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怪しいレンタル彼女を使ってみたら!?



〇〇:はぁ…今年もクリスマスは1人か…


高校2年ここまで恋愛には何もなく過ごしてきた


〇〇:彼女できないかなぁ…


〇〇:かわいい女の子いないかなぁ…


〇〇:てか彼女ってどうやってつくるんだろ?


〇〇:スマホに搭載されているリシに聞いてみるか


〇〇:ヘイ!リシ!彼女ってどうやってつくるの?


ピコン! それでしたらこちらはいかがでしょう?


リシは何かを紹介してきた


〇〇:ん?なにこれ?


"高校生対象!クリスマス限定!レンタル彼女!"
"あなたのクリスマスをサポートします!"


〇〇:だってさ…嘘っぽ…でも気になるな…


〇〇:なになに?


"あなたの好みの女性がやってくる!"


〇〇:それは気になるなぁ


ちょっとうさんくさいが今年こそクリスマスは女の子と過ごしたいという


願望から利用を決めてしまった


〇〇:よし!使おう!


"おひとり様一回限り!初回0円!"

それは無料ってことだよな?

一回限りに初回もないだろと思ってしまい

怪しさが増すばかり

〇〇:まぁでもいっか…!


とりあえず必要事項の記入から

予約は24日に

名前は高山〇〇

電話番号は070…

場所は東京都…


諸々の入力が完了して

"あなたの女性の好みを教えてください"

〇〇:ほう…僕の好みは〜

〇〇:自分と同じ年齢または年下で

〇〇:身長は小さめで

〇〇:笑顔が可愛いと

〇〇:あとは守りたくなる感じ…っと!

全ての入力が完了した

〇〇:利用規約?

〇〇:は〜んまぁ常識と法律の範囲内って考えていれば大丈夫でしょ

〇〇:流し見でいっか

ここまで入れて詐欺とかだったら困るけど

少し期待している自分がいた


___________


そして今日は24日クリスマスイブ

〇〇:本当に来るのかな?

待ち合わせ場所に早めに来た僕はドキドキしながら待機していた

すると声をかけられた

??:すみません?高山〇〇さんで合ってますか…?

〇〇:はい、そうですよ

と振り向くとそこには

彩:クリスマスレンタル彼女の小川彩です!

彩:よろしくお願いします!

〇〇:あ…こ、こんにちは…

詐欺じゃなかったと分かり安心と同時に

こんなにかわいくてまさに好みの女の子が来るとは思わず

びっくりした

彩:ということで〇〇さん!

彩:本日は小川彩が担当します!

彩:利用規約は見られましたか?

〇〇:はい、しっかりみましたよ

彩:そうですか!今日はクリスマス1日コースということで大丈夫ですか?

〇〇:はい予約したコースで間違いないです

色々と確認が終わり

彩:はい!じゃあ今からわたしが彼女です!

彩:わかりやすい合図でいきますよ…よーいスタート!

彩:〇〇くんの彼女の彩だよ?

彩:いつもみんなから彩って呼ばれてるから彩って呼んでね!

おお…もう彼女になってる…

しかし…かわいすぎる…

さっきからまともに直視できない…

彩:ちょっと…!〇〇くん…?こっちみてよ!

彩:彩さっきから顔も合わないし…目も合わなくて悲しいよ…

〇〇:ご、ごめん…!

〇〇:ちょっと…あ、彩がかわいいすぎて…

彩:え、えっ!彩?かわいいの…!?

〇〇:そ、そうだよ!彩がかわいすぎて直視できない…

〇〇:だって僕の好みの女の子なんだもん…!

彩:えへへ…嬉しいな…!

彩:嫌われてなかったからよかった!

彩:ちゃんとこっち見て!

彩:ほら目合わせて!

〇〇:あぁ…かわいい…

〇〇:待って…そんなずっと見ないで…

彩:ダメ!これから1日過ごすのに毎回悶えてたら時間が勿体無いでしょ!

彩:かわいいと思ってくれるのはすっごい嬉しいけど

彩:ここで耐性つけないと!

〇〇:うぅ…かわいすぎる…

数分後

〇〇:ちょっと…いつまでこの状態?

彩:〇〇くんが彩をしっかりと見れるようになるまで

〇〇:ようやく慣れてきたよ彩!

彩:やった!これで彩といつでも目を合わせられるね!

〇〇:そうだね!じゃあようやく出発しようか

彩:うん!出発〜!


___________


〇〇:まずはどこ行くか一応予定は決めたけどなんか行きたいとかある?

彩:彩は〇〇くんと行けたらどこでも大丈夫だよ!

彩…最高な彼女じゃないか…

〇〇:じゃあ…なんか食べたいとかある?

