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2021シーズン京都サンガF.C.チームプレビュー~コーチングスタッフ、GK、DF編~

皆さんこんにちは、Ryu-Yです。


Jリーグ2021シーズン開幕まで1週間となりました。

本記事では2021シーズンを戦う京都サンガF.C.のシーズンプレビューを書いていきたいと思います。スタッフ、GK、DF編が本記事になります。

<コーチングスタッフ>

監督:曺 貴裁(52歳)S級ライセンス ※新任

主な経歴:2012年~2019年 湘南ベルマーレ監督

曺監督に関して今更多くを語る必要はないだろう。チームを一つにまとめ上げクラブや地域に大きなムーブメントを起こす手腕は湘南で示した通りで、どう戦うのか?を明確に描ける監督であることは間違いない。真の「戦えるクラブ」へ導いてくれると信じている。


ヘッドコーチ:長澤 徹(52歳)S級ライセンス ※新任

主な経歴:2015年~2018年ファジアーノ岡山監督、2019年~2020年FC東京コーチ

曺監督と同級生である長澤ヘッドコーチ就任はかなり大きなトピックだと感じている。気軽に議論出来る相手が身近にいることで、チームとしての方向性がぶれることなく進んでいくことに繋がるのではないか。長澤監督時代の岡山は非常に厄介な相手だったイメージがあるので、そのチームを率いていた方が我々の力となってくれるのは嬉しい。



コーチ:杉山 弘一(49歳)S級ライセンス ※新任

主な経歴:2010年~2013年アルビレックス新潟S監督・2017年2月~2018年7月ブラウブリッツ秋田監督・2019年奈良クラブ監督

杉山コーチはシンガポールやタイ、国内ではJ3、JFLなど様々な国やカテゴリーでの監督経験が豊富な方である。J2でのコーチは初めてとなるが、監督と選手との橋渡し役を担う存在になってほしい。


コーチ:石川 隆司(42歳)S級ライセンス ※新任

主な経歴:2015年~2017年湘南ベルマーレコーチ・2020年AC長野パルセイロヘッドコーチ

曺監督と湘南時代を共にした方である。石川コーチもS級ライセンス所持ということでJクラブトップチームの監督をしてもおかしくないような経歴の方だが、曺監督率いる京都でまたコーチとして働きたいと思っていただけたのはありがたい。

(てか、S級ライセンス所持4人は贅沢だ。)


コーチ:若宮 直道(38歳)A級ジェネラルライセンス ※新任

主な経歴:2011年~2012年及び2015年~2020年ファジアーノ岡山コーチ

こちらは長澤ヘッドコーチの下で働いた経験を持つ方である。岡山では分析もされていたようで、サンガでの役割はまだ分からないが試合ではベンチに入らずスタンドから試合を観て情報を伝える役割を担う可能性もあるとみている。


GKコーチ:富永 康博(40歳)GK B級ライセンス

主要なコーチングスタッフの中で唯一継続でコーチを務められる富永コーチ。スラっとしたモデル体型から繰り出されるシュートは強烈で、甘いマスクも相まって実は現役GKより女性ファンが多いという噂も(?)。セットプレー時の大声もサンガスタジアムの風物詩になりつつある。


フィジカルコーチ:西形 浩和(48歳)

主な経歴:2012年~2013年湘南ベルマーレ ストレングス&コンディショニングコーチ・2015年~2018年ベガルタ仙台フィジカルコーチ・2019年~2020年東京ヴェルディフィジカルコーチ

こちらも曺監督の下での経験を有するコーチ。個人的には前任の水口コーチのアップのやり方が好きだったので、新しく就任した西形コーチがどのような方法で選手のコンディションを高めていくか注目したい。試合前のアップの仕方はチーム、コーチによって全然違うので見ていて非常に面白い。



