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2021シーズン京都サンガF.C.チームプレビュー~MF、FW編~

皆さんこんにちは、Ryu-Yです。

本記事は2021シーズン京都サンガF.C.シーズンプレビューMF、FW編です。

前回のコーチングスタッフ、GK、DF編はこちら。


予想布陣はこちら。

サンガ2021lineup


<アンカー>

昨季はルーキーイヤーながらスタメン11試合に出場しA契約を達成した川崎颯太だが、今季は曺監督の下で更なる飛躍を遂げるのではないか。アンカーといえばビルドアップの起点になり長短のパスで攻撃のスイッチを入れるのが基本的なタスクだと思われるが、今季のサンガはリヴァプールっぽい3センターで挑むと予想している。19-20シーズンのIH:ヘンダーソン、ワイナルドゥム、アンカー:ファビーニョみたいな。曺チルドレンで言えば湘南からロシアへ羽ばたいた齊藤未月のようなプレーヤーになることを期待している。課題としてはボール保持での前向きに運ぶプレーで少しノッキングしてしまう点にあるので、その辺りは先輩プレーヤーからも吸収したい。

2018年夏に火中の栗を拾うようにチームに加入して以降、チームの心臓としてフル稼働してきた庄司悦大だが、今季の立ち位置は正直良く掴めていない。昨季は5-3-2の中盤センターで積極的なボールハントやスライドにも対応するなど守備面での貢献が大きく伸びた一方、2019シーズンのような所謂「アンカー」らしいキラーパスは減ってしまった。庄司の真骨頂は鋭いグラウンダーの縦パスというよりはサイドチェンジ(霜田元山口監督の言うアタッキングパスのような)なので、昨季はバイスがその役割を担ったんだよな。。。同タイプでより攻守に走れる武田の加入もある中、自身の特徴とチームのタスクのミスマッチ感を払拭することは出来るか。

昨季、甲府でキーマンとなった武田翔平は岡山に帰還せず、まさかのサンガ入り。今季の新加入選手の中で1、2を争うサプライズであった。長澤ヘッドコーチの口説きもあったのだろうか。左足から繰り出される高精度のパスで攻撃のリズムを作り、なおかつボックス to ボックスでハードワーク出来るスタミナも持ち合わせる。こう書くとバリバリ主力組に入っても良さそうなものだが、あんちゃんレポートなどを読む限り序列はあまり高くなさそう・・・。

<インサイドハーフ>

今季チームのキャプテンであり、特大の期待をしている松田天馬。今季買ったユニフォームも4番。大卒で湘南に加入して以降常に主力で、ピッチを縦横無尽に走り回るスタミナ、小柄ながら簡単にボールを失わない身体の強さ、ボールさばき、両足共にミドルレンジから強烈なシュートを打てるパンチ力、そのどれをとってもJ2では抜きん出ており、曺サンガの体現者となるに違いない。湘南ではゴールという数字面だけが物足りないポイントなので、サンガでは数多くネットを揺らすシーンが見たい。

今季のエルゴラ選手名鑑の表紙を飾る福岡慎平には、今季更なる飛躍を期待せずにはいられない。何でも出来る一方で突き抜けた長所が思いつかない器用貧乏になってしまうのを危惧していたのだが、曺監督の下なら豊富な運動量をベースに攻守両面で一皮むけた姿が見られるのではないか。

J3で結果を残してきた三沢直人は初のJ2挑戦。特筆すべきはPA外からでも余裕でシュートレンジとなるキックで、利き足の右足だけでなく左足でも強烈なシュートを放つことが出来る。足元の技術は十分にJ2でも通用すると思うので、ゲームスピードやトランジション時の強度を高めることが出来るかがポイントだろう。これまでのサンガにはいない独特な選手である。

中川寛斗も曺監督のサッカーをよく知る選手の一人である。どうしても155cmという身長が取り上げられがちであるが、やはり曺チルドレンというだけあり90分間走り続けられる運動量で攻守で相手にとって嫌なことを続けられる選手である。新体制発表会の時には松葉杖をついていて大丈夫か!?と思ったが、今は練習はこなせているよう。コンディションさえ上がってくれば、間違いなくポジション争いに絡んでくるだろう。

ユースからの昇格となる中野桂太は、魅力的な左足からのラストパスとシュートを武器にプロの舞台へ。プレシーズンのTMではゴールを決めたりと、上々の滑り出しをしているように見受けられる。中盤にはライバルとなる先輩選手が多くいるが、福岡、川崎の背中を追って続くことは出来るだろうか。

今季を戦うにあたり不安なのが谷内田哲平。元々は13政権下でのサッカーが魅力的に感じて加入したのだろうが、いつの間にかかなり趣向の違うサッカーを標榜する監督の下でプレーすることに。攻守の切り替えにおけるプレー強度の面で他選手と比べると見劣りしてしまうので、攻撃のアイデアを出す機会も限られそう。意外とボール保持するやん!となれば出番もありそうだが。。

<左ウイング>

曺チルドレンといえば若くて走り回る選手のイメージがあるが、武富孝介は攻撃の起点となり言わばクッションのようにスピード溢れる攻撃のアクセントにもなれる選手である。浦和時代には怪我もあり結果は残せなかったが、柏や熊本時代には得点を重ねたりと確かなシュート技術も有している。IHもこなすことが出来ると思うが、今季の布陣を見た感じではウイングのポジションが主戦場になりそう。彼を起用した場合、ドリブルでゴリゴリ突破するというよりは、周囲との連携の中でハーフスペースであったり、PA角を狙って中へ攻め込む狙いがあると思われる。タスクに忠実にこなす選手が揃う中、良い意味で「自由」がどこまで与えられるかにも注目したい。

