岐路
私が選んだこの道は
いつもどこか頼りなく
水で揺れるあの花のように
今にも消えてしまいそうだった
大きな流れにいつも身を寄せ
ただそこに漂っていた
生き方も 死に方も
分からない
焦がれるような心も 引き裂かれる想いも
もう何も思い出せない
「そのままの君がいい」
誰かが言ったその言葉だけが
私の心に留まって
深い水の底に落ちていく
何かが違うような
誰かが呼んでいるような気がして
ふと後ろを振り返っても
広い広い大地が続いているだけ
導いてくれたあなたの手を
私は離してしまったから
あの優しかったあなたの瞳から
目を背けてしまったから
ぽっかり空いた私の心に
涙がこぼれ落ちていく
私にはもうあなたを想う資格なんてないのに
思い出すのはあなたのことばかり
新しい一歩が踏み出せなくて
またしゃがみこんでしまうの
届かない 届いてはいけない
私が願うのはあなたの幸せ
あなたの笑顔は最高だよ