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新しいクラブカルチャー

以前より、ラグビー界では全国で共通した課題があった。
メンバー不足である。
特にクラブチームでは顕著で、公式戦に出るメンバーの大半が助っ人であることも稀ではない。
そういった中で、近頃増えてきているのが「実体のないチーム」である。
「実体のないチーム」とは、メンバー登録をせず、試合を組むこともなく、その日に参加できるメンバーだけが集まって活動をするというスタンスのチームである。
そして、参加するメンバーはというと、別で正式なチームに所属していたり、同じような形の別のチームを行き来している人もいる。

アナログからデジタルへ、と言ったところか。
「実体のないチーム」はこれまでと違い、チームとしての組織運営や固定の練習場所、ユニフォームなどを必要としない。
必要なのは場所と人のみ。
さらには、場所や人も特に選ばない。
その日使える場所と、その情報をSNS等でキャッチした人が数人でもいればよいのである。
それさえ整えば活動ができ、整わなければ活動をする必要がなく、中止にするだけである。
できるときにやればいい。
このように、一部ではクラブチームが目に見える物体としての「資産」を持たない『デジタル化』が進んでいる。

そのような中、1つのチームが誕生した。
「東京デビルズ」である。
東京デビルズは2043/1/3に北九州ブレーメンと対戦するために作られたチームである。
ずいぶん先だ。
しかしメンバーは、その日のために日々トレーニングを重ねている。
詳細は⇒https://ameblo.jp/barirug/entry-12577513061.html

東京デビルズも例に漏れず、デジタル化したチームである。
いまのところ、基本的にチーム練習はない。
メンバーは他のチームや個人など、それぞれの場所で活動をしている。
その際、東京デビルズのウェアを着て、東京デビルズから来たメンバーとして参加しているのである。
その様子をSNSに投稿し、それを見た他の東京デビルズメンバーが刺激を受けて、自らも東京デビルズのウェアを着て別の所属チーム等での練習や個人トレーニングに励む。
実体が無いながらも、メンバーそれぞれが互いに刺激を与え合い、切磋琢磨し、2043/1/3の大目標に向かって準備をしているのだ。
これであれば本拠地を持つ必要が無くなり、場所の縛りが無くなるため世界中の誰もが参加できるチームとなる。
まさにデジタル化されたチームと言えよう。

SNSの普及や活用方法の進化により、これからも少しずつラグビー界は変わっていくものと思われる。
しかし、これまでもこれからも変わらないのは、「自分が1番楽しめるスタイルの追求」なのではないだろうか。

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