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動物の飼養管理(総論)【ネコ不動産】

私はペット共生住宅管理士を受検受講するために愛玩動物飼養管理士2級を取得しました。

👆愛玩動物飼養管理士について詳しくはこちら

愛玩動物飼養管理士2級で勉強する内容の中で、今回は「動物の飼養管理(総論)」という動物を飼育する上での全般的な事に関するものをご紹介したいと思います!



動物の飼養管理

動物の飼養管理という堅苦しい感じの言葉ですが、あくまで学問のとしての知識なので、今回はこのままの言葉で使わせていただきます。

動物の適正な飼養・管理

まずは動物飼養の歴史についてです!

  • オオカミから犬へ
    (農耕時代以前に人間社会への飼いならし)

  • 野生動物(ウマ、ヒツジ、ニワトリ、ウサギなど)の家畜化

  • ネズミを捕食する猫の習性を利用

人間の文化や文明の発達とともに動物との関係も変化していきました。


愛玩動物の飼養の目的

中世頃からは人間が愛情を注ぐための対象として犬や猫を飼養しはじめました。


適正な飼養管理の原則

  • 動物の生態、習性、生理をよく理解し、愛情と責任をもって終生飼養する

  • 飼養者自身や近隣に危害を及ぼさない飼い方、しつけや訓練を行う

あたりまえですが、飼主は動物の事を最後まで面倒みる覚悟で飼養をしなければいけません。

引き取った当時のゆふ

ゆふも小さい時にご縁があって引き取りましたが、もちろん生涯面倒をみます。


動物との正しい関わり合い方

愛情とけじめをもつ

  • 動物の人格化を行わない

我が子のように可愛いことは百も承知ですが、他人から見たらあくまでも「動物」です。周囲とのバランスを取るためにも愛情とけじめをもちましょう。


日常の観察の励行

  • 異常の早期発見
    (動物は異常を隠しがち)

  • 動物の能力・特性を発揮させる

普段から良く観察をしていれば異常がある時にもすぐ気付くことができます。
動物はしゃべって悪いところを教えてはくれないので、日常的に観察して異常の早期発見を心がけましょう。


自分の生活条件にあった動物

  • 「飼いたい動物」より「飼うことができる動物」の選択

自分の生活スタイルによっては猫や犬を飼えないという事もあるかと思います。
私は不動産という住環境から猫と暮らしやすい環境を整えるために【ネコ不動産】をはじめました。


近隣の人たちとの折り合い

  • 飼養者が常に責任ある飼い方をする

仮に犬の散歩をして糞尿を家の前に放置されていたら誰だってイヤだと思います。


動物関係法令の知識をもつ

例えば、ハトやスズメは鳥獣保護法で守られいるため勝手に捕獲したり、卵を獲ったりしてはいけません。


動物の健康とは

人の健康の定義はWHO(世界保健機関)が「身体的、精神的、社会的にも完全に良好(健全)な状態」と定めています。
より具体的に言うと豊かな感性と心身のたくましさをもち、社会に適応し、質の高い生活(QOL:Quality of life)を送ることができる状態のことです。

この考え方が家庭動物にも適用されます。
ペット(家庭動物)のQOLもあげていきましょう!


