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ヴィトン君

日々の通勤電車では何人か同じメンバーの方がいらっしゃる。

いつもの方だな、という認識はできてもその方がどこで下車されるかとか顔や服装などはだいたいのイメージでしか記憶にはない。
ところがやはり特徴的な方はいらっしゃって、今日のお話は、そんな中のお一人、通称「ヴィトン君」。私が勝手に名付けた通称だけど。

名前の由来の「ヴィトン」は誰もが思いつくとおりのあの、「Louis Vuitton」だ。

ヴィトン君は全身ヴィトンで固めている。
かれこれ10年近く電車での知り合い(ヴィトン君は私のこと認識してないと思うけど)だけど、連日ヴィトン固めなのだ。毎日同じ服じゃないよ、バッグも同じものばっかりじゃないよ、靴も色々あるんだぜ。ナニモノー?

出会った頃の彼はおそらく20代後半から30代。今はぼちぼち40代に突入するかなーどうかなー、て感じの歳の頃。
実はお若く見えるだけなのかもしれないが、それはそれで良し。

さて、ヴィトン君はパッと見はB‘zの稲葉さんだけどよく見るとミスチルの桜井さんっぽい感じ。いずれにせよなかなかのイケメンさんなのだと思う。(←私の意見はどうでもよいので敢えて断言はしません)
そのうえ、身長もそこそこあってスマート。背筋も伸びており、程よい寡黙さも垣間見えて、お人柄もよさそう(、に見える)。

そんな見た目バッチリな彼が全身いつもヴィトンまみれなのだ。でも女性が横にいたことも、寄っていくこともなく、まじめな感じもあって、もう私は彼の正体が興味深くてしかたがないのだ。
全身ヴィトンって、生半可なもんじゃないんだよ。
シャツもベルトも、さっきチラッとふれたけどスニーカーも革靴も、確か腕時計も見たことあるな、とにかく、文字通りマミレているのだ。

それが不思議といやらしくないところがヴィトン君のホンモノ感なのだ。
今日は何持ってきたん?何着てきたん?わー、すごい!デニムもあるんやー( *´艸`)
みたいな、知らないものを見せていただくありがたさすら感じている。

数回乗り換える必要がある私の通勤電車。
途中から合流するヴィトン君が、私の最終下車駅でまだ車内におられるのを今日見掛けた。
あら、途中乗り換えも一緒だったんですね。
どうやったらそんな素敵ライフを送ることができるのか聞いてみたい。
そしてどんなところにお勤めに行っておられるのか、それも気になるー。スーツ着用は2~3ヶ月に1回くらいの頻度でしか見たことがないの。

あ、言っておきますがジロジロ見てる訳じゃないのよ。10年かけて得た視覚的情報なんだよ。

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