彩:彩は〇〇くんと一緒だったらなんでも美味しいと思うからなんでも大丈夫だよ!

彩…嬉しいこといってくれるな…

〇〇:じゃあ甘いものとか食べたい?

彩:食べたい!

〇〇:じゃあ後で食べに行こうか

彩:うん!行く!

〇〇:まず最初は…着きました!映画館!

〇〇:割と混んでるなぁ

なんかいい感じのムードの映画を見よう

彩:彩…ホラーはやだよ…?

〇〇:大丈夫!彩がみたいの決めていいからホラーにはならないはず…

彩:あっ!彩これみたい!

なんだ…?

「あなたに貸したいわたしの気持ち」

〇〇:え?めっちゃおもしろそうじゃん

彩:でしょ!早速いこう!

〇〇:ちょっと周り見て!危ないよ!

周りを見ずに飛び出して人とぶつかりそうになる

彩:きゃっ!

〇〇:危ないよ…落ち着いて…ね?

直前で抱き抱え衝突を避ける

彩:あ、ありがとう…

彩:カッコよかった… ボソッ

〇〇:ほら!行こう!

彩:う、うん!

視聴後

〇〇:心が苦しくなった…

彩:なんて切ない物語なんだぁ…

〇〇:おもしろかったけど…クリスマスに見るべきではないね…

〇〇:病気で余命が短いけど隣で楽しそうな彼氏に自分のことを打ち明けられない

〇〇:自分の気持ちを彼氏に貸せたらって葛藤してるヒロインが…

彩:やばいね…

〇〇:そうだね…

〇〇:まぁ…いい時間だったね

〇〇:じゃあ次行こうか!

彩:よし!いこう!

移動中

〇〇:そういえば彩ってさ何歳なの?

〇〇:あ、聞いちゃダメなやつだっけ?

彩:いや!大丈夫だよ!

彩:彩は17歳!

〇〇:あ!僕も同じ17歳!年は同じなんだ!

〇〇:食の好みとかある?

彩:うーん…彩はトマトが好きなんだ!

〇〇:え?僕もトマト好きだよ!

彩:そうなの!彩は毎朝ミニトマトを5個くらい食べて

彩:お昼にもミニトマトを10個くらい食べて

彩:夜にもいっぱい食べてる!

〇〇:僕は毎朝大きいトマトを切って食べてるよ

彩:トマト好きなかなかいないから嬉しい!

〇〇:僕もびっくりだ!

〇〇:それでね〜次はここ!

〇〇:甘いものが食べたいってことでお昼も兼ねてビュッフェです

彩:え!ここすごい高そうだけど…大丈夫?

〇〇:あんまり言いたくないけど意外と安いんだよね

〇〇:だからお金は安心してね

〇〇:なんなら僕、女の子に奢ってみたいんだよね

彩:え?大丈夫だよ!自分で出すから!

〇〇:ちょっとカッコつけたいし…彩はかわいい彼女だし今の僕は彼氏だからさ

〇〇:僕の彩が好きな気持ちは受け取れないと思うからこれでね?

彩:じゃあ…彩ありがたく奢られます!

彩:ははっ!かわいい…!

食べ物が揃う

彩:じゃーん!全部美味しそうだね!

〇〇:そうだね!

彩、〇〇:じゃあ…いただきます!

彩:あぁ!

〇〇:おいしい!

彩:これもおいしい!

〇〇:こっちもおいしいよ!

彩:ねぇ!〇〇くん!これもすごいよ!

〇〇:ほんとだ!おいしそうだ!後で取りにいこっかな?

彩:食べさせてあげる!

〇〇:え?でもそれ…

彩:いいから!はい!あーん!

〇〇:アムッ!あ!おいしい!

〇〇:彩に食べさせてもらったから更においしい!

彩:えっへへ…嬉しい…

〇〇:あの〜

〇〇:えっと…ちなみにその…間接…キス…

彩:はっ…!あぁ…そうだった…

彩:カァァ…恥ずかしい…

〇〇:僕からしたらご褒美…

〇〇:あぁっ!失言…キモすぎたぁ…

彩:彩も嫌じゃないから…

〇〇:それなら嬉しいね…

ちょっと気まずい

〇〇:スイーツでも取ってこようかなぁ!

バイキング形式で助かったと思った

〇〇:ただいま

彩:おかえり〇〇くん

彩:さっきは恥ずかしかったね…!

〇〇:バイキング形式って気まずくなったら食べ物取ってこれるからいいね

彩:もう!なんでどっかいっちゃうの!

彩:せっかくいい感じだったのに!

〇〇:ごめんって

〇〇:そうだマカロンとってきたからさ

〇〇:これで許して

〇〇:マカロンがかわいすぎて一目惚れしちゃった

彩:マカロンに一目惚れ!?

