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自転車と雑草(ポエム)

僕は自転車を漕いでいる
年のせいか少し無理をすると膝が痛くなる
周りの自転車にどんどん追い抜かれて
自分のスピードの遅さを気にして少し無理してペダルに力を入れる
すると膝が痛くなる
そんなことを繰り返すたびに膝が痛くならないスピード
ペダルの回転数が体に染み付いてきた
それでもどんどん追い抜かれる
ひとまわりもふたまわりも上のおじさんやおばさんにも追い抜かれる
そしてまたむりしてペダルに力を入れる
膝が悲鳴をあげる
それでも今日もペダルを漕ぐ、いろんな人に追い抜かれながら
自分のペースで。

庭に咲いた雑草を私は眺める
見たことのない花を咲かせているが、それは紛れもない雑草
私はその雑草が気に入って毎日水をあげていた
水を上げるといつよりすこしだけ綺麗な色の花になる気がする
栄養のある薬をあげたらもっと綺麗に咲くのではないか?
そう思っていろんな薬をあげていたら枯れてしまった
私はがっかりしてしばらく庭を見ないようにしていた
数週間たって、ふと庭を見るとあの雑草が花を咲かせていた
全体的に枯れているのに、雨水を吸ったのか新たに枝分かれした
茎から小さな花が
でも咲いているのはあの日私がいいなと思った雑草だった
どんなに薬を与えてもアサガオや水仙にはならない
根っこが違うから無理をすると枯れてしまう
その日から私はまた雑草に水をあげるようになった。


後記
最近思ってること、を文にしたらポエムみたいになりました。
若い頃、自分を変えようと必死で、若くなくなった今振り返ると
随分無理していたなと思うんです。
そしてかつてのように自分を変えようとすると体が悲鳴を挙げます。
でもそれって、何かと比較してるから起こるのであって根本的な自分を
手入れしてまぁこんなもんかをつづけていくだけで
無理に変わろうとしなくても輝けるんじゃないか
最近そんなことを思います。
大切なのは枯れないように咲き続けること
これが一番大切で、一番難しいことなのではないかな  なんてね



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