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陽当り良好過ぎ花壇の「どくだみ」栽培は成功なるか!?

3年ほど前にSNSで「どくだみチンキ」なるものを知りました。
虫除けや化粧水などに使え、低コストで作れるとのこと。いいじゃないの!これは是非に試さねばと早速どくだみ探しにいそいそ出かけることに。6月後半のジメジメと暑い日だったと思います。
近所の神社に向かう半日陰の道すがらに、ところどころモサッと生えたどくだみを発見!嬉しくて駆け寄るも、お散歩中のワンコがちらほら。ああ、そうだ、我が町はわんこ率が高いのだったと思い出しました。どこもかしこもお散歩コースの可能性が高く、肌に直接シュッとスプレーするどくだみちゃん、農薬はもちろん、できればわんこのお散歩コースから外れているものがいいなあ…などと足元のどくだみを眺めながら暫く思案しておりました。
畑の近くは避けたほうがいいんじゃないか、お寺や神社の境内はどうだろう、山へ取りに行かねばならんのか、などと手を伸ばせばすぐにある「どくだみ」を摘みあぐね、考えを巡らせに巡らせた数日後、パッとひらめいた。
そうだ、ペットが入らない場所がある!しかも農薬がかかっている心配もない!

そう、その聖地、それは
「学校内」です!
この頃は不審者対策もあり、関係者以外立ち入りし難い場所なので、わんこのお散歩コースからは完全に外れているはず。
そしてなんとタイミングよく知人が学校校務手をやっていたので、早速お願いすることに。
「草取りのついでに学校のどくだみ分けてください」
知人はあんな厄介な雑草が欲しいの〜?と苦笑。
「いやいや、薬草なのよ」

それから数日後、バッサバッサと「抜いたどくだみ」でなく、ちゃんと「根っこがついたどくだみ」を育苗ポットに入れていくつか持たせてくれました。知人の「薬草扱い」に感謝感激〜!
さあさあ「どくだみちゃん」、ようこそ我が家の花壇へ。ウキウキ気分で「植え替えだ!」
ところが…始めるや否や、あることに気が付き土に突き刺さったスコップが止まりました。
「太陽が眩しすぎやしませんか」
我が家のささやかな花壇は超陽当り良好なのです。一方、学校校舎の陰出身の、このどくだみは照りつける日光が不得手の様子。でも…植える場所はここしかないし。まぁなるようになるかと騙し騙しに、更に宇宙に采配を丸投げして植え替え無事完了。そのまま太陽眩しき真夏を迎えました。

案の定、8月の外気温は連日32℃を超える灼熱地獄。どくだみはみるみると弱体化し、とうとう見る影もない状態に。なんでやねん!「どくだみは強いのではないの?奇跡よ!蘇れ!」などと信じる者は救われるとばかりに土の中の根っこに願掛けしました。宇宙の采配発動祈願!「どうか芽が出て花が咲きますように」

そして翌年の春、変化がありました。荒野と化したその花壇に小さな小さな芽が幾つも出ているではありませんか!「や、やった…」悲願達成かのような喜びが全身を巡ります。宇宙ありがとう!
暫くするとその小さな芽ははっきりと「私はどくだみ」だと主張するあの可愛らしいハート形の葉っぱを見せてくれました。

しかし、私の安堵も気温が上昇するにつれジワジワと心配に変わり、それが見事に現実化されてしまいました。花壇のどくだみは萎れて乾燥してまた前回同様に跡形もなく消えてしまったのです。
やはりこの夏も、陽当り良好のこの花壇では…トホホかぁ…
肩を落とし諦め半分、それでも強く生えて欲しいと一縷の願いを込めて水やりを続けました。
生い茂るどくだみちゃんをイメージしながら。

そしてまた春が来ました。
今回は花壇のどくだみ、まあ成るようになるかと宇宙に采配を預け、気にせず過ごした5月初旬のこと。
あらっ!何か前回とは違う、小さいけれどとても力強い葉っぱがプチプチと土から幾つも顔を出しているではありませんか!きれいな緑色ね。な、なんか枯れそうにない予感!?笑。
そう、本当に枯れずに夏を過ごすことに成功したのです。いやはや、自然はたくましい。あんなに日陰が好きだったのに、見事に適応した我が家のどくだみ。でもやはり小さな可愛らしい葉では花を咲かせるエネルギーを蓄えることは難しかったのか、残念ながら開花はなく冬を迎えました。

そしてまたまた春。
今回は目を見張る成長ぶり!小さな葉っぱはみるみる大きく、前回は地面スレスレだった短い茎は高く上へ、どや顔の、いえいえ、可憐な花を幾つも咲かせてくれました。
宇宙ありがとう…涙。
さあさあ、これで念願の無農薬栽培どくだみチンキが作れます!

どくだみは花の咲いているときが薬効成分もパワフルだそうで、この時期を逃してはなりません。
花を摘み取り、そのまま消毒済の瓶に入れ、ホワイトリカーをひたひたに入れてしっかり蓋を閉めたら完成です。あら簡単。まるでハーバリウム「美しいわぁ…」
1日1回ひっくり返すを忘れずに。

さて、花の次は葉っぱもね。こちらは茎の下のほうからばっさり切ってていねいに洗い、水気をしっかり切ります。花のときと同様に消毒済の瓶に入れていくのですが、今回は贅沢に葉っぱだけをちぎってホワイトリカーを投入してチンキを作ることにしました。
慣れてきたらきっと茎ごといくだろうから初回くらいは、ね。
ちょっと浮かれている自分。

どくだみチンキの薬効的には2年ものが良いらしいのですが、そんなに待てないので(もう待てない)今夏の美白化粧水と虫除けに大活躍する予定です。

ちなみにどくだみの葉っぱは食べられるので、野菜炒めにもチャレンジしてみようかなと。
夏を愉しむ。
自然の恵に感謝!

#創作大賞2024 #エッセイ部門


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