では選手編へ。

予想布陣はこちら。

サンガ2021lineup

各メディアなどでも報じられている通り、今季は4-3-3のフォーメーションで戦うことが予想される。特にIHや両WG、SBのポジションに新加入選手が多く、熾烈なポジション争いとなることが予想される。その他、GKも引き続き4名体制となり、誰が出ても不思議でない。一方、不安要素を挙げるとすればCBの選手層である。怪我人が出れば台所事情が最も苦しくなるポジションであり、曺監督の戦い方にマッチした選手なのかどうか疑問符な点もある。

では、ポジション別に各選手のプレビューをしていくこととする。

<GK>

若原智哉は昨季自身最多となる27試合に出場。ゴールを守るというGKの最も重要なスキルではチームNo.1と言えるだろう。今季の戦い方として前線からのハイプレス+ハイラインで挑むことが予想され、その分ディフェンスラインとGKの間のスペースも果敢な飛び出しでカバーしなければいけないシーンが多くなると予想される。今季更なる成長をし、「勝てるGK」になることは出来るだろうか。

清水圭介は昨季15試合に出場。度々見せるスーパーセーブは圧巻で、魅せるGKにもなりつつある。13政権時代に磨いたキック精度は高く、その点では若原よりも上回るものがある。もしビルドアップでGKを積極的に+1に組み込むのならば、清水にもチャンスは十分あるだろう。

キック精度という点では、太田岳志も負けてはいない。彼の場合はパントキックなど中長距離のキック精度が抜群に高く、前線の走り出しとキックのタイミングが合えば、マンチェスターシティのエデルソン→アグエロのような一発も狙えるのではないだろうか。今季こそ出場を、と燃えていることだろう。

浦和より期限付き移籍で加入した福島春樹。彼の特徴も左足から繰り出される正確なキック。曺監督よりビルドアップの起点になってほしいと口説かれたようで、監督も彼の特徴は把握済み。27歳でJリーグ通算15試合出場は少し実践感覚の面で不安もあるが、ACL決勝で幾度となくシュートストップをした強心臓の持ち主なので心配無用だろう。出場機会を求めての移籍ながらサンガのGK選手層は厚いので、J1チームからのレンタルと言えども一筋縄ではいかないと予想される。

前述した通り、非常にハイレベルなポジション争いが予想されるゴールキーパーのポジション。1つしかないその座を獲得するのは誰になるのか開幕戦が楽しみである。

<左SB>

開幕スタメン最有力は浦和からレンタル加入の荻原拓也で間違いないだろう。ボールを前進させる推進力が抜群で、運動量豊富に上下動出来るスタミナも持ち合わせる。曺監督が目指す「ゴールに向かって失敗を恐れずどんどんチャレンジするサッカー」に非常にマッチしており、キャリアハイのシーズンとなることを期待している。

黒木恭平は荻原や後述する冨田と比べるとスピードや推進力の点では少し見劣りするが、試合の流れを見極めるサッカーインテリジェンスの高さは折り紙付き。近年サッカーのトレンドとしてしきりに言われているサイドバックが内側へ移動し攻撃のサポートをする偽サイドバックの動きなども難なくこなせる選手である。あとはチームとしての戦い方に自分をマッチさせることが出来るかには注目したい。

冨田康平は荻原同様縦への推進力に優れた選手。實好監督のもと6試合スタメンで一定のチャンスは得たものの、味方とのパスがずれボールを失ったり、縦に突破してもクロスを上げきれないシーンが目立つなどインパクトを残すことは出来なかった。現状3番手の印象は拭えず、チャンスを得るためには特にボールを持った時に何が出来るか証明しなければならないだろう。

<右SB>

ここでは副キャプテンにも選ばれた飯田貴敬に改めて注目したい。新加入となった昨季も主力で、特にスペースがある状況でのドリブル突破は魅力的であり相手の守備陣形を下げさせる強力な武器となった。ただ、そのあとクロスを上げても中に誰もいなかったり、そんなこんなしているうちに彼自身の集中力が切れて簡単にボールロスト→アフター気味にチャージしてイエローカード、となってしまうシーンも何度か見受けられた。戦い方のブレが飯田自身の調子の波にも影響したのかもしれないが、もっと出来るのでは?と思わせられる選手である。今季は強力なライバルとなる白井が加入したこともあり、より一層の奮起を期待したい。

