2020年帰省する人へ ~COVID-19サーベイ~

周りで思ったより帰省予定の人が多いので,ちゃんとCovid19のデータ見て判断してるのか心配なので書いた.

特に出典(引用)の少ない記事を参考にする人が多く,間違った情報を信じるひとが多いので,国立感染症研究所や厚生労働省からの情報やそれらの出典が細かくかかれた記事を引用して,どういう人と集まる場合,帰省をさけるべきか(または2週間人との接触をなくす)をここでは書く.

第二波において致命率(感染した際の死亡する確率)は,確かに下がったものの,8月30日時点でも,70歳以上の高齢者または重症化因子群(男性,糖尿病,高血圧,脂質異常症,高尿酸血症,慢性肺疾患 → つまり,酒,タバコ,食生活の乱れ,運動不足のある人たち)は致命率が高い.以下参照.

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出典:NIID 国立感染症研究所,調整致命率の比較: 8月30日時点推定値, https://www.niid.go.jp/niid/images/PDF/covid19/CurrentSituationOfCOVID-19Infection_200909JP.pdf

特に,70歳以上の約12人に1人は死亡するため,上記であげた群に感染をさせると高確率で死なせることになるので,その群が周りにいるなら年末の帰省は基本的にするべきではない.特に忘年会シーズンのため.

ちなみに,重症化因子群については以下のようなリスク比になっている.順に,高尿酸血症(アルコール過剰摂取など),男性,慢性肺疾患(喫煙者など),糖尿病の死亡確率は比率として高くなるため,各自,この比率をもとに死亡確率を見積もった方がよい.

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出典:厚生労働省, COVID-19の致命率と重症化リスク因子について, https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000662183.pdf

現在(2020年12月02日)のところ,感染者数は東京都と大阪府共に約4000人.各都市の総人口を考慮すると感染確率は,東京都で0.02%,大阪府で約0.04%であり,そこまで感染確率自体は高くないが,都市部に住んでいる場合,クラスターが発生しやすい病院,ライブハウス,夜の街,などに足を運ぶ人の場合感染確率を大きく上がるため,それを十分考慮して帰省をしなくてはいけない.

どうしても帰りたい場合

Yahooの「新型コロナウイルスまとめ」は他のガセ記事などとは違い,細かく出典が書かれているため,そこそこ信頼でき,かつ感染症の専門家も評価しているため,参考にできる.

この中で「第三波対策」(2020年12月02日現在)という項目があり,これがかなり参考になる.

この記事のおいて,家庭内感染を防ぐにはどうすれば良いか(下図),

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画像出典:Yahoo! Japan, 新型コロナウイルス感染症まとめhttps://hazard.yahoo.co.jp/article/20200207#thirdwave

どのタイミングで手を洗うべきか,消毒を意識しておいた方がいい場所はどいこか等,正確な感染対策を学ぶことができる(出典もとが政府機関のため)ので,一度目を通して家庭内感染を防ぐようにした方が良い.

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画像出典:Yahoo! Japan, 新型コロナウイルス感染症まとめhttps://hazard.yahoo.co.jp/article/20200207#thirdwave

また,万が一,重症化因子群がいるクラスターに対して帰省する場合,
帰省前の事前準備として,

  - 2週間,人との接触を避ける
  - PCR検査を受ける

のどちらか一方,またはどちらも必要のため,徹底してほしい.

まとめ

以下,神戸大学医学研究科感染症内科教授 岩田健太郎氏より引用

もちろん,健康的な70歳未満の致命率は思ったほど高くなく,若い世代はほぼ死なないのはデータをみればあきらかであるため,忘年会や帰省を悪くは思わないが,そこに重症化因子群がいるなら,彼らを殺すので注意してほしい.

以上