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書くことに困ったシリーズ「な」

書きたい気持ちはあるけれど、何をテーマにすればよいか悩んだときのシリーズ。五十音順に進めております。

「中山七里」

私が好んで読む作家さんのお一人「中山七里(なかやましちり)」さん。
一番最初に読んだ作品は「連続殺人鬼カエル男」というふざけてるのかな?というタイトルが付いた作品だった。

通勤電車の中で文庫本が手放せなかった私は、乗り換え駅の構内にある本屋さんで気になった本を探しては読み漁っていたのだが、そのシーズンは心がひかれる本になかなか出会えずにつまらない思いをしている時だった。

本を選ぶときはまずお気に入りの作家さんの新作が文庫になっていないかを確認する。ここで見つけるとひと踊りする。数名の作家さんの新刊を見つけたら嬉しい悲鳴だ。
重さもあるので今買うものを数冊に絞らなければならないのだが、この時手にできなかった本に対してはまるで捨て猫を見つけたけど家に連れて帰れない辛さと同等の悲しみを味わう。
なんと大げさな、と思われるかもしれないが、そうと言ったらそうなのだ。

お気に入りの作家さんの新刊に出会えなかった時は、タイトルから面白そうなものを探す。そして著者を確認する。
私は本に対しては少々ワガママで、なおかつ頭が固いところがあり、一度気に入らないと感じた作家さんの作品を買うことはほとんどない。私に嫌われた作家さんは名誉挽回の機会が与えられないのだ。すまん。

そんなわけで興味深いタイトルであっても著者により脱落するものがあり、初見の作家さんの場合は帯のインパクトを参考にする。
そこまで重要視していないが、例えば映画化決定、や連続ドラマスタート!や、なおかつ主役に私好みの俳優さんが起用されている場合はかなりのポイントアップにつながる。
最後に裏表紙のあらすじでストーリーへ期待できるかを確認する。

ここまでの関門を突破した作品はめでたく購入となるわけだ。せっかくだからまとめてみよう。
1.お気に入り作家の新刊
2.タイトル(ビビっときたかどうか)
3.著者名(過去のしくじりに寛容ではないの)
4.帯情報(映像化の加算ポイントは大きい)
5.あらすじ(最初にここを読まないので私には真っ向勝負は通じない)

1はほぼ無条件に突破可能だが、2以降は順次クリアしないと購入に至らないシステムだ。

さて、この条件に則り購入に至った「連続殺人鬼カエル男」。ふざけたタイトルとは裏腹に内容はちっともふざけてなかった。
事件現場は凄惨だし、謎の解明もさっぱり、どうなるん?犯人誰なん??と一気に惹きこまれた。
私の個人的な感想とすれば、ラスト近くまでは文句なしの展開だったのだが、最後があまり気に入っていない。いや、もうずいぶん昔に読んだ作品なので読み直すとまた違った感想になるかもしれない。
とはいえ、ここから中山七里さんの作品を次々読むようになり、中山さんに出会わせてくれたカエル男には感謝だ。

舞台が異なるそれぞれのシリーズの主人公も活躍していて、新作が楽しみな作家さんのお一人なのだ。


#連続殺人鬼カエル男


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