疾病とは

疾病とは生物が全身的に、あるいは体の一部になんらかの原因により異常をきたして、正常機能を営むことができなくなった状態の事を言います。

疾病には大別して「先天性と後天性」、「感染性と非感染性」のものがあります。

疾病とその原因

疾病にかかる原因は以下の3つの相互作用によるものとされています。

  • 宿主:性別・年齢・不妊手術の有無 など

  • 病因:放射線・細菌ウイルス など

  • 環境:気温・都市部 など

この
3者のバランスが良い状態を健康
3者のバランスが悪い状態を疾病
と言います。

さまざまな要因によって疾病が起こることを多要因病因論と言います。
結核菌を保有したとしても宿主が健康体そのものであれば結核にならない場合もあります。

多要因病因論はロベルト・コッホが結核菌の研究で単一病因論とよばれる病因論を提案したが、それをさらに発展させた理論です。



動物の健康と疾病対策

動物の健康維持と疾病対策に有効な手段として以下のようなものが挙げられます。

宿主の抵抗力・適応力を高める

  • 免疫・ホメオスタシスの維持

ホメオスタシスとは外部環境が変化しても内部環境を常に一定に保とうとする生体の仕組みのことです。


良い環境を作り、悪い環境を取り除く

  • 環境改善

衛生的に不潔な環境にいたら病気になりがちなのは当たり前です。
まずは清潔な環境を整える事を意識しましょう!



病因を取り除く

  • 清潔・消毒・隔離(検疫)・有害物質の規制など

猫であれば完全室内飼育で病原菌に触れる機会を減らすなどして対策しましょう。



感染とは

感染とは細菌・ウイルス・原虫などの微生物が宿主の体内に侵入して増殖した状態の事を言います。
病原菌が体内に侵入しただけでは感染ではありません。

また、病原菌が感染して発症した場合を患者、発症はしてない状態を不顕性感染と言い保菌者と呼びます。



免疫とは

免疫とは生体が微生物に対して感染防御を維持している状態のことをいいます。
血液などは液性免疫、白血球(リンパ球など)は細胞性免疫と区別されています。



消毒・滅菌法

消毒と滅菌は似たような言葉ですが、少し意味合いが違います。
消毒より滅菌の方がより菌がいなくなるものと覚えておいてください。
手術に使われる道具などはより清潔さを保つため、滅菌がされています。

消毒(殺菌):病原微生物を殺滅または減弱させて感染力を失わせる

滅菌:すべての微生物を殺滅または除去する


消毒・滅菌方法には物理的方法化学的方法があります。

  • 物理的方法:焼却、煮沸消毒、蒸気消毒、高圧蒸気滅菌、紫外線消毒、ろ過滅菌、放射線滅菌 など

  • 化学的方法:アルコール類、逆性石けん、両性石けん、クレゾール石けん液、次亜塩素酸ソーダ、消石灰、ガス滅菌(エチレンオキサイド) など



環境衛生

環境衛生を決める要因として自然環境要因人為的環境要因があります。

自然環境要因

  1. 日照

  2. 気温(至適温度)

  3. 湿度

  4. 空気・水(硬水、軟水)・土


人為的環境要因

  1. 動物飼養場所(動物管理施設)

  2. 廃棄物と悪臭

  3. 環境汚染物質

ちゃんと掃除して清潔な状態を保たないと病気になってしまいます



管理衛生

飼養形態からみた管理衛生

  • 多頭飼養による感染症の拡大の防止
    →ワクチン接種、適度な運動と日光浴(室内飼育で特に注意)

多頭飼養だと感染症が拡大する可能性があるので、適正なワクチンなどで対策しましょう。



飼養施設からみた管理衛生

  • 動物の生理・生態・習性を考慮した施設

  • ストレスを与えない収容密度、容易に逃亡できない構造

狭い所に何匹も閉じ込められていたら、ストレスになります。



輸送時の注意

  • 移動の前に食事を与えない

  • 常時観察と適当な休息

  • 輸送中のストレスを考慮

  • うつ熱状態に注意

  • スペースの確保(自然に立ち上がり、横たわり、方向転換できる)

移動前にお腹が空くだろうと思って食事を与えていると逆効果になる事もあります😿



動物の飼養に伴う公衆衛生・社会生活上の留意点

犬や猫の飼養が嫌われる主な理由

  • 生活妨害
    鳴き声、他人の敷地などへの侵入、ゴミなどの食い散らかし など

  • 不潔感および衛生上の問題
    人と動物の共通感染症、排泄物、分泌物、汚物、悪臭、抜け毛、衛生害虫 など

  • 咬傷などへの恐怖感
    放し飼いや逸走による放浪、吠え声による威嚇など

  • その他
    虐待や遺棄などによる教育や人心への影響など

こういった理由から犬や猫を飼うのを快く思っていない方も一定数いらっしゃいます。
飼主として責任を持って周囲に配慮した飼養を心がけましょう!



