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ドメーヌ・ユイ、Tz2020、ロゼ & 2023.07.30

日々、暑いですね。

暑い、暑いと言っていても、何も変わらないので、この暑さにふさわしい真夜中の一本を探そうとしました。

みなさんなら、どれをチョイスしますか?

1.アルザスのリースリング
2.北海道のロゼ
3.ボルドーの赤
4.シチリアのエトナ・ビアンコ
5.北海道のミュラー・トゥルガウ
6.ローヌ南部の赤

1.として念頭にあったのはマルク・テンペのリースリング。キン、と冷やして開栓したものを飲んで、あとはゆっくり時間の経過を楽しもうと思っていました。でも、今回、開けるのは真夜中で、おつまみはポテトチップスしかないので、ひとまずは避けました。

3.はレ・グリフォン・ド・ピション・バロンで、若干良い目のワインでした。実際、この日は、ずっと準備していた案件がひとまずは無事に終わった記念として、ちょっと良いものを開けたいなと思っていたので、このリストに載ったのですが、やっぱりこれは食卓で開けたいと思って、真夜中の一杯としては、外しました。

6.はシャトーヌフデュパプからドメーヌ・ド・セネショーのルージュ。コートデュローヌは、一時期ヴィオニエに取り組んだ時に、コンドリューのような土地については、飲んで理解したと思っているのですが、南ローヌは単一品種を基本押し出すことはないので、ちょっと手薄になっていました。シャトーヌフデュパプに至っては、基本、ギガルくらいしか飲んだことがないはず。なので、今回は少し外しました。

で、2、4、5で迷いました。4ですが、エッセルチのもので、エトナの巨匠フランク・コーネリッセンに影響を受けて、というフレーズがあったので、自然派的なものなんじゃないかと思います。これはこれで飲みてえ、という気持ちになりましたが、真夜中の気分ではありません。2021でヴィンテージも若いです。しかも、ここ連続で白を飲んでいたので、変化球が必要です。そういう意味で5のミュラー・トゥルガウも一度外しました。

ドメーヌユイTz2020

ということで、2の北海道のロゼ。小樽の西、日本海の風を浴びる余市に畑を構えるドメーヌ・ユイ、Tz 2020、ペティアン(微発泡)ロゼ デコンストラクティーフをチョイスしました。

キャンベルアーリーを主体にして、実験的に四つのワインをブレンドして、これになったというもので、四つのぶどうを醸造したわけではない一品のよう。しかしながら、香りにはキャンベルや旅路の香りがあって、口に含むと、果実味やラムネやレモネードのような風味が優勢で美味しいです。

夜なので、トライタンの傷ついたボロいグラスで恐縮ですが、泡も割としっかりあって、軽い刺激と果実味と、柔らかいキャンベルの渋みが、合わさって、真夜中の酒宴にふさわしい一品でした。

さっき、旅路(というブドウ品種)の味わいが〜なんていいましたが、それは実際はブレンドには含まれていないかもしれません。ただ、旅路のワインを飲んだ時のような清涼感が感じられて、余市の土地の表現なのかもなー、なんて思いました。

実験的なワインのようなので、もう出会うこともないかもしれませんが、なかなか良いワインだったと思います。アルコール度数も8.5と、真夜中の酒宴にふさわしい感じ。一本開けてしまいそうな、スムーズな飲み口。

以上でワインの話は終了。

暑いと、なんだか人々の心まで荒れてきます。今日も、信号機のない交差点で、混みあっていたから、通行人が両側から来てないときを見計らって、少し進入したら、すごいスピードで走って来る車がいたので停車。

そこになんだか、黒いサコッシュのようなバッグを肩がけした、短パンの、アウトドアが好きなのかもしれないような出で立ちの、40手前くらいの男性が、あれやこれやといちゃもんのような言葉を浴びせてくる風景に出会いました。

中ではエアコンの音と、テレビの音が合わさって何を言っているかわからなかったのですが、多少の時間を、おそらくは横断歩道を越えて頭が出た状態の車が、自分の歩む方向を阻害していることに対するいら立ちを、どうしようもなくて、ぶつけていたのだと推測しました。

阻害してしまったことは申し訳ないなと思いつつ、若干、怖かったです。怖いので、とりあえず目を合わさないようにしていたら、しばらくして行ってしまいました。台風と、ヤバイ人は、正面から向き合わずとにかくじっとしているのが吉なのではないでしょうか。もう二度と会うことはないでしょうし。

ヤバい人だな、と思って、謝るふりをしながら、呪いをかけていたのですが、あまり成功したことはありません。そして、モラハラ系、クレーマー系のヤバイ人の顔って、例外なく、貧相で、醜悪で、この世の最悪を一身に背負ったような表情で、本人は正義感を発揮したつもりで気持ちいいのかもしれませんが、見るにたえないような顔つきであることが多いですね。

一度、松本に住んでいたころ、地元民だと、混んでいる時は交互に譲り合うような交差点があって、そこにずっと一時停車したままの車がいたから、「違うぞ」と思ってクラクションを鳴らしたら、急に降りてきて、ごちゃごちゃ言い始める出来事に遭遇したことがあります。

比較的若く、ハリーポッターのようなメガネをかけた、ソバージュな髪型をした背の高い男性でした。とりあえず、謝って、車の中に引っ込むときに、「馬鹿じゃね、あいつ」とヘラヘラしていたら、そのヘラヘラが気に入らなかったのかまた降りてきて、文句を言ってきました。

黙ってやり過ごし、やっとその車が交差点を越えて、私も、それについていきました。そしたら路肩に停車して、面倒だなと思ったので、すかさず追い越したら、追いかけて来ました。助手席にはなんと彼女らしき人がいました。

「ああ、こんなモラ夫とつきあっているのだか、結婚しているかわからないけど、災難だな」と思いながら、走っていると、案の定後ろで煽ってきました。もう仕方ないので、なずがままで、いつでも警察に電話を掛けられるようにしていたら、ある程度のところで、去っていきました。

怖かったですが、向こうは向こうで、タイパもあるし、ある程度憤慨が収まったら、どこかに行くんだな、ということも学習しました。切れた煽り運転の車や人には、とにかく口先で誤って、あとはじっと警察を呼べるようにしながら、待っていればいいや、と思った次第です。

余計な抵抗すると、面倒くさくなるものです。

例外なく、怒っているときは残念なお顔になっている、ので、誰か、『クレーマー/モラハラーの肖像』といった写真集でも出してくれないものかしら。

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