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家族旅行の準備で感傷的になってしまった話

子どもはすぐに大きくなる、かわいいのは今だけ、と言う。たまに実家に顔をみせると、両親は孫をみて「大きくなったね!」と喜ぶ。
でも、毎日相手をしていると、あまり大きくなった実感がわかない。0歳のころは、首がすわって、寝返りして、言葉がでてきて、と数か月単位で成長を実感していたが、大きくなるにつれ変化が小さくなってきた気がする。実際、保育園で定期的に測定する身長や体重をみても、むかしに比べるとあまり大きく変わらなくなってきたみたいだ。
もちろん小さいときの写真を見返せば、大きくなったことは分かるが、毎日ばたばたでそんな時間はない。
あと、正直なところを言うと、はやく大きくなってほしいと思っている。子供が赤ちゃんのときからそう思っていて、小さいベビーカーで移動できるようになったとき、寝かせておく場所を探さなくても横に立っていてくれるようになったとき、心底「楽になった!」と思った。今も、はやく1人で寝てくれないかな、1人で留守番できるようにならないかな、と思っている。

ところで我が家は、年に1回か2回くらいだが、家族旅行に行く。私は、若いころから旅行の持ち物リストを流用し続けていて、ずっと昔に作ったリストをベースに、足りないものがあったら書き加えて使っている。
そろそろ夏休みの旅行の話がでてきた。
前回の持ち物リストをみていたら、
おむつ、おしりふき、液体ミルク、粉ミルク、哺乳瓶、レトルト離乳食、スタイなど、山ほどの荷物が書いてあった。着替えも1日3着分くらい持って行っていた。

もう、今年はミルク関連のグッズも離乳食レトルトもいらない。ちょっと店を選べば外食できるし、朝ごはんもホテルのバイキングを食べてくれる。食べこぼすことはあるが、吐き戻すことはないので着替えもそこまでいらない。

この持ち物リストが必要だったのは、ほんの数年だけだったんだと思うと、子供の成長を実感し同時に寂しい感じがした。
旅行の要所要所で授乳室に立ち寄って、ホテルにベビーベッドを用意してもらって、という旅行はもうしないんだ。

そうしたら、今はホテルがお子様用の歯ブラシとか、子供用の便座とかを用意してくれるのかを入念にチェックしているが、それが必要なのもほんの短い間なのかもしれない。

なんなら、親と旅行に行ってくれるのも、ほんの短い間かもしれない。

そんなことを思って、珍しく感傷的になってしまった。

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