合唱部の思い出その7
中学校2年生の時のNコンの自由曲は三好達治作詞 萩原英彦作曲の「抒情三章」から『甃の上(いしのうえ)』だった。後もう1曲歌ったはずだったがこれが本当に覚えていない。逆を言うとこの曲のインパクトは大きすぎた。
まず『甃の上』って何だということ。甃という漢字も初めて見たし(いし)と読むこともその時初めて知った。因みに甃とは石畳のこと。 曲の途中で出てくる「をみなご 」とは女の子のこと。石畳の上で女の子が語らい歩いていく。和やかな時間がそこには流れている。
次に音楽の美しさと歌詞の味わい深さだ。初めて知る三好達治の世界観。
浮遊感漂わせる旋律美。
そして歌詞の言葉さばきだ。
〝ひさし ひさしに ふうたくの すがた〟八分音符に2つや3つの言葉は珍しいことではないが特に〝ふうたくの〟の5文字に四分音符(八分音符+八分音符)って何……と!
音符の上での割り切れない言葉さばき。それが却って歌詞の味わいを産むのだが、中学生の自分には正に「未知との遭遇」であった。
今回はyoutubeの動画はないが、もし良かったらぜひ聴いてみて欲しい。
(続く)
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