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興味と疑問で僕らは止まらないです…



夏休み

今年もありえないほどの暑さでクタクタだ

しかし僕の幼馴染の咲月は毎日僕の部屋へと通う

今日もやって来た咲月に疑問を投げかける

〇〇:咲月はなんで毎日僕の部屋に来るの?

咲:え〜?

咲:だって〇〇の部屋はクーラーが効いてて、漫画もあればテレビもあるそれに!勉強は教えて貰えば一発だもん!

咲:自分の部屋にいる必要がないんだよね

僕としては咲月がこの部屋にいることはウェルカムでむしろ大歓迎

しかし僕には毎日部屋にずけずけと入り込み本棚から漫画を取り僕のベッドに寝転んで過ごす咲月に不安しかない

その不安とは僕が男として見られていない問題

だっていつも意味がわからないくらいに薄着で毎日来るし、絶対に意中の人に会うときそんな格好しないはず

咲:私の部屋クーラーないからねぇ

そんなことを呟きながら漫画を読み進める咲月

〇〇:まぁ僕も咲月が喋る相手になってくれるから暇しなくていいけどね

強がる

実際はもっと異性として意識してほしい、でもそんなこと言えない

だってそんなこと言ったら僕の部屋に来なくなるかもしれないから



次の日ももちろん咲月はやって来る

咲:おっはよ〜!

今日も薄着だ

〇〇:そんなに薄着でクーラーにあたって寒くないの?

咲:寒くなったときに布団の中に入るのがいいんだよ

なんて言いながら本棚から姉が置いていった少女漫画を手に取り僕のベッドへ

咲:ダ〜イブ!

〇〇:おいホコリが舞うだろ

咲:大丈夫大丈夫!

最近の咲月は僕のベッドにしかいない、気づくと入り込んでいる

その様子を思い出してしまって夜に眠れなくなるからやめてほしい、いや…やっぱりやめないでほしい

そんな馬鹿なことを考えながら勉強を始める

1時間が経過したくらいだろうか

ベッドから

咲:あわわ…

何か慌てるような焦るような声が聞こえてくる

少し咲月の方を見ると顔を真っ赤にしている

確かお姉ちゃんが置いてった漫画は、僕も読んだけど少し過激だった気がする

そんな咲月を横目に勉強を再開する

咲:手…手繋いでるっ…!

咲月の方を見るとまだ顔を赤くする咲月が

手を繋ぐだけで顔を真っ赤にしているそんな咲月を「中学生かっ」と心の中でツッコむ

そんな描写どんな漫画にもあるだろうに、それに続いて

咲:ハ…ハグ…!?

ハグでも驚いているみたいだ

ハグだけでそんなに驚くなんてお子ちゃまだななんて思ったが

あ、僕ハグなんてしたことないや…

悲しい現実はさておき再び勉強を始める

咲:え…えぇぇ…!

またもや驚く声が聞こえてくる

咲:キ…キスしてる…!

咲月は少し過激な少女漫画に動揺しているみたいだ

咲:えぇ…?こんな漫画だと思ってなかったよぉぉ…!

1人で呟きながら未だにそのページに釘付けのようだ

流石に動揺の時間が長い気がしたし、何より勉強に集中できない!

そろそろ落ち着いてもらいたい

〇〇:咲月〜?どうその漫画?

咲:なんか…思ってた感じじゃなかった…

〇〇:面白くなかったってこと?

咲:いやぁ…

なんだろう普段の会話の中では合うはずの目が今日は合わない

その代わり咲月の視線は……

僕の唇だった

どうしたのそんなに顔赤くして、目も合わないし

咲:いや…ちょっと恥ずかしくて…

こんなにもクーラーが効き涼しい部屋で顔を赤くする咲月は僕の布団を被り身を隠してしまった

咲月とキス、考えるだけで胸の鼓動は弾けるしキスなんてしてしまった暁には頭が真っ白どころではないきっと頭がなくなるだろう

〇〇:咲月〜!一緒に勉強しよ〜よ

気持ちが抑えられなくなる気がしたので蓋をして何も感じていないふりをして咲月を呼び起こした



次の日もまた咲月はやって来た

咲:おはよう

今日は昨日よりもおとなしめのおはようで右手にはDVDを持っている

咲:〇〇のテレビってDVD見れる?

〇〇:あ〜見れるよ

咲:じゃあ映画観たいからちょっと借りるね

そしてせっせと準備を進め持ってきた映画を観始める、僕は勉強を始める

しばらくすると昨日聞いた声が今日も聞こえてきた

咲:あわわ…

また今日もそんな咲月を横目に勉強を続ける

少し勉強に集中していると映画を観てる咲月は声も何も発さない、そのためとても心配になってくる

猛暑が続く中で部屋を涼しくしているけれど熱中症の可能性だってある倒れていたら困る

そう思い咲月の方を振り返るとテレビ画面にはバッチリとキスシーンが

真っ赤にした顔を両手で覆っているが指の間に隙間をつくり画面に吸い込まれている、映画に熱中症のようで杞憂だったみたいだ

ガッツリキスをしている映像で少し恥ずかしく感じていると映画は進み濡れ場のシーンに

咲:っっ…!

