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初コロナ(その2)

8/2夜

発熱と背中、腰の痛みで何度も寝返りをうつも、どんな格好でも痛い。うとうとと、寝ているのか起きているのかわからない中、となりで子供が私の方にごろごろと転がってきた。寝相が悪いなあ。いつも通り。とおもい、ふと、「感染しないように、一人でねてるはずだよな。自分は。」と思い出した瞬間、隣の子供と思ったものの感覚が消えた。そこで暗闇を見つめ、部屋の隅に目をやると、体操すわりをした何かがいる。これは夢だ。と思い、起き上がって電気をつけようとした。
 やはりと思うが、体が動かない。金縛りだ。目は明いているのだが体が動かない。この様なときは、目を閉じて起きている自分のイメージをする。起きろ、起きろ、起きろ!・・・起きられない。
もう一度部屋の隅を見るとそこには誰もいない。やはり夢か。と思ったのもつかの間、部屋の扉の外から、部屋に向かってくる足音が聞こえる。今日はよく来るなぁと思いながら、また目を閉じ、起きて電気をつけに行くイメージを繰り返す。部屋の電気が一瞬明るくなりまた消えた。
これを繰り返すうち、ようやく右手が動く。スマホを手にして、画面の明かりで部屋が明るくなったところで、体が動くようになる。
激痛の体で起き上がり、扉を開けるとそこには・・・いつも通りの廊下が。午前3時であった。

8/3
まだ体中が痛い。熱は36.8度を継続している。
体の痛みで意識していなかったが、咳が出るようになっていた。また、目の周り、目の奥が海で泳いだ後の染みるような痛みがある。
それでも、起き上がれるようになったことで、多少空腹を感じ、アイスを食べようと思いつく。そういえば、抹茶アイスがあったはずだ。私は抹茶アイスがとても好きなので、意気揚々と口に運ぶ。

「はっ!なんだこれ!冷たい粘土??」

あのおいしい抹茶などではなく、ただの粘土を食んでいる感覚しかなく、それでももったいないため、ラップにくるんで冷凍庫へ返却した。

多少仕事関連での電話を数件しただけで、滝のような汗。そのままふらふらとしながら、また眠りにつくことになった。今日は何も来ないといいのだが。

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