【映画】『TOKYO MER~走る緊急救命室~』
劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』 (tokyomer-movie.jp)
東京都民の税金で運営されているのに、なぜ横浜へ?という予告編からの疑問はとりあえず解消されました。「広域ほにゃらら」に指定されたので周辺行政に応援依頼できたのだそうです。(東京は率先して要請を待たずに行っていますが)
公開二日目に観たので、ほぼ満席、年齢層は20代後半以上ってところでした。この手のものは性別、年齢層が偏りませんよね。
ハリウッドで作るとパニックもの仕立てになるのでしょうが、邦画だと不思議なことにそうはならない。
我先に逃げようとする大人たちを尻目に高校生たちの落ち着いていること。良いお子たちです。
爆破シーンなどは外画と比べて、安っぽいと言われがちですが、テレビシリーズに比べると改善していました。(テレビシリーズの北見先生の妹が巻き込まれる爆破シーンは残念でしたからね~。)
そもそもこの映画のメインは事故現場での医療行為であり、死者を出さないという目的に向かう臨床医とフォローする人々の心意気を観たくて行くのだから、大がかりな爆破シーンは二の次なんですよ。わたしとしては。
さて、MERの適役と言えば、厚労大臣ですが、今回は徳重聡がキャスティング。対策本部に白系の麻スーツでふんぞり返るイタイ大臣・・・彼もこういうイヤな奴をやるようになったか。さわやか青年とか良き旦那様が多かったのにね。
テレビシリーズのときもですが、厚労大臣が必ずパワハラ系っていうのもどうなのよ。と思いますが、限られた時間でわかりやす悪役ってことでこうなるんでしょうかね。そして鶴見辰吾に足下を掬われる。この世界ではしょっちゅう厚労大臣が辞任に追い込まれますが、もっとずるがしこく立ち回る大臣を所望します。
ライバルとしてキャスティングされた横浜MERの主任医師は杏。音羽の元カノ。こういう設定は有りがちですね。そして焼けぼっくいに火はつかない。
それぞれのMERは「危険に飛び込む」か「安全な場所で待つ」か、方針が違います。(それ以外にも煽る外野がいますが。それは見ればわかります。)
言い分はどちらも正しい。
時と場合によりきりで使い分けが必要だとわたしは思っています。
女性医師が(けして蔑視ではありません)医療器具と酸素ボンベを背負って37階まで階段で上がり、すぐさま医療行為に及べるでしょうか。(東京MERのセカンドドクターはやっていましたが・・・)
仕事でタワーマンションの非常階段を40階まで上ったことがありますが、足は震えるし、息は切れている。作業をやろうにもしばらく手指も震えていましたよ。
なので映画の設定で、杏が高層階に上らないのは正解だと思います。
あのような場面を想定して常日頃鍛えている北見だから可能なんですよ。東京の他のメンバーも上ってすぐは役に立たないと思います。
体力にものを言わせて果敢に突っ込んでいく人と自力で避難してきたけが人を治療する人、どちらも必要ですよね。
全てが黒白で割り切れないのが世の常、それをよく表していると思います。
くわしく語りたいのですが、ネタバレになってしまうので、この辺りでお口チャックします。
緊急医療では非の打ち所がない北見先生が恋愛やら、家庭の事に関してはヘタレになってしまうのが息抜きできて好き。ヘタレ具合が可愛いです。
杏さん、演技が上達されましたね。
古川雄大さん、やはり目を引きます。
千住隊長、今回もかっこよかった。仮面ライダーアギトのころから見ているけど、レスキューの隊長に相応しい役者さんになったね。
最後に「音羽さん、全部持って行きましたね」(笑)
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