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#聴いてみた ラフマニノフ パガニーニの主題による狂詩曲 

NHKFM[「音楽の泉」のを聞き逃し配信で聴いてみた。

曲目

パガニーニの主題による狂詩曲
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ) 、
フィルハーモニア管弦楽団(管弦楽) 、 ベルナルト・ハイティンク(指揮)
作曲: ラフマニノフ(23分55秒)<DECCA 478 6349>
🖊曲解説にて。

前奏曲 嬰ハ短調 作品3第2
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)
作曲: ラフマニノフ(4分33秒)
<DECCA 478 6352>
ラフマニノフ若き日の肖像、とても愛されている前奏曲嬰ハ短調をお送り致します。宮殿の鐘の響きから霊感を受けたともいわれるこの曲は1892年秋、19才の年に作られました。すぐに大人気を博し、コンサートのアンコールでこの曲を弾かないとお客さんが帰らなかった、この曲ばかり弾かされたというエピソードも残っています。

前奏曲 ト短調 作品23第5
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)
作曲: ラフマニノフ(3分53秒)<DECCA 478 6352>
次も前奏曲をお送り致します。アラ マルチア 行進曲風にと題されたト短調の前奏曲をお送り致します。

「美しき水車小屋の娘」から どこへ?
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)
作曲: シューベルト
編曲: ラフマニノフ(2分45秒)
<ユニバーサル UCCD1068>
愛の喜び
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)
作曲: クライスラー
編曲: ラフマニノフ(5分42秒)
<ユニバーサル UCCD1068>
最後にラフマニノフの粋な編曲をお楽しみください。シューベルトの歌曲の調べ、そしてフリッツ・クライスラーのヴァイオリン小品も素敵なピアノ曲になりました。

曲解説(奥田佳道先生解説からの抜粋)

🖊今朝はラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲をお送り致します。
ピアノ協奏曲の一種ですね。
ピアノとオーケストラが醸す激しくも美しい調べ、そして多彩なヴァリエーション、変奏をお楽しみください。
狂詩曲、ラプソディーという題名が示すように、ドラマティックな作品ですが、この上なく精妙に書かれたロマンティックなメロデイーも私達を魅了してやみません。
鍵盤芸術の巨人ラフマニノフの傑作をご一緒致しましょう。
(♪~)愛や夢、美しい世界に憧れたかのような調べ、ノスタルジックでもあります。
これがロシアンロマン、ラフマニノフと言えば今のメロディーかも知れません。
これからお送りするパガニーニの主題による狂詩曲は、主題と24の変奏、ヴァリエーションからできていますが、今のメロデイーは第18変奏アンダンテカンタービレ、ピアノのソロから始まりそれがオーケストラに受け継がれ、やがてクライマックスを築きます。後ほどお楽しみになさってください。
1917年のロシア革命を嫌い母国を離れたラフマニノフは北欧を経てアメリカとスイスのルツェルン近郊に滞在、主に自作を弾くピアニストとして活躍しました。
ピアノ協奏曲第3番ではグスタフ・マーラー指揮、ニューヨークフィル、そしてフルトヴェングラー指揮ベルリンフィルとも共演、またピアノ協奏曲第4番の1927年の世界初演を支えたのはストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団でした。
その他、指揮者ではワルター、メンゲルべルク、ミトロプーロス、オーマンディ他と共演、またラフマニノフはピアニストのコルトー、若き日のホロヴィッツと2台ピアノの演奏を楽しみ、ヴァイオリンのクライスラーとも共演しています。
自作自演の録音もあります。
パガニーニの主題による狂詩曲は、1934年にスイス ルツェルン近郊の彼の別荘で作曲されました。
ラフマニノフは故郷の風景に似ていたというルツェルン近郊をとても気に入っていました。
パガニーニの主題、これはイタリアの伝説的なヴァイオリニスト、ニコロ・パガニーニが作曲した無伴奏ヴァイオリンの為のカプリス、奇想曲全24曲の終曲カプリス第24番を指します。
時空を超えた多くの作曲家がこのカプリス第24番を元に曲を書いています。ラフマニノフはこのパガニーニの調べを元に序奏、イントロダクションと24の変奏曲を書きました。
ピアノが大活躍するわけですが、オーケストレーション、管弦楽法にも独自の美学をもっていたラフマニノフは、時にそのオーケストラや伴奏のフレーズに主導権を与えながら表情豊かな狂詩曲を作り上げました。
先ほど少し聴いて頂いたロマンティックな第18変奏はパガニーニの主題の音符の上下の動きを鏡に写したかのように反転させて作曲したものです。
更にこんな調べも聴こえてきます。
(♪~)聴こえてきたのはラフマニノフが愛したグレゴリオ聖歌のディエスイレ、怒りの日の動機、この怒りの日の動機は曲のここぞという場面を彩ります。
曲は1934年の夏に完成、11月にアメリカのボルチモワでラフマニノフ自身のピアノ、ストコフスキー指揮、フィラデルフィア管弦楽団によって初演されました。

🖊 ラフマニノフ パガニーニの主題による狂詩曲 を聴いてみて

かなり鮮烈な出だし。
曲が始まるや否や「さあ奮い立て」とカウンターパンチが飛び込んできたよう。
一瞬にしてこの世界観に引き込まれた。
この曲との出会いはラフマニノフの自作自演CDであったが、ベルナルト・ハイティンク(指揮) フィルハーモニア管弦楽団(管弦楽) 、そしてピアノはウラディーミル・アシュケナージの演奏は怒涛の促進力、山場への盛り上がりの前に見せるスリリングな展開、そして第18変奏にも見られるロマンチシズムとの表現の幅の広さに思わず唸ってしまった。感服。
何か物凄いものを聴いてしまった。
この聞き逃し配信は通常は本放送後1Wだが1年間、いやせめて年内一杯は続けて頂きたい。後、再放送も📻!


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