映画は見なかったことにしよう

〇〇:……

〇〇:んんっ…

寝ていたみたいだ

咲:あっ…!

咲:起きたっ…!?

咲:おはよ…

咲:バレてないよね…?

咲:もう夜ご飯の時間だから今日はもう帰るねっ…!

寝起きでよく分からなかったけど焦っている様子の咲月はすごい勢いで帰っていった

完全に眠気が覚めたとき唇にほんの少し違和感があった



次の日

僕はゲームをしていた

〇〇:どうしようかな、サイドの戦力が足りないなグリーリッシュでも獲得しようか

するとドアが開きもちろん今日も咲月がやって来た

しかし何も喋らずにベッドの上に移動して三角座りをしている

元気が無いみたいでもしかしたら朝に親と喧嘩したのかもしれないし、機嫌が良くないのかもしれないので一旦大人しくしておこう

しばらくお互いに言葉を発さずに黙ったまま

するといきなり咲月が喋り始める

咲:〇〇は興味ってある…?

急な質問に困惑する

〇〇:ん?何に?

咲:少女漫画みたいなことに興味ってない…かな…?

少女漫画みたいなこと…もしかしてこの前読んでた漫画のことだろうか

咲:読んでて気になったの

咲:手繋いだらどうなるんだろう…?

咲:ハグってどんな気持ちになると思う?

咲:キスってどんな味なんだろうって…

全部あの漫画にあった内容な気がする

咲:興味が止まらないしこの疑問を早く解消したいの!

咲:ねぇ…お願いっ…!

〇〇:もしかしてそれが原因で元気が無かったの…?

咲:そうなの気になりすぎて昨日の夜も全然寝れなくて…

それは…僕がなんとかしないと!咲月のことが好きな僕しかできないことかもしれない

〇〇:分かった今日でその疑問を解消しよう

咲:ホントに!?すぐにやろう!

咲月はベッドから降りてこちらに近づいてくる

咲:まずは手繋いでみようよ

咲月が先に手をこちらに差し出す、それに恐る恐る手を重ねる

繋いでみたはいいがあまり実感が湧かない、なので咲月を見てみると顔は真っ赤になっている

咲:……

咲月は恥ずかしがって俯いているそんな咲月を見ていると

〇〇:やばい…なんか緊張してきたな…

咲:ね…ドキドキしちゃう…

急に緊張してきて手汗なんかも気になり始める

咲:つ…次…いこ…?

咲:次は…ハグしよう…

〇〇:おっけ…

咲:ん…

咲月が恥ずかしながら両手を大きくひらく、そこに自分から入っていく

咲月は僕より小さいためスッポりと僕の懐にはまっている

咲:……

心臓の動きが激しい、このままだとドキドキしてるのがバレてしまう…

咲:〇〇すごいドキドキいってる…

咲:私のも聞いてみる…?

とても魅力的な提案…だが気持ちが抑えられなくなりそうなのでやめておこう

咲:私も手繋いでるときよりもバクバクが大きくなって爆発しちゃいそうだよ…

咲:でもやっぱり包まれてるからかな…?すっごく安心する…

しばらくこの抱き合った態勢のままでいた

咲:じゃ…じゃあ最後にキ…キス…してみちゃう…?

僕としてはそんなのしたいに決まっている、しかし咲月は良いのだろうか

〇〇:咲月はいいの僕とキスしても…?

咲:〇〇だから良いみたいなとこはあるし…〇〇じゃないとだめっていうか…

咲:てか〇〇が今キスしてくれなかったら疑問が解消できないじゃん…!

咲:お願い…!しよう…?

〇〇:うん…いいよ…

咲:漫画では男の子からしてたから〇〇からして…?

そう言った咲月は目を閉じて唇を軽く突き出した

夢みたいな状況だ、あの咲月とキスなんて手が震え始めている

勇気を振り絞り咲月の唇を目指す

そうしてそのまま咲月とキスをする

咲:んっ……!

やばい…初めてのキスの緊張で弾けてしまいそうだし咲月の唇の柔らかさで溶けてしまいそうにもなる

咲月を見ると可愛すぎて仕方ない

初めてのキスに夢中になるがあまり息が止まる寸前まで続けていた

〇〇:はぁ…はぁ…

〇〇:死ぬかと思った…

咲:ねぇ…〇〇もっとしようよ…

〇〇:え?咲月?疑問は解消できた?

咲:そんなのもういいの…もっと…もっとしようよ…!

〇〇:ちょっ…咲月…!

〇〇:んんんんんっっ……!!!!!

僕らは止まらないです


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