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共稼ぎ家事担当夫の料理 6

人様に見せられる料理ではないと知りつつも、なぜ、このような内容の投稿をし続けるのかといいますと、料理などしたことがない夫でも、2年間くらい毎日食事を作っていると、それなりに形になるということをお伝えしたいからでもあります。

私は生来ずぼらで、学生時代も自炊などをするくらいなら、外食で済ませてしまうという調子の人間でした。一人暮らしを始めても、まかないのでるアルバイトを選んで、自分で作るということを避けながら、20代を生きてきました。

もちろん、食べることに関心がなかったわけではない。80年代終わりごろから連載の始まったグルメマンガのようなものは一通り読んでいて、うんちく自体は頭に入っていました。また、築地の場外市場という築地であって厳密に言うと築地ではない空間で10年間ほど働いておりましたので、食材についての知識は多少身についているかもしれません。でもそれは、誰でもリカバリー可能な程度のアドバンテージにすぎませんでした。

そんな自分が料理をせざるを得なくなるのが、結婚を期にでした。今でも家事は妻がやるものという認識が強い我が国ではありますが、妻に食べさせてもらっている時期もありましたので、申し訳ないという気持ちで家事を始めたのです。結果、今の今まで、それが習慣になってしまってはいますし、掃除や片づけや洗濯は相変わらず苦手ではありますが、料理だけは多少楽しいという段階に達しております。

もうすでに職人はだしの夫君諸兄もおありかと思いますし、様々にアップされる料理動画や料理サイトはもはや紙の本を必要としていないほどの出来ですので、それに従えば普通に食える料理ができちゃいます。風呂場にWebモニターを置くよりも、よっぽど台所にWebモニターを置いた方が生産性があがる・・・そんな時代が到来したような気がします。

私はむしろ、これから家庭料理を始めたいと思っていながらも、続かないという夫君へ向けてのエールと、そんな夫君のやらかすあれこれについてグッと我慢されるであろう妻君へ向けた《料理はじめた夫あるある》みたいなものを送りたい。

夫が家事をしなくて・・・という場合、すべてではありませんが、家事をしてみようと思い立ったときにやってはみるもののうまくいかなくて、そのうまくいかないことを「ちょっとでも」非難されると、たいていの夫は憤慨してやめてしまいます。この「ちょっとでも」が曲者で、普段やっている妻君からしますと、そんなことで・・・と思うような発言が、夫君のプライドを傷つけている恐れがあります。

匿名SNSでは、ちょっとしたことでやる気を失う夫君あるある、が盛んに話し合われています。子どもじゃないんだから、そう、子どもではないが、子どものように接した方がいい場合もある。私も、そんな子どものような「マインドセット」のまま大人になってしまった男の一人でした。今も、おそらくはそうでしょう、こんなものを披露して悦にいっているわけですから。

しかしながら、多少はその、大人になれたのかもしれないという自負はあります。その「多少」に関する経験をここでは述べていきたいと思います。

夕食の全体的な分量がわからずに、一品にメチャクチャ時間をかける

俺、今夜料理作るよ!、と夫が言い始めた時、ちょっと嬉しく感じるのが人情というものではないでしょうか。しかし、たいていは、結構アレな料理を作ろうとして、食材を買い、ものを計り、丁寧にやり、出てきた料理は少なく、そして片づけはしないまま放置・・・結局、後片付けは妻がやり、休むこともできなかった、これなら自分がやったほうがまし、という経験をされた方は多いんじゃないかと思います。

私も、そんな感じでした。今思うと、どれくらいの分量を夕食で用意したらいいのかのビジョンが見えていないことが原因かと思います。また食材がどの程度どこにあるのか、がわからないまま自分の食べたいものをつくりはじめるとそうなってしまいます。

そんな私を変えたのは、とりあえず、ごはんと汁物と野菜とメインの4つを、こしらえる、という枠をつくったことにあります。とにかく、4つ。うちでしたら4人分4品。

いろいろ栄養やらなんやらで言いたいことはたくさんあると思いますが、とにかくこの枠を設定してあげると、夫は、ごはんを炊く、汁物をつくる、野菜はどうするか、肉と魚どっちにするか、という悩みまで選択肢が縮減するはずなんです。時間がなければ、ごはんはさとうのごはんをチン、汁物はレトルト、野菜はパック野菜を洗って出すだけ、肉は焼くだけ(魚はたぶん選択しないと思います)みたいな形で、品数と種類が固定されているととても取り組みやすくなりました。

今日の適当料理

ウチは、今日は70円で2パックセットのベビーリーフとミニトマトをサラダに、千切りキャベツに納豆をまぜたもの、買った厚焼き玉子、解凍され切ったラビオリ、古くなりつつあったしゃぶしゃぶ用肉を北海道の豚丼たれをかけたもの、昨日の残りのヒラマサをヅケに、汁物はズッキーニ、にんじん、ミニトマトのあまりをいれたもの、そんな感じで50分。18:00にはじめて18:50に終わりました。もちろん片付けも。

枠を決めると、その中でできるもの、種類など、自ずと決まっていくようになります。

夫の難所である汁物

料理はじめました夫の最初の関門は、先の4カテゴリーの中で汁物かもしれません。私も、例のグルメマンガを読んでいたせいで、だしは昆布で煮立つ前に云々・・・を実践しようとして爆裂しました。

最初は、コンソメキューブをぶち込む、適量の本だしを入れる、でいいと思います。たぶん、それじゃないと続かない。だしを取るだけでゲームオーバーになったこともあります。私は、液体の根昆布だしを適量入れるのが楽でいい。実際は、自然派とはまったく言い難い根昆布だしですが、楽で、そこそこの味に仕上がります。顆粒よりも、液体の方が、高いけど、夫君の訓練にはいいかもしれない。

そもそも、私は「だし」の概念を知らず、水わかして、具を入れて、みそをいれれば仕上がると思っていました。それくらいがズボラ夫のスタートだと考えてくれれば腹も立ちません(立つか)。まあ最初はだし入り味噌でいいかも。

意外にも、汁物ってあらためて考えると何を作ればいいかわからないという夫君は多いかと思われます。朝は絶対に味噌汁!と宣言されるような関白殿でも、自分で作ろうとすると、ねえ何を入れたらいい?と思い、豆腐…ない!ネギ…ない!じゃあ全部買ってこなきゃ、と結局それには少量しか使わなかったなんてことはよくあることです。

味噌汁の具には何を入れてもサマになるものだよ、と、会得するまではとりあえず乾燥わかめとネギの味噌汁具材セットでも使った方がいいかもしれません。私も、時に助けられております。

ズッキーニ、ニンジン、残りのミニトマト(皮付いたまま)のコンソメスープ

我が家はとりあえず、残り物野菜の処理のために引き続いて、コンソメスープです。皮付きのサラダに多すぎで残ったミニトマトもぶちこんでおります。具材は適当でも味噌とだしがうまければなんでもうまい、というノリで最初はやった方がたぶんいいでしょう。

今日は以上です。

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