書評 #銀河英雄伝説 25 #藤崎竜 #田中芳樹 #メダかわ #女神のカフェテラス #新型コロナ

「本書から考える自衛力の人材の育て方。」
一時的な無職と言うのも良いことは多少はあるもので、発売日に買ってすぐに読むことができる。
今見ると、24巻のレビューを書いてなかったことに気が付いた。
あの頃は、バイトが詰まっていたせいだろうか?

それはともかく、マルアデッタの戦いの前後における各登場人物の描写が丁寧で、小説より漫画やアニメの優れている所だと思う。
もちろん、読み手や書き手の性質や能力もあるけど。

ラインハルトがだいぶ意固地な幼児性を発揮している。
勝ち負けに対する異常なこだわりは才能ではあるが、彼の負けた相手が異常なヤンであることを思えば、彼の部下も捨て台詞レベルの悪口しか言えないだろうに。
一方で、そういう性格で、今度も挑発に乗って、わざわざ倒す必要もないのに、戦場で相手を倒すことにこだわった。
それで、甚大な被害が出た。

詳細は避けるが、要するに単純な地図だけではない詳細な見取り図を持った相手に戦いを挑んだ結果、またしても少人数の敵に殺されかけた。
一方で、相手の動きから瞬時にその狙いを予測する天才っぷりを発揮している。
複数の理論を実行フェーズで使い分け、あるいは、組み合わせて見せる。
これが戦いが高度になるほどの戦術や戦略の基本。

冒頭では、イゼルローン再攻略成功の時のヤンの鬼才をメルカッツが褒めているが、よく考えてみると、実はアイデア自体は大したことはない。
過去の戦争のアイデアにテクノロジーを載せただけの事。
奪う戦争や殺す戦争というものはそこまで難しくはない。
もちろん簡単ではないが、生かして支配して収奪し続けることははるかに難しい。
だからこそ、形を変えた焚書坑儒は歴史上何度も繰り返されてきた。

実際、毎日を楽しむこととこういう技術や科学を行使するアイデアや実行をはぐくむことは乖離する。
知らない方が幸せなことも多い。
医者は人を救う仕事だと芸能人は口にしたりするけど、出世したければ、金が欲しければ、その限りでもない。
しょうがない。
軍隊を持つことや行使することに制限がかかった国の裏軍事力だからだ。

こうやって気づくのは、要する戦争の天才というか秀才と言うのは国家的に育てるものだということ。
あるいは、ビュコック元帥の横でなぜかスコットランドの国旗のように包帯を巻いて最後の乾杯に臨んだチェンウーチェンの姿も考えさせられる。
どうせ、生き延びても、同僚やその家族に恨まれるか、敵国に理由をつけて殺される可能性の高い人生。
軍隊は出世してもしなくてもろくなことがない。
特に軍事政権の場合、その政治性も関係がある。
部下が能力や実績を上回るとどんなに人格者であっても政治的に割れる。
だから、実績を積ませないようにする。
能力の高いものを早めに死地に赴かせる。
それが人間社会。

一方で、小国が大国と伍して生き延びるには、運用が大事になる。
ヤン艦隊がラインハルトの部下を次々破るのはそういうものの比喩にも見える。
軍事は外交の延長であり、外交は政治経済の延長。
そんな当たり前のことを理解するためにも、この銀河英雄伝説という作品はより多くの若い世代に触れさせるべき作品だと思う。
佐藤優の作品と一緒で、あんまり知りすぎると、それはそれで不幸になるのかもしれないけどね。
ただ、穀物を育てる人がいて、畜産家がいて、肉屋がいて、美味しい肉料理を食べられることが理解できない人間が増えすぎては社会が混乱するのに似ている。
ヒトの出来ない事ややりたがらない事、心身のリスクを伴う仕事をする人がいて世界が動いていることを知らない人が多い国は結構問題だと思う。

自由惑星同盟最後の元首は自国の国民によって殺害された。
レベロ死亡時のこういう記載が安倍晋三首相を思い出す。
わざとだろうか?
ついに、国産のRNAコロナワクチンが某社で作られることになった。
副反応の個体差の解明も進むだろう。

そんなことより、人生やり直したいな。
女神のカフェテラスの主人公みたいに、東京大学入って20歳からツンデレアイドル達に囲まれて生活したかった。
特殊な勉強ばかりできても普通の人の理解や感情や利害とかみ合わなくてめんどくさいだけだ。
新型コロナもコロナワクチンも、出始めに新聞に投稿した通りになっているんだから、誰か生活費貢いでほしいものだぜ。
そんなことぼやくとツイッターにどこかの知事の婆さんの豪遊が出ていた。
わたしゃ愛よりカネが好き、とか口にしているのが似合いそうだ。
金儲けの才能があれば銀座英雄伝説とかやりたいが、せいぜい飲み放題付き3000円とか5000円が気楽でいい。
2023年1月19日 18時39分

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