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【9年の集大成】公務員生活のすべてを語るnote

「公務員の残業時間や福利厚生、給料のリアルについてはわかった。次はもう1つ踏み込んで、仕事内容や生活スタイルなど、公務員になった後の未来を教えてほしい。」


この記事は、そんなお悩みに答える記事になっています。
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こんにちは、はやたです!

さてさて、今回は11,000文字の大作です。

9年間公務員として働いた経験を、全てこのnoteに凝縮しました。

対象者は「(公務員大学読んで)公務員ライフは大体わかってきたけど、具体的な仕事の話とか、公務員になった後の生活を知りたい人」です。

福利厚生とか給料の概要を知れればOKという人は、私が運営しているメディアである「公務員大学」の記事を読んでください。


このnoteでは、ブログ記事には書けなかった生の情報を入れています。

例えば、実際に私が公務員時代に作った資料や、その作成過程など。

インターンシップに行くよりも、具体的な公務員の業務内容を理解できる内容となっています。

また、仕事内容のイメージもつくので、面接の対策としても活用できると思いますよ!

本編:公務員の具体的な仕事内容

それでは、まず私が経験した4つの部署(税務·障害福祉·医療·オリパラ)の仕事内容について、実際の事例を交えながらお伝えします。

①税務部署の話

まずは1箇所目。税務部署での話です。

税務部署には、大きく3つの仕事があります。

・課税
・管理
・徴収

「課税」というのは、みなさんが払う税金の金額を決める業務のことです。

例えば、県の税金で「不動産取得税」というものがあります。

これは、不動産を取得した際にかかる税金で、「不動産を買った方」にかかる税金のことです。

この税金は、不動産の売買があった後に県税の事務所へ書類を提出し、税務事務所に勤務する職員がチェックして初めて課税されます。

課税を担当する職員は、このように申告があった書類をチェックし、計算方法や内容に誤りがないか入念に調べます。場合によって現地調査も行います。

そして申告内容に問題がなければ、納付書(税金を収めるための紙)を送付します。(誤りがあれば修正の申告を求めます)

最近は電子申告も増えてきましたが、まだまだ紙が主流です。

税務事務所に申告書を持ってきた納税者の税務相談に乗るのも、課税課担当の業務の1つです。

課税の職員は税務の中でも最も高度な知識が必要な部署になりますね。課税ミスによるニュースは毎年発生しているので、特に慎重さが求められる仕事です。

と、ここまでが課税の業務です。

ちなみに、税金というのは誰が課税するかで種類が分かれていて、「市町村税」「県税」「国税」と種類が分かれているんですよ。

市役所職員は市税、県庁職員は県税、国税専門官は国税を取り扱います。

<豆知識>
市町村税:固定資産税、個人市町村民税、軽自動車税、入湯税など
県税:個人事業税、個人県民税、自動車税、軽油取引税、不動産取得税など
国税:消費税、所得税、相続税、贈与税、法人税など

続いて、「管理」の仕事。

管理部門の仕事は、税金の納付状況をチェックし、期限を過ぎても納付されない納税者の情報を、徴収の部署へと引き渡すことが主な業務になります。

例えば、1月20日に納付期限の税金がある場合。

すぐに滞納扱いというわけではなく、1ヶ月程度の期限をもった「督促状」という納付書を送付します。

この場合ですと、2月20日が期限の督促状を発送することになりますね。

そして、2月20日までに納付が確認できればOK。

確認できないものは徴収部門へ回され、預金差し押さえなどの対象となります。

要は税金がきちんと納められているかどうかをチェックする仕事なのですが、この仕事はほぼ完全に電子化が進んでいるため、督促状の送付くらいしか実質的な業務がありません。

税金部署の中で最も余裕のあるのが、この管理部門ですね。

ちなみに私は2年間管理部署にいて、残業0時間でした。マジで。

徴収部門は、よくテレビにも出るので知っている人も多いでしょう。

管理部門から引き継いだ滞納データに基づき、「滞納整理」と呼ばれる徴収業務を行います。

まずは電話催告から行うことが一般的です。

電話をかけて納付を促し、納めてくれればそれでOK。納付書紛失した人もいるので、そういった人には再送してあげます。

都道府県税の主な税目に「自動車税」というものがあります。
自動車の所有者に対して数万円程度の税金がかかるのですが、対象者が多いので、納期限後に税務部署の職員を総動員して電話ローラー作戦をやっていました。

電話催告でもダメだった場合、いよいよ本格的な徴収業務に入ります。

とはいえいきなり差し押さえをするわけではなく、まずは「差し押さえしますよ」という通告書を送付します。

大抵の滞納者はここまでの電話催告、差し押さえ通知でビビって納付します。

それでも納付がない場合、会社へ給与の支払い状況の照会や銀行に口座の紹介をかけます。

そしてこの段階でも納付がない場合、預金差し押さえとなります。

この預金差し押さえの段階になると、やっぱりクレームが増えてきますね。
ただ、そうは言っても悪いのは滞納者なので、毅然とした態度で臨むことが求められます。

ちなみに、ニュースになるような高額滞納や脱税などは、出先でなく県庁の本庁や市・県の連合体である滞納整理機構、あるいは国税庁マターです。

高額滞納の案件に一介の税務職員が関与するようなことは、残念ながらほぼありません。

税務部署のやりがい

税務部署のやりがいは、なんと言っても自治体の予算を支えているという自負につきますね。

また、大体どこの税務事務所も「出張税務教室」なるものがあって、近所の学校に税金のことを説明に行ったりします。

税金という自治体、国家運営の根幹を担っているという感覚は、税務部署の大きなやりがいの1つですね。

②障害福祉部署の話

県庁時代に最も濃い時間を過ごしたのが、障害福祉部署の2年間です。

障害福祉部署では、大きく2つの業務を経験しました。

1つ目は、障害福祉計画の策定。

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