小玉鼠の夢

いつの記憶なのかははっきりとしない。
私は生家の庭にあったビニールハウスの中で宿題をしている。
宿題の問題文中には児童向けのイラストがあり、恐らく小学校低学年の頃なのではないかと思う。

真冬であってもビニールハウスの中は湿度が高く、常に暖かかった。
問題のほとんどを解き終えたころ、ハウスの中で育てている野菜類に水遣りをしていたはずの祖母の声が聞こえた。
祖母は、ハウスの中に紛れ込んでしまった野鳥を追い出そうと声を上げ威嚇していた。

ビニールハウスの端には、ムクドリに似た鳥が四羽おり、祖母の威嚇にまるで動じることなく地面を歩いていた。
ふてぶてしい鳥だと溢す祖母の前に進み出て、私は鳥に近づく。
声や音を怖がらない鳥でも、さすがに避けるだろうとその内の一羽を目掛けて蹴とばしてみる。
予想に反し、私の足は小さな鳥の脇腹に直撃し、蹴とばされた鳥はビニールの壁に当たるところまで吹き飛んで、死んでしまった。

それを見た残りの三羽は慌ててその場から飛び立ち、ビニールハウスの通気口から逃げて行った。
意外な展開に私も祖母も驚きながらも、死骸を片付けるため箒と塵取りを探して持ってきた。
庭に埋葬しようと運ぶ為、塵取りに乗せてようとしたところ鳥の死骸が赤く発光し膨れ始めた。
暫く眺めていると、鳥の死骸はより強く発光し、更に大きく膨らんでいく。
ボーリング玉ほどの大きさになったとき、大きな破裂音と主に、内臓や血液を飛び散らせながら鳥の死骸は破裂した。
飛び散った内臓も赤く強い光を発しており、ビニールハウスの内壁や育てている野菜に付着するとそこから発火していった。
驚き逃げ出したわたしと祖母。燃え崩れるビニールハウスを眺める私の足元に、焼け焦げてしまった宿題が落ちてきた。

以上が2024年の初夢になります。
どんな年!?

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