ペットのケガや事故への対応について

犬に多いケガや事故

  • 異物誤飲
    子犬は好奇心旺盛であり、なんでも口にしてしまう可能性があるため、特に注意する必要がある

  • 骨折
    成長段階の子犬は、小さな衝撃であっても骨折することがある

  • 外傷
    散歩中や公園、庭など戸外で多く発生している大量の出血など異常がみられた場合には、早めに動物病院で受診する

  • 咬みつき事故
    リードをつけていない状態での事故が発生しているため、犬を道路等屋外で運動させる場合には、飼い主がコントロールできる状態を保つ必要がある

犬に多いケガや事故についてです。たまに犬にリードなどを付けないで散歩をしている方がいらっしゃいますが、犬が怖い人からみたら心配ですし、犬自身も交通事故などに遭う可能性があるので散歩時にはリードは必須です。



災害に備える

  • ペット用の備蓄品の準備
    人間用の備蓄品と同様にペット用の備蓄品も準備が必要です。

  • 個体識別
    鑑札や迷子札などは、首輪と一緒になくなってしまうおそれがあるため、体内に埋め込むマイクロチップが有効

  • 万が一のときの預け先
    同行避難後、状況によってはペットと共に避難し続けることが困難な場合があるため

  • ペット飼育のマナーが重要
    避難所ではペットを飼っていない人などと一緒になることもあるため

ペットの予防医療を含めた健康管理やしつけができていることが、災害への備えとして大切です。
日本は災害が多いため、しっかり備えておきましょう。



血統書

血統書は犬や猫の種類・血統を証明する書面であり、それぞれの登録団体によって発行されます。

  • 動物愛護管理法では血統書の添付は義務づけられていない

  • 血統書には、その犬の質や性格の評価などは記載されていない

  • 譲渡された新しい飼い主自身が申請することによって正式な飼い主として団体に登録されると、血統書の所有者欄も書き換えられる

  • 必要情報として記載される項目は、発行団体によって大きく変わることはない

箱入り猫

ゆふは元野良なので、血統書なしの箱入り猫です。




動物取扱業

※ 第一種動物取扱"業"とは
有償・無償の別を問わず、反復継続して、事業者の営利を目的として動物を取り扱う、社会通念上"業"として認められる行為のことです。年2回以上もしくは年2匹以上取り扱う場合には、業とみなされます。

熊本市動物愛護センターHPより引用

動物取扱業を行うにあたってはより強い責任と倫理観が問われます。


動物取扱業の使命

ペットを取り扱う業者に対する規制や指導を強める」ことは国民の強い要望です。

動物愛護に関する世論調査の結果
(平成22年9月調査)
⇒「家族の一員」を扱う意識が社会的に求められられています。

  • 顧客に対する適正飼養および動物愛護の普及啓発という役割も担う

  • 動物愛護管理法第38条で規定される「動物愛護推進員」の活動と親和性が高い。


群管理の必要性

食事の給与や清掃などは正常グループから始め、最後がハイリスクグループになるようにし、感染の蔓延を予防

日常のケアの順番

  1. 幼齢で健康なグループ

  2. 成体で健康なグループ

  3. 馴化中のグループ

  4. 幼齢で治療中のグループ

  5. 成体で治療中のグループ

すべてのスタッフが同じ飼養管理を行えるよう「標準作業手順書」を作成し、日々の管理を徹底する必要があります。


最後に

今回は愛玩動物飼養管理士2級で勉強する動物の飼養管理士(総論)についてご紹介しました。
ちょっと堅苦しい内容だったかもしれませんが、愛玩動物飼養管理士ではこのような事を勉強しますので受験を考えられいる方の参考になりましたら幸いです。

ブログでは愛玩動物飼養管理士2級で勉強する内容を他にもご紹介してます。
ぜひ一度覗いてみてください!

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