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ずっと真夜中でいいのに。

ずっと真夜中でいいのに。というアーティストに出会ったときの話をする。

それはもう今では代表曲となった「秒針を噛む」が出たばかりの頃、音楽最前線を追っていた私はふらっとそこに立ち寄った。しかし、その時はバチバチの邦ロックしか音楽じゃないと思っていた私はすぐ手放した。
それから数ヶ月立って色んな音楽に触り、趣味嗜好が変わりつつある時「眩しいDNAだけ」に出会う。オルナティブロックにハマっていた自分にブッ刺さる。本能的にこいつらは追わなくてはいけないと思えた。CDショップに自転車を走らせ、「今は今で誓いは笑みで」を買い、耳がずとまよに侵食されるまで聴いた。
今まである程度ジャンルが固定されているバンドのアルバムしか聴いてこなかった私は、このEPのジャンルの広さに驚いた。たった6曲なのにここまで幅をもたせられ、質もとんでもない。
「勘冴えて悔しいわ」の別れ際の相手の全てを察して、ありがとうしか出ない感じ。
「正義」の幼馴染との恋愛まで辿り着かなかったけど、それが別に悪い思い出とは思ってない感じ。
「またね幻」の失恋ソングだけど、今まで共同で生活していた部分を、突如として自分が自分に寄り添って生活をしなきゃいけなくなる雰囲気を作り出す感じ。
「マイノリティ脈略」の同棲してるけど、なんか上手くいかなくて自分の意見は少数派だよねって抱え込んじゃう感じ。
「彷徨い酔い温度」の一緒に祭りに行って、自分達いい温度感だなとは思いつつ、上手く切り出せないけど、振り絞って出したら、振られて自分の思っていたモノとは違かったんだなと思う感じ。
「眩しいDNAだけ」の失恋して、自分が全てを失ったように感じてしまう気持ちを恨んでしまう感じ。
全部が失恋で構成されているのに、意図して感じさせないように振り分けされてるジャンルに完全に引き込まれていた。
そして、逆流するように「正しい偽りからの起床」を聴いた時には後悔すら覚えた。何で「秒針を噛む」を聴いた時に気づかなかったんだ と。でも、あのタイミングで知れて良かったのかもしれない。今知っていたらもっと後悔していた。あのタイミングで知れたからこその、「花一匁」のエモさも絶対に感じられる。今ではライブにも行くようになったが、最近では各曲アレンジも進んで、毎回新鮮な音楽が心に突き刺さってくる。

「今は今で誓いは笑みで」のnoteみたいになってしまったが、私の人生に一つ大きな影響を与えたアルバムで、これを軸にnoteを書かなければとはずっと思っていたので書けて良かったし、読んでくださった方には感謝しかない。これからずとまよを聴く人、ハマりそうな人、もうハマっている人、是非「今は今で誓いは笑みで」をここに布教しておきます。



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