よわいうた

小さなあの頃、目立つことが大好きだった
授業中には追いかけっこをして遊び
真面目な場でもおどけて見せた
成績だってビリッけつ
みんなの目は冷たかった、みんなの目が痛かった
そんな過去を思い出した
みんなの目が不気味に映った
いつしかそれが恐怖に変わり
僕の世界は一人になった

そんな僕の世界から
小さな光が射し込んだ
その光に導かれ
VTuberの世界を知った
僕もそこへ入りたくなった
ここで輝きたいと思った
夢を持った
そしたら世界は明るくなった

僕はいつもよわいまま。でも
手を貸してくれる恩人がいた
背中を押してくれる友人がいた
待っていてくれる君がいた
だから僕は前を向ける
前を見られる
前へ進める

でも失敗ばかりはやっぱり慣れず
多動、衝動、暴走、毎日
焦燥感を誤魔化した
自分を貫く勇気はない
相手に合わせるスキルもない
落ち込み、塞いで、お酒に頼った
見ざる聞かざる言わざるで
内に気持ちを隠していった

また暗い世界に潜って行った
誰とも会いたくないと思った
たくさんの声が聞こえてきた
僕を待っている人達だ
「戻ってくるのを楽しみにしてるよ」
目から涙が溢れ出た

僕はいつもよわいまま。でも
手を貸してくれる恩人がいた
背中を押してくれる友人がいた
待っていてくれる君がいた
だから僕は前を向ける
前を見られる
前へ進める

本当にありがとう

僕はそれでもよわいまま
相も変わらずよわいまま
それでもみんなにできること
それでも僕にできることを
一回、十回、百回、千回
壁にぶつかりながら何度も
君を励ます言葉を届ける

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