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野草デビュー 202 オヤブジラミ(毒草ドクニンジンに似ているかも)

 野草デビューで1番大切なことは危険な野草を見分けることなのだそうです。
 春の河川敷野草散策で出会ったのがオヤブジラミでした。
 知らない野草は写真を撮ってすぐにグーグルレンズ。グーグルレンズは利口だったり、お馬鹿だったりしますが、オヤブジラミは最初ドクニンジンとでました。
 えぇー。こわっ!危ない野草ではないか!角度を変えた写真をグーグルレンズに見せるとヤブジラミとでました。

 毒草か、普通の野草かハッキリさせたいと思い根っ子ごと引き抜いてきました。みちくさ部さんに写真を見て判定して貰いました。
みちくさ部部長の答え  

詳しい!!

ドクニンジン
写真はウィキよりお借りしました
オヤブジラミ
写真はウィキよりお借りしました

「Googleレンズは、写した画像とネット上の情報を照合して判定します。ただ、その元の情報が正確かどうかは分かりません。なので、判定結果が合ってるかかどうか分かると役に立つという困った構造になっています。特に、セリ科の葉のような似たようなものがたくさんあるものは苦手です(ニンジンの葉にも似ていますし)。ドクニンジンは限られた範囲で見つかっている外来種で、遭遇確率は高くありません。」

ドクニンジンの詳しい解説URLも載せてくださいました。

「ドクニンジンは、葉に光沢があり、茎などに赤紫色の斑点があります。しかし、表から撮った写真からはそれは読み取れません… 読み取れない情報はAIは判定できません。というわけで、ごく普通に生えるオヤブジラミでは?と思った次第です。Googleレンズは便利ですが、アテになりません。なりませんが、候補は出ているので参考になる…というくらいでお考えください😅」

ちなみにドクニンジンの説明
山科植物資料館さんより

「<ソクラテスの処刑に用いられたとされる毒草>

ギリシア時代の哲学者プラトンが、その師であるソクラテスの死刑が確定した後の最期の模様をつぶさに記した著作に「パイドン」があります。その中で、ソクラテスが毒杯を仰いでのち、下肢の末端から麻痺が始まり、徐々に麻痺が上半身に及び、ついには呼吸が止まってしまう様がありありと描かれています。

このソクラテスの処刑のために毒として使われた植物がドクニンジン(C.maculatum)であったといわれています。

ドクニンジンは、セリ科の二年生草本で、草丈は1.5mから2mにもなり、茎は太くて中空、上の方は分枝して広がります。根はかなり太くなって円錐形になります。葉は2~3回の羽状複葉で、小葉は卵状披針形で、それがまた羽状に細かく裂けています。植物全体に光沢があって、葉柄や茎に紫赤色の斑点があるのが特徴です。初夏に複散形花序を出し、白色の3mmほどの五弁の小花をたくさんつけます。

全草に、コニイン、コンヒドリン、N-メチルコニインやγ-コニセインなどの毒性の強いアルカロイドを含み、はじめは中枢神経興奮作用を示しますが、後に抑制し、運動神経抹消を麻痺させついには呼吸筋が麻痺して死に至る毒物です。

ドクニンジンは、ヨーロッパでは古くは鎮静薬や鎮痛薬として使用されたこともありますが、毒性が強くて現在では使われません。因みにディオスコリデスの薬物誌には、ドクニンジンを”Koneion”と呼んで、鎮痛薬や、ヘルペスや丹毒の外用薬として記載されています。

ドクニンジンの原産地はヨーロッパですが、中国、北アフリカ、北アメリカなどにも帰化しており、日本でもヨーロッパと気候の似る北海道の山野に帰化が見られ、日本各地に広がりつつあるようです。

北海道では、山菜として食用とされる同じセリ科のシャク(Anthriscus sylvestris)の形態がドクニンジンとよく似ており、誤食して中毒事故が起こった例も知られています。ドクニンジンには上記のように紫赤色の斑点がありますが、シャクにはありません。またドクニンジンには全草に不快な臭気があり区別は可能ですが、怪しい場合は食べないにこしたことはないようです。」

相模川河川敷野草
根っ子を抜いてみた

 ドクニンジンでなくてホットしました。山のほうに殖えているということなので、遭遇する機会はなさそうです。

オヤブジラミ
ウィキより
 
 オヤブジラミ(雄藪虱、学名:Torilis scabra)はセリ科ヤブジラミ属の越年草。

目 : セリ目 Apiales 

科 : セリ科 Apiaceae 

属 : ヤブジラミ属 Torilis 

種 : オヤブジラミ T. scabra 

学名 Torilis scabra (Thunb.) 

 特徴 

 同属のヤブジラミによく似る。茎は直立し、上部は分枝し、高さは30-70cmになる。
葉は3回3出羽状複葉になり、小葉の羽片は細かく切れ込み、葉は薄い。
 両面に粗い短毛が生え、裏面はしばしば白色を帯びる。 花期はヤブジラミより早く、4-5月。
 茎頂か、分枝した先端に複散形花序をつける。
 花柄は2-4個とヤブジラミより少ない。花は白色の5弁花。複散形花序の下にある総苞片は0-1個で糸状で短く、小花序の下にある小総苞片は線形で斜上し小花序と同じ長さ。
 果実は長さ4.5-6mmの長楕円形で、果実の刺毛はやや長く、先端が鉤状に内側に曲がる。 
 日なたに生育するものは、茎や若い果実が紫色を帯びる。種小名 scabra は「粗面」の意味で、和名はヤブジラミと比較して果実が大きいことによる。 

分布と生育環境 

  日本では、本州、四国、九州、琉球に分布し、原野や道ばたにふつうに生育する。世界では、朝鮮、中国(本土・台湾)に分布する。

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