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骨髄バンクドナーに登録した理由

3月になったら、私はまたひとつ歳を取る。
その前にやろうと決めていた事がある。

骨髄バンクのドナー登録である。

献血ルームに行けばいつでも出来るのだけど、
平日は17時までで仕事終わりには間に合わないし
土日は予定があったり、外に出る元気がなかったりして
なかなか行けていなかった。
先日仕事が少し早く終わったタイミングに今だ!と駆け込んできた!
ついでに献血もしてきた。
献血には2度失敗していて
(1回目は血管が細すぎて検査もしてもらえず、2回目は抜くための針を刺したけど一向に血が出てこなかった)今回もできるか不安だったけど無事に抜けた、よかったよかった。
こちらも定期的に行きたいなと思う。

どうして骨髄バンクのドナーに登録しようと思ったかというと、誰かを救いたいとかそんな大それた理由じゃなくて
多分自分を認めてあげたいから。
ただ、それだけな気がする。

多分、人生を通して誰もが考えていく事だと思うけれど
私も例に漏れず、ずっと自分の存在意義を考え続けてる。
どうして生まれてきたんだろうとか、誰に何が出来るんだろうとか、
そんなことをぐるぐるとどこかで考え続けている。

もう20何年も生きているからわかるけれど
私には特別な才能も能力も多分ない。
それでも何者かになりたいという欲は一丁前にあるのだ。

ただ、私にも誇れるものが2つあって
1つが周りの人々に恵まれていること
もう1つが「健康」であること。
私は本当に健康優良児だ(児という歳ではないけれど)。
9年間休まず学校に通ったし、大きな病気になったこともないし、ご飯ももりもり食べる。

ただ私が健康である、それだけのことに価値があるなら
これをちゃんと活かしたいと思ったのだ。
ドナーに登録したからって誰かを救えるわけではないし、
一生提供することなく終わるかもしれないけれど(多分その可能性の方が高いよね)、
でももしかしたら、誰かを救えるかもしれない。
私が健康であることで、何者かになれるかもしれない。
私のこの健康だって一生懸命に育ててくれた家族のおかげでしかないから
そんなことを言うのも烏滸がましいことなのかもしれないけれど、
ほんの少しの勇気で、
自分の事をまたひとつ認めてあげられる気がする。

特別な才能も能力もない私は、
こういう小さなひとつひとつの事を積み重ねて
一生をかけて自分を認めていくしかないのだ。

骨髄バンクのドナーに登録したこと、
これは全部全部自分のため。
自分を認めてあげるため。
好きな自分でいられるため。

それでも、この一歩を踏み出した私は
自分自身の事をどこか誇らしく思うよ。
今日はちょっと良いアイスを買って帰ろうかな。

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