〇〇:そうなのなんかこっちをさ私をとってくれみたいな眼差しで見た気がして

〇〇:それに応えたくなっちゃった

彩:むぅぅ…マカロンめ…

〇〇:マカロンに嫉妬してるの?

彩:彩の〇〇くんをたぶらかさないで!

〇〇:マカロンに説教かぁ…かわいいなぁ

彩:あなたはそうやって〇〇くんに期待の眼差しを向けることしかできないの

彩:だけど彩は〇〇くんと一緒におしゃべりしたり

彩:笑いあうことができるの

〇〇:あ、あれ?

彩:彩に比べたらあなたのできることは少ないし

彩:彩の方が魅力がいっぱい詰まってる

彩:彩の方がマカロンってことなの

彩:あなたはマカロンってことを利用して〇〇くんに近づいて…

〇〇:ちょっと!長い!長いよ!マカロンに語りかけるにしては長い!

彩:えへっ…彩よりマカロンの方が好きなのかと思っちゃった…!

〇〇:そんなことないからね!彩の方が好きだからね!

彩:うんっ!嬉しいっ!

食事終

___________


色々あってもう夜

〇〇:最後はクリスマスっぽくイルミネーションで終わろうか

彩:えぇ…もう終わりなんだね…

〇〇:そうだよ最後まで楽しくいこっ

〇〇:いや〜ここのイルミネーション綺麗だなぁ…

彩:そうだね…綺麗だねぇ…

〇〇:ちょっとツーショット撮っていい?

彩:いいね!彩も撮りたかった!

かわいいなぁ

〇〇:イルミネーションの前で撮ろっか

〇〇:いくよ パシャッ

〇〇:あぁ…彩かわいいなぁ

〇〇:もう彩とお別れかぁ…

〇〇:こんなに楽しくて笑った時間久しぶりだよ

〇〇:こんなかわいい子と過ごせたのは思い出になるなぁ

彩:彩もこんなに楽しかったの久しぶりだよ!

〇〇:ありがとう…

〇〇:いや本当の彼女が彩だったらなぁ

〇〇:あ、ちょっと気持ち悪いね

彩:えへへ…彩はそういってくれて嬉しいよ!

〇〇:今まで会ったなかで世界で一番かわいい女の子は彩だね

彩:もう…嬉しいっ…!

彩:ちなみに今のは告白でいいの?

〇〇:まぁ告白ってことでいいかなもう会えないと思うし

彩:あ!もう時間になるね

〇〇:あぁ…終わりだね

彩:あぁ!時間だ!これでレンタルの時間は終わりになります

〇〇:彩!今日一日ありがとう!

〇〇:今日はとっても楽しかったよ!

〇〇:気をつけて帰ってね!

解散しようとすると

彩:え?何を言ってるの〇〇くん?

彩:利用規約読んだんだよね?

〇〇:読んだけど…

彩:じゃあなんで帰るの!

〇〇:だって時間終わったら終わりでしょ?

彩:時間が終わったら終わりだよ

〇〇:なら…

彩:でもね!利用規約の1番下にね!

彩:2人ともが相手を好きになったら利用規約に関係なく付き合えるって

〇〇:はい?


彩:〇〇くんは彩のこと好き…?

彩:もしかして嫌いなの…?

〇〇:いやいや!嫌いじゃないよ!

彩:じゃあ…?

〇〇:好き!めっちゃ好き!好み!どストライク!

彩:えへへ…彩も今日1日で今まで会った人の中で1番好きになっちゃった…!


彩:もう1回告白してほしいなぁ…

〇〇:まじか…こんなことあるんだ…

〇〇:じゃあ仕切り直して…

〇〇:彩のことが好きです!付き合ってください!

彩:うん!彩も〇〇くんのことが好き!

彩:よろしくお願いします!

彩:これで明日も一緒にいれるね!


___________

思わぬ形で彼女ができてしまった

これはリシのおかげなのか神様のおかげなのか

だけど素晴らしいクリスマスプレゼントだ


___________


おまけ

〇〇:彩はなんでこの仕事やってたの?

彩:なんかバイトを探しそうと思ってリシに聞いたらこのバイトがでてきたんだよね

〇〇:え!?僕もリシに彼女の作り方聞いたらこれが出てきたんだよ!


〇〇:付き合うことは必然的だったのか

彩:そうだね〇〇と会えるのはもう決まってたんだよ!

彩:ちょっとこっち来てよ!

〇〇:ん?どうしたの?

彩:チュッ!これが起こるのも必然なんだよ!

〇〇:うぅ…!彩…!かわいいっっっ!!!


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