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不登校の子どもを持つお母さんへ

これまでたくさんの不登校の子どもたち、その保護者さんと関わってきた。

その時の立場により、言えること、言えないこともあったけど、いつも同じことを思うものだった。それが何かはまた後で述べるとして。

不登校を抱えるご家族の苦悩

現在不登校児童生徒数は増え続けており、学校も大変だけど1番しんどいのはご家族さんだ。

子どもが学校に行くことを拒否して、家にいる。勉強はさることながら、お友だちとも関わる機会が減ってくると、その一見不健康な状態を深刻に捉えて悩むものだ。

家にいれば1人で放っておくこともできないし、お昼も準備してやらないといけない。


しかし、そばにいてやるのが良いのか、1人にしておく方が良いのか、また悩む。

家で1人でいると、ゲームばかりしているのでは?とか、その間の過ごし方も非常に気になる。

病院に行ってドクターに相談できればまだ良いかもしれないが、ドクターも当たり外れがあり、絶対いい結果になるとも限らない。いい結果どころか、ドクターと相性があわず悶々とする方も多い。

こういう時学校との協力は非常に難しい。学校は我が子の事だけを最優先で動いてくれるわけではないから、対応が遅く感じたり、思うように動いてくれなかったり…

学校にしても、来てくれたらなんとかしたいと思っているのだが、来ないのだからツラいところだ。

調子が悪ければ先生が家まで会いに行っても子どもが会ってくれないこともある。

スクールカウンセラーさんって、こういう時活躍するはずなんだけど、まだまだ学校ってとこは活用しきれていないのが現状で。

確かにスクールカウンセラーといえば週に数日しか学校に来ないのに、定期的に面談することすら難しい時もある。

カウンセラーさんのタイプにより、課題解決型の関わりができなかったり、あるいは面談の基本「待つ」姿勢で、クライエントさんの姿勢次第の長期戦になることも多い。

家に不登校の子どもがいるのは、親にとってなんとも言えないジレンマだらけだ。

愛情不足の呪い

こうなるともう、子どもは可愛いけれど、困った存在となり、愛情はあるけれど面倒でもある気持ちがうまれる。

でもどうして?なぜ学校がイヤなの?といくら聞いても多分無駄だろう。明らかにイジメがある(友だちあるいは先生から)という場合以外は、その原因を取り除いてもほとんど効果がないものだ。

でも効果があろうがなかろうが、子どもの訴える学校に行きたくない理由は取り除く努力はすべきだし、周りが自分のために動いてくれたという事は、長い目で見てきっと本人にとってよい影響はあるだろう。

でも、なかなかうまくいかないのだ。

私がそんなお母さんたちに伝えたいのは、まずもってこの言葉

「自分を責めないで」

ということ。責めたところで何もいい事はないし、解決にもならないのだから。

親というのは、つい、自分の育て方が間違っていたのかしらとか、厳しくしすぎた?あるいは甘やかしすぎた?などと子どもとの関係性に思いを巡らす。

そして愛情不足という呪いに振り回されるのだ。

これは社会全体もそうだと思う。

不登校の要因は個にそれそれであり、なんなら要因などというのは考えても仕方ない時もある。

こういった呪縛に縛られて苦しんでいるご家族がたくさんいるし、社会全体もその偏見から解放されていない。悲しい事だと思う。


もし愛着の問題を感じても、それはどこからでも修正可能だし、他者で補い、新たに築くこともできるのだ。むしろそれだけなら簡単なことだろうと思う。

どうか子どもが不登校真っ最中のお母さん方は自分を責めないでほしい。

まずはそのことを伝えたい。

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