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通勤トモダチ

5年ほど前のこと。
ひょんなことから通勤途中で、外科医の、ある先生と知り合いになった。
それ以前からお見かけはしていたのだが、何かのきっかけがあって「暑いですね」とか「冷えてきましたね」とか「桜がきれいですね」みたいな何気ない言葉を発したのが始まりだ。なんで他人にそんなことを言ったのか今の私にはもうわからない。

それから毎日通勤途中の5分間程度をご一緒するようになった。
大きな病気を治すためのオペをされるその先生は、人の命をたくさん救っているにもかかわらず、穏やかで優しく、偉ぶったりしない感じでとても印象がよかった。そんな先生と知り合いになれて私はなんて運がいいのだ、と思う。ちなみにこの先生は以前に挙げたスーパードクターとは別人だ。

たまたまドクターの話が二つ重なっただけで、私自身の職業には全く関係がない。ま、普段おバカな話ばっかり書いてるので敢えて言わなくてもわかるか(笑)

さて、その先生からは業務に関係しないいろんな話を聞いたが、一度、「この中にお医者様はいらっしゃいますか?」の場面に出くわしたことがあるかを尋ねたことがある。

その時の答えは「ある」だったのだが、ちょうど学会に出られた帰りの飛行機での出来事だったそうで、学会参加のドクターだらけだった、というオチだった。
ただ、このパターンは意外とあるらしく、周りのドクターから耳にするらしいが、ご自身に起こったのはこの時の1回だけだそうだ。

先生の話は面白く、ふと、学生時代にもっと勉強しておけばよかったと思う、と漏らしたら「私も全く同じことを思う!」と仰って、こんな高みにおられる方でもまだ知識を増やす努力を惜しまれないのだな、と憧れがとまらなかった(´▽`)

そんな先生は私のことを通勤友だちと言ってくださって毎日楽しかったのだが、電車のダイヤ改正でタイミングが合わなくなってしまいもう長らくお会いしていない。
人との出会いって偶然が重なって起こるものなのかも。

6月は大きな学会があり、必ず1日は診療科がお休みになると聞いた記憶があって、もうすぐ6月だなーって、ふと先生のことを思い出した。お元気にされているかしら。


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