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【入学準備】鉛筆、正しく持てますか?

先日、内田樹さんのブログの「文字が書けない子供たち」という記事が目に留まりました

生徒たちの提出物の文字が判読不能のものが増えて来たという話は大学の教員たちからも聴く。学籍番号までは読めるが、名前が読むのが困難で、コメントの文字に至ってはまったく解読不能のものが少なくないという。何を書いたのか学生自身に訊いてみたら、自分でも読めないと答えたそうである。

 一体何が起きているのか。どうやら文字を書くという動作そのものに身体的な苦痛を感じる子どもが増えているらしい。

「内田樹の研究室」より引用

こちらの記事は高校生・大学生の話でしたが、受験勉強の際に長男の鉛筆の持ち方が気になったので、書道家のHIROKOさんに指導をお願いしました。

小学校でも教えてもらえない鉛筆を持つ前にできる身体の準備・道具の選び方・親が知っておくと良いことを丁寧に教えていただきました。

HIROKOさんは、3月10日にもオンラインにて講座を開催してくださるので気になる方はお問合せをしてみてください。
Insatagramuアカウント⇒@tsunotsuno.h



ここからは、講座の備忘録を残しておきます。


なぜ文字を丁寧に書かないといけないの?

「どんな字を書いたらいいと思う?」という質問から講座はスタートしました。
長男はう~ん。う~ん。と頭を悩ませ「わからない・・・」と。
え?ほんとに?わからんの??っと突っ込みたくなりましたがぐっと我慢。

汚い字だと困ることを子どもにも伝わる言葉で説明してくださいました。
・おかあさんにも先生にも読んでもらえなくてイライラする
・自分で書いたノートが読めなくて困る
・テストで〇がもらえなくなる
(似ている文字の見間違いでのミスにつながる)

内田樹さんのブログにも書いてあったようにHIROKOさんも文字を綺麗に書くには全身から意識することが大切だと仰っていました。

書くときは全身を意識する。

書くときにどこかに変な力が入っていると身体がつらく、書くのが遅くなり学習についていけなくなる可能性があります。

全身を意識するとはいったいどういうことなんでしょう?

①机の身体の位置
机の高さはお臍の位置、背を伸ばし、足の裏をしっかりとつける。
長男は、踵を浮かせて書くクセがついていたので足の裏を床につけるだけで筆圧が濃く安定して書けるようになりました。


②身体の安定と肩の柔軟性・指先の巧緻性
身体の発育に沿った運動を教えていただきました。
身体のどの部分の発達がつまずいていることが分かると具体的にアドバイスができるのでオススメです。
また、えんぴつを使った指先の体操も教えてもらい、えんぴつを持つときの力加減が理解できてとても良かったです!


③えんぴつを持つ角度や指の位置
えんぴつの角度は60度くらい。親指が飛び出たり、人差し指が逆「く」の字にならないようにする。
えんぴつの先が見える位置で持つ。えんぴつの先が隠れるように持ってしまうと書いている文字が見えにくく、姿勢が崩れる原因になってしまいます。

持ちにくい子は、えんぴつの修正器具を使うのもオススメとおっしゃっていました。


運動を教えてもらっていて気付いたのですが、苦手な動作は「やらない」こと。
苦手な動きを促すと嫌いになってしまうこともあるので、日常の遊びの中で苦手を克服できるようになるといいですね。

例えば・・・
●全身運動→ハイハイをしながら段ボールのトンネルをくぐってみたり、布団の上で転がったり、前転をしたり。
雑巾がけもおすすめです。
●肩の柔軟性・腕の安定→ボール投げやトレーに乗せたボールを落とさず運ぶゲーム
●指先の巧緻性→どろんこ遊び・折り紙・あやとり・豆つまみ・粘土・積み木など

お絵描きで線を引いたり、グルグルやジグザグを書いたり、人を描いたり、塗り絵もおすすめされていました。


文字の由来、成り立ちを知る。

例えばひらがなの「あ」は漢字の「安」からなど。

我が家は、講座の前に長男が「字書くのめんどくさーい」「なんでこんな形なのー?」と言ったときに
YouTubeで文字の由来や成り立ちを一緒に見ました。

「こんな風にできたんだね。」「簡単に書けるようにひらがなやカタカナを作ってくれたんだね」と話すと、「めんどくさーい」と言わなくなりました。

「めんどくさい」と言う子には、由来や成り立ちを伝えることを声を大にしてオススメしたい!


形をイメージする。書き順も。

形をイメージするとは・・・
〇の形→「こ・の・る・ぬ・・・・」
△の形→「あ・え・ふ・み・・・」
□の形→「お・け・た・に・・・」など

形に合うように書くとイメージすることによってバランスの良い文字が書けるようになります。
長男は、「あいうえお表」の順番通りに練習するよりも丸などの形を描いたあとにその形に合わせた文字を練習することで安定した字を書けるようになりました。

また、書き順は、字の間違いを防ぐことができます。
講座では、「書き順の原則」を教えてくださいました。

なぜ綺麗な字が書けないのか、親がその原因を見つけてあげることができたら、具体的な改善方法を提案することができれば、親子ともにストレスなく学習に向き合えるような気がします。
HIROKOさんは、「長い目で見てくださいね」とも仰っていました。

親も子供も笑顔になれて成長できる「書くことの基礎講座」をおすすめします。

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