバムジャケットもオリジナルアルバムには珍しくメンバー写真でパッと見た感じ、作品性よりも明るく楽しく元気が出るようなイメージなのですが…
中身はしっかり作り込まれていてメッセージ性も強く、聞き終えると背中を押してくれて前を向けるような作品だと思います。

今回はジャケットやMVが野球をテーマにしていたのに因んで、横須賀スタジアムからの収録ライブ。
野球場、収録であることを活かした演出が盛り沢山!
場内アナウンスで選手紹介のようにメンバー紹介を行い、スコアボードには曲名やカメラ映像が映し出されるなど設備もフル活用。
ライブの合間にはメンバーがバッティング対決した映像も差し込まれ、まるでバラエティ番組のよう。
そして昼から始まったライブは後半には夜になり、ナイターの野球場も楽しめたのも収録ならではでした。

カメラはドローンでの空撮や、ジンバルにセットしたカメラでメンバーの間近に迫る撮影など、Golden Coastでも行った撮影手法を使っています。
特に昼間の映像はとてもクリアで、メンバーの手元もはっきり見えて演奏を存分に堪能できました。
スタジアムの広さを活かした引きの画や、カメラマンがボーカル二人の周りをぐるっと回って360度映し出すなど、様々なアングルが面白く見応えあるものでした。

曲の印象的だったポイントをいくつかピックアップしていきたいと思います。

■「Introduction 〜collage〜」

毎回恒例でOPはMVを組み合わせた映像ですが、
タイトル通りコラージュのようなエフェクトも加わって今回ならではのこだわりを感じました。
最後のノイズ音に合わせてロゴが歪むのも芸が細かい…。

■「GLORY DAYS」

プレイボールのサイレンと共に疾走感のある爽やかな"陽"のミクスチャーロックからライブスタート!
KOHSHI作詞、TAKE作曲で楽曲提供したこのセルフカバー曲は、まさにFLOWのパブリックイメージそのもの。突き抜ける青空のようなサビのユニゾンに、キレのいいラップ、コール&レスポンスで開幕から一気に盛り上がります。
曲のラストにはドローンの空撮で「YOKOSUKA」の文字が!

■「Inst a Go Go!!!」

「ワンダーラスト」前の「Interlude -departure- 」が今回のライブでは無く、どんな構成になるのだろうと思っていました。
すると、画面の外へ移動するボーカル二人…楽器隊3人で演奏するインスト曲のサプライズ!
FLOWのライブツアーでは定番となっている楽器隊でのインスト曲ですが、前回、前々回も演奏されなかったためもう聞けないだろうと思っていました。
「Inst a Go Go!!!」はアルバム発売年のツアーや学園祭などで演奏されたのみで音源の収録も無く、2014年以来に聞くことができたためこの嬉しいサプライズにとても感動しました。
春風のような爽やかなサウンド、心躍るギターフレーズに四つ打ちのリズムが心地良く、「Smile Smile Smile」からの流れにもぴったりでした。

■「Someday」

神秘的なストリングスに重なるのは、泣いているような、祈るような音色のギターソロ。心の奥底に響くドラムのフィルインからギター、ベース、ドラムと全ての音が合わさって感情の波のように押し寄せる…よりエモーショナルにアレンジされたイントロから始まる「Someday」。

不安を押し殺し気持ちをグッと抑えているような“静“の部分と、激しい想いが溢れ出してもう一度前に進むためシャウトする“動“の部分が一曲の中で展開します。
色褪せた景色がもう一度色彩を取り戻すような、FLOWの中でも極めてエモーショナルでドラマチックな楽曲です。

「Someday」を聞くと、夢敗れて信じることに疲れてしまった主人公が、“君“への想い、共に歩んできた日々を胸に「いつの日か」とまた立ち上がるようなイメージが浮かびます。
この”君”を、”夢”や”自分自身”と解釈して、折れそうなときに自分を奮い立たせる曲としていつも力をもらっています。

撮影の方法も、感情を乗せて歌うボーカルをカメラが一周回って全ての方向からとらえて想いまで浮き彫りにするような映像や、遠くまで広がる野球場の中心で5人が演奏する様をダイナミックに映す映像が組み合わさって、曲の緩急を映像でも表現しているかのようでした。
ラストサビ前ではギターソロが追加されて終盤をさらに盛り上げ、ライブアレンジも魅力的な一曲です。

■「PRIDE」
いよいよ最後の曲へ。「僕らにはみんなで作ってきた曲がある、関係がある、ライブがある。繋がってきたことが僕らを動かす原動力。」
「これからも全力でみんなで作り上げてきたFLOWライブを進化させて届け続けます、やり続けます。」
作り込んでいない、嘘のない心の底から出てくる想いを言葉に乗せて語りかけるKEIGO。
「いつもそばにいてくれて音楽を、ライブを、そしてFLOWを作ってくれているみんなへ」というMCに続いて始まるのは「PRIDE」
KOHSHIのあたたかく心に染み渡るような歌声のサビから、語りのようなラップで想いの丈を歌に乗せて届けます。
KEIGOの歌声にも、感情を100%を乗せて語りかけ歌い上げて、想いを届けようとする言葉の力強さがありました。
5人と世界中のオーディエンスが繋がり、拳をあげて共に歌った瞬間だったのではないでしょうか。
「俺達はずっと仲間だ」というストレートなメッセージが胸に刺さりました。

「Conclusion -PRIDE-」で当時のアルバムツアーの写真と共にエンドロールが流れたあと、この日リリースされた新曲「United Sparrows」がサプライズで披露されました。
モノクロの映像が色彩を取り戻す演出は、曲の世界観を表しているかのよう。音源は打ち込みに振り切ったサウンドですが、ライブでは楽器の音がしっかり聞こえるアレンジになっていました。
ライブならではのバンドサウンドを生で聞ける機会が早く来ることを願っています。

ライブで聞きたくなる曲ばかりの「26 a Go Go!!!」
これまでのライブでアルバム曲が披露されることは多くなかったので、また必ずライブで聞きたいという気持ちが強くなりました。
6月26日はいよいよ10枚目の「#10」
様々なアーティストとコラボレーションした10曲がどんな演出で披露されるか楽しみです!

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