こちらもJ1クラブである札幌よりレンタル加入となる白井康介。札幌の右WBと言えば白井のイメージがあったので、カテゴリーを落としての加入には正直驚いた。「サイドのスペシャリストになりたい」「ウイングバックだけでなく他のポジションもやりたい」と向上心も高く、右SBだけでなくWGのポジションにも絡んでくるかもしれない。ひとまず飯田とのポジション争いとなると攻撃面での特徴は似ているので、守備時の対応などでもアピールしていく必要がある。

森脇良太は4バックならば右SBで出番を争うことになると予想する。適任は昨季同様3バックの右CBになるのだろうが、4バックの右CBとなると曺監督の求めるセンターバック像とは少しずれると思われる。ハイラインを求めるチーム戦術で森脇のスピードでは背後をカバーしきれないと考えるからである。ボールを扱う技術と戦術眼は一級品で相手のファーストプレッシャーをかわすポジショニングは流石だな、感じる部分もあるが果たしてそれが今季のピッチ内で生かされるかは未知数である。無論、彼にはピッチ外での役割も多分にある。(今季はゴールセレブレーション考案するのかな?監督は好きそうじゃないが。)

<CB>

毎年所属クラブを変えるヨルディ・バイスの残留には正直驚いた。競り合いの強さやクロスを跳ね返す高さに関してはJ2リーグで右に出る者はおらず、まさしく「壁」であった。ただ中央から外に釣り出されると脆さもあり、簡単にクロスを上げさせたりドリブルで交わされたりといったシーンもあった。長崎や徳島時代と比べてセットプレー時の怖さも半減した(これはチームとして約束事がないせい)。自身の背後をどうケアするかは今季のテーマになりそうで、周りとの関係性の中で解決していかなければならないだろう。

今やサンガのCBとしての地位を確立した本多勇喜。大柄な相手FWにも競り負けない跳躍力や、ボール保持では相手をいなしながら持ち運んだり鋭い縦パスを供給。数年前では考えられないようなモダンなCBに成長した。一昨年に負った大怪我の影響でスピードが戻ってないような時期もあったが今は徐々に戻ってきているように感じる。今季はボール保持でSBがかなり高い位置を取ることが予想され、相手のカウンター時にはSB裏のスペースをケアすることも求められるだろう。時にはバイスの背後もカバーしたりと本多にかかる期待は大きい。

長澤ヘッドコーチのつてもあり、FC東京より育成型期限付き加入した木村誠二。身体能力の高さはFC東京内でも一目置かれており、大きなポテンシャルを秘めた選手である。今季は身体の強さを生かしたプレーをする選手が揃っているので、自分のストロング以外の能力を伸ばす必要がある。正直現段階では合流の遅れたバイスの方が序列は上と思われるが、是非ともプレーを観たい選手である。

個人的に注目しているのが麻田将吾。讃岐への2シーズンの武者修行を経た昨季は一段と成長したなと思わせるプレーを随所に見せ、持ち前の対人スキルと縦パスを配給する能力は本多と比べても遜色ないと感じている。木村や長井といった若手も加入したことでプレッシャーも感じつつ、先輩プレーヤーの牙城を崩したいところだ。

関西大学より新加入の長井一真。15番を受け継ぐ選手である。特別指定選手登録だった昨季は右WBでの出場だったが、今季はCBでの出場を狙うのではないだろうか。基本的なCBのスキルである対人能力やフィード能力はプロでも通用するレベルにあると思うので、あとはプレーエリアをどこまで広げられるかが重要になってくるだろう。


次回はMF、FW編です。

では、また。

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