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2022年上半期ワダデミー賞ベストブックス候補作

7月も終わりに近づいています。と思ったらいつの間にやら8月になっていました。。
上半期から1月、そろそろワダデミー賞ブックス部門の上半期候補作について書かなければいけない気がしています。

すでに過ぎ去りましたが、7月は実は誕生月。
普段はあまり自分で祝ったりもしないのですが、今年は調子に乗って爆買いを。

「転生したらスライムだった件」と「金色のガッシュ‼」を全巻大人買いしました。
まずは、転生ものの走りとして話題になっていた、転スラ。
最近は転生ものが多すぎてどこから触れたものかと思っていましたが、ラジオでマンボウやしろさんが面白いと話していたので、試しに原点から。
噂に違わず面白いです。大賢者という何でも知っている天の声が主人公のスキルとして存在し、わざとらしくなりがちな解説を会話で解決できるのがいいですね。アイアンマンのAIとの会話のようで、転生ものにつきもののチートスキルを持つ主人公を、それによって程よくコントロールできているように思います。天の声関連でいうと、映画“her”の形が一番現実に可能性あるかなと思っていますが、そこまで進化できるでしょうか。車にだけでも搭載して欲しい。

ガッシュはどこかの引越しのタイミングで売ってしまっており、読みたい欲が止められなくなってしまったので購入しました。
久しぶりに読みましたが、人生ベストコミックの1つだなとしみじみ思いました。
僕の中では「東京喰種」との2大巨頭で、タイミングによってだいたいどちらかが1位になっているかなと思います。
最近第2部が始まった様ですね。今のところそっちには触れておらず、ちょっと様子見です。

さてワダデミーブックス部門です。
今年は今村翔吾にはまりにはまった年で、上半期の3分の1が今村翔吾といっても過言ではないように思います。「東京喰種」の作者である石田スイさんが表紙を描いていた「イクサガミ」をジャケ買いしたところ、すっかりはまってしまい、今では続編の発売を今か今かと待たされている状態です。
ちなみにブックス部門については発表が遅れたので上半期といいつつ8月6日現在時点での候補作となっております。

21年のワダデミー形式に合わせていきましょう。
【マンガ部門】
・「転生したらスライムだった件 川上泰樹/漫画 伏瀬/原作」
・「呪術廻戦 芥見下々/著」

転スラはシンプルに面白く、一気読みしました。新刊も出たことですしノミネート。
マンガの一気読みは久しぶりだからか、物語を短い期間で身体に入れすぎると、食あたりのような感じになります。実際消化しきれてないのかもしれません。要注意。
「呪術廻戦」も新刊出ましたね。20巻。真希さん推しの私ですが、乙骨もついつい応援しているようで、20巻は楽しめたのでノミネート。

【小説部門】
「同志少女よ、敵を撃て 逢坂冬馬/著」
「イクサガミ 今村翔吾/著」
「猫の妙術 佚斎樗山/著 高橋有/訳・解説」

「猫の妙術」に関しては小説の枠でいいのかが謎ですが、形式としては小説なのでこのままでいきましょう。本来メタファーとして物語の形でメッセージを語るのが小説のはずなので。多分。剣術指南書らしいです。システマ(武術)関係者の方が楽しめると思いますが、これを読んで何かがひっかかる人にはシステマを体験することをお勧めしたいです。
今村翔吾作品の代表として、「イクサガミ」。「塞翁の楯」でも、大好きなシリーズの「くらまし屋稼業」でも、好きな武将の1人である真田幸村を題材とした「幸村を討て」でもよいのですが、出会いのきっかけということで、「イクサガミ」としました。時代(歴史)小説がメインの今村翔吾さんですが、「イクサガミ」はかなり読みやすいので、時代小説に慣れていない方も取っ掛かりとして是非。
「同志少女よ、敵を撃て」に関してはわざわざワダデミーにノミネートさせなくてもよいのですが、面白さは賞を獲るだけあって抜群です。

【エッセイ・その他部門】
「Humankind ルドガー・ブレグマン/著 野中香方子/訳」
「映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ-コンテンツ消費の現在形 稲田豊史/著」
「私とは何か「個人」から「分人」へ 平野啓一郎/著」

相変わらず部門名に悩むところです。
「Humankind」の資本主義の成り立ちへの違和感はとても印象に残っています。
事実を基にどう進むか、未来に希望はあるのか。「FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」と一緒に読むとメディアとは違った見方ができるようになるかもしれません。
「映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ-コンテンツ消費の現在形」については、正直早送りにする人たちを理解できず、「僕は早送りしないんで」と触らずにいようかと思いましたが、理解できないからこそ読まなければいけないなと思い直し、読みました。
無駄を愛し、無駄に生きたい私としては、そんなに効率的に生きることを目指さなくてもいいのになと思いつつ、生まれつき携帯電話が存在する世界に住み、SNSやネットフリックスなどのサブスクがデフォルトの時代に生きることの辛さのようなものが見えてしまい、なんとも言えない気持ちになりました。
分人という概念はオードリーの若林さんが書いたエッセイで何年か前に読んでから気になっていたのですが、ようやく縁が巡り読めました。分人の概念は理解しやすく、納得できるのですが、もともとはこれを小説の中で採用して話題になったとのことなので、その手法が気になるところです。まあ、読んでみればいいことなのでしょうが。

ざっくりこんなところでしょうか。
今村翔吾→池波正太郎の流れが強すぎて、最近は鬼平ばかり読んでいますが、下半期(4か月とちょっと)も色々と触れられればいいなと思います。
では。

参考文献
「転生したらスライムだった件 川上泰樹/漫画 伏瀬/原作」
「金色のガッシュ‼ 雷句誠/著」
「呪術廻戦 芥見下々/著」
「東京喰種 石田スイ/著」
「映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ-コンテンツ消費の現在形 稲田豊史/著」 
「Humankind ルドガー・ブレグマン著 野中香方子訳」
「FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 ハンス・ロスリング、オーラロスリング、アンナロスリング・ロンランド/著 上杉周作、関美和/訳」
「私とは何か「個人」から「分人」へ 平野啓一郎/著」
「同志少女よ、敵を撃て 逢坂冬馬著」
「イクサガミ 今村翔吾/著」
「塞翁の楯 今村翔吾/著」
「幸村を討て 今村翔吾/著」
「くらまし屋稼業 今村翔吾/著」
「猫の妙術 佚斎樗山/著 高橋有/訳・解説」

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