4-3-3で戦うのなら本来荒木大吾が輝くポジションこそ、この左WGなのだが信頼を得ているような情報が入ってこない。タッチライン際を縦に突破出来る生粋のウインガーは今季のサンガでは少なく荒木と上月(白井)くらいなのだが、良く監督の口からも名前の出る上月と比べ、荒木の名は全くと言っていいほど聞こえてこない。やはり守備原則の遂行に難があるのが信頼されていない一因になっているのだろうか?今季はクロスに対して人数をかける戦術を落とし込んでいるようなので、彼のように確実に1人、2人交わしてクロスを上げられる選手はいてほしいが、それはもしかしたらSBの役割なのかもしれない。昨季ノーゴールの鬱憤を晴らすことは出来るだろうか。

山田楓喜はルーキーイヤーとなる昨季はベンチ入りゼロ。同期の川崎が出場機会を伸ばしたこともあり、悔しさと今季こそという想いは強いだろう。アカデミーの後輩である中野も同じ左足を武器にしており、負けるわけにはいかない。IHでもプレー出来るとは思うが、ウイングのようなスペースのある状況下でアカデミー時代に見せたゴールへの迫力を見せたい。

<右ウイング>

昨季序盤はシャドーのポジションで特に守備で奔走し、過労死するのでは?と思うほどハードワークした曽根田穣(実際、負傷離脱した時期があったのだが・・・)。終盤戦では長い距離を走ってきてゴール前に飛び込んでの得点など、攻撃面でも「らしい」プレーが随所で見られた。こういう泥臭いプレーをしてくれる選手がいるのはチームとしても心強い。曺監督が好む選手なのは間違いなく、今季も主力でプレーしてくれるだろう。ワイドのレーンはSBが担当すると思うので、ウイングのポジションから内側に絞り連携を見せる役割となるだろう。

今季大化けを予感させるのが上月壮一郎。監督から名指しでコーチングされたり、インタビューで例を挙げる時に名前を出されたりと期待されている模様。U-17年代では日本代表として活躍したりと将来を嘱望されている選手だけに、今季こそは!と期待しているサポーターも多いだろう。圧倒的なスピードを武器にサンガスタジアムを沸かせてほしい。

昨季は幾多のホームランの末に、待望のJ初ゴールをゲットした中野克哉。得意の左足じゃなかったけどあの右足のゴールは丁寧だったなあ。ただ、その後も起用されたが目立ったプレーは続かず、主力でプレーとはいかなかった。プレーを急ぎ過ぎて味方と合わなかったり、ふかしたりといったシーンが多かったので、足元の技術は確かなものがあることだし自信を持ってプレーしてほしい。右サイドからカットインしてゴールを狙うプレーは彼の十八番でもあるので、もっと相手の脅威になるはず。

<センターフォワード>

昨季は全くと言っていいほど出番の無かった李忠成だが、今季は一味も二味も違う。チーム始動当初から主力組としてプレーし、開幕スタメンは固いのではないか。相手ボールホルダーへの強いプレッシャーを身上としているチームにおいて、そのスイッチとなるのがCF。李はまさしく適任で、彼が方向を制限するから2列目以降の選手が連動することが出来る。ラフなボールを受けて味方がサポートする時間を作ることで、シームレスな攻撃につなげることが出来る。まだまだ終わった選手じゃないことを証明するシーズンとなるだろう。

シーズンオフのドバイ滞在中に新型コロナウイルスに罹患してしまった昨季J2得点王のピーター・ウタカ。チーム合流後は元気な姿を見せ、TMでも得点をマークするなど徐々にコンディションを上げていっているよう。さすがに開幕スタメンは無いかな?と思っているが、脈絡無くゴールを奪える選手であり今年は昨季ほど依存することなく起用出来そう。途中から出てくるよりもスタートからボールを受けてリズムを作るタイプなので、起用法やタスク含め曺監督×ウタカがどのような化学反応を見せるのか注目したい。

昨季はウタカの衛星的役割で縁の下の力持ち的なポジションだった宮吉拓実。裏抜けワンタッチゴーラーが結果を残すには厳しい役回りだったことは間違いないとはいえ、相手DFに競られたらすぐに転んでボールを失うなどフィジカル面での非力さを露呈してしまった。J2でも屈強な選手が増え小柄でも強さを見せる必要がある中、宮吉のような選手が生き残る道はあるのか不安と期待が入り混じっているのが現状。曺監督とはマッチしていない感もあるが果たして・・・。

野田隆之介は身長を生かしたヘディングシュートやボールキープだけでなく、守備でもチームの為に汗をかける選手である。湘南時代にはシャドーで使われていたこともあり、2列目からゴール前に飛び出す動きも得意である。CFだけでなくIH起用も面白い。


いよいよ今週末に迫ったJ2開幕戦。

それぞれの選手を挙げていても11人しかピッチに立てないのが勿体無いくらい素晴らしい選手が揃っている今季のサンガ。運動量の求められるチームになることは間違いないが、特に中盤から前の選手は豊富に揃っているし、今季も継続となる5人の交代枠も有効に使えることだろう。

未だ新型コロナウイルスの影響でスタジアムの応援など制限が出る中であるが、私はこのようなnoteを通してでもサンガや京都のサッカー界を盛り上げていきたい。

今季もよろしくお願いします。

ではまた。

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