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【最新版】インド人の旅行動向【インド政府発表】

日本では昨今の円安の影響もあり、訪日外国人観光客数は新型コロナ以前の水準を取り戻しつつあります。

日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客統計によると、2023年に訪日したインド人の数は16万6,300人で2019年比94.5%となっており、訪日インド人の旅行消費額はコロナ禍前の2019年比140%、384億円(観光庁:2023年訪日外国人消費動向調査)でした。

では、インド人全体の旅行動向はどのように変化しているのでしょうか。インド観光局が2023年7月に発表した観光統計(Tourism Statics at a Glance)を抜粋してご紹介します。


2022年のインド人外国旅行者は2,100万人で前年から146.7%増

2011年から2022年の年別出国者数を見てみると2011年から2019年まで毎年増加し続けています。特に2013年から2015年は前年比10%以上増の著しい成長傾向にありました。

世界的にロックダウンされた2020年の出国者数はおよそ729万人で2011年の半分以下の水準にまで落ち込みました。またインドでは2021年5月にもロックダウンがあり、同年の出国者数は855万人と低水準を維持しました。

日常を取り戻した2022年の出国者数は2,109万人と前年比146.7%増の急速な回復を見せましたが、2016年ごろの水準にとどまっています。

2021年、2022年の出国者数を月別にみると、2021年はロックダウンの影響で5−7月に減少するが8月以降は回復。2022年は月により増減はあるものの全体的は増加傾向に。

2022年の人気出国先はUAE

出国先別では、およそ589万人が訪れたアラブ首長国連邦(UAE)が全体の約28%を占めトップとなりました。続いてサウジアラビア(11.48%)、アメリカ(7.98%)、シンガポール(4.41%)、タイ(4.41%)の順となっています。

2022年の国内旅行者は17億3100万人で前年比155.45%増

年別に国内旅行者数を比較すると、2011年から2019年まで右肩上がりに増加しています。特に2019年は、前年比25.26%増の成長を遂げ、年間23億2198万人が国内を旅行したとの統計結果となっています。

2020年、2021年はロックダウンの影響を受け、旅行者数が大幅に減少したものの6億人以上が国内を移動しました。

2022年の国内旅行者は13億3,100万人と前年比155.5%増と大幅に回復しましたが、依然、2017年ごろの水準にとどまっています。

インド人と外国人で行き先が違う!?旅行者に人気のインドの文化財

2022年4月〜2023年2月にインド人観光客が訪れた人気の文化財トップ5は次の結果となりました。

  1. タージマハル(アグラ)- 451.3万人

  2. レッドフォート(デリー)- 220.1万人

  3. サンテンプル(モデラ)- 213.3万人

  4. アグラ城(アグラ)- 159.9万人

  5. クトゥブミナール(デリー)- 152.4万人

一方、同期間の外国人旅行者が多く訪れた文化財は以下でした。

  1. タージマハル(アグラ)- 32.8万人

  2. アグラ城(アグラ)- 12万人

  3. ファテープル・シークリー(アグラ)-5.2万人

  4. イティマード・ウッダウラ廟(アグラ)- 3.6万人

  5. シュラーヴァスティー(舎衛城)(ウッタル・プラデーシュ州)- 3.2万人

認定観光サービス事業者数ではツアーオペレーターが最多

2023年4月末時点で認定されているインド国内の観光サービス事業者数ではツアーオペレーターが795で最多で、旅行代理店(233)、スタートアップ(176)、観光輸送会社(104)が続きます。

2022年にインドを出国したインド人は前年比146.7%増のおよそ2,109万人とコロナ禍前の2019年比で約78.3%にまで回復しています。

また、観光庁によりますと2023年における訪日インド人1人当たりの旅行支出は平均23万1,049円(2019年比147%)と大きく増加しました。これは、アジア圏のなかでも高水準で、経済成長著しいインドからの訪日観光の拡大が期待できそうです。

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