三島由紀夫×川端康成 

川端原作の映画の様々なバリエーションをいろいろ買う中で、「三島由紀夫×川端康成 運命の物語」というDVDを購入しました。

三島と川端はもともと師弟関係だったけれども、ノーベル賞を三島にゆずってくれと頼んで、受賞してから、距離が開いたみたいな内容を、様々な証言者の発言から再構成しています。

動いている川端さんは、絶壁ですね。私も絶壁なので、親近感がわきます。ノーベル賞の授与式に出る川端さんは、とても堂々としています。

私も、ノーベル賞の会場に、観光にいったことがあります。

1997年にストックホルムに数カ月ステイしたときに、大江健三郎が受賞した後だったので、その晩餐を再現してくれるという店で食事をしたんです。

内容は忘れてしまいましたが、とても美味しかった。そして、最後に飲んだデザートワインが、本当に美味しくて、かなりのハイスピードで飲んでしまったのですね。

そして、帰り、ワゴンの中で「オーエ!」となった、というのが、鉄板のネタになってます。

ストックホルムで楽しかったのは、ストリンドベリ記念館ですね。イラストが掲載されていて、マンションみたいなところの数部屋をぶち抜いてつくった記念館でしたが、面白かったです。ムンクっぽい絵が印象的でした。

いずれにしても、川端さんと三島由紀夫の心の葛藤が、このDVDには掲載されているわけですね。49mしかないから、この定価で買うのは、あまりお勧めしないけれども、酒を飲みながら観るには、まあ悪くないと思います。

このDVDでは、ノーベル賞以降の川端と三島の間の葛藤が、二人の死の遠因なのではないか、という推定のもとで撮影されていますが、それは果たしてどうなんでしょうか。

川端さんの晩年、睡眠障害もあって、書けなかったんですね。書くことが川端の生きがいだったので、書けなくなったときに、死を選ぶということだったのでしょうか。もしかしたら、川端さんの恐れていたボケが来ているという不安があったかもしれませんね。

でも、このDVD、ナビゲーターの宮本亜門さんのものかもしれませんね。宮本さんも、ガンの宣告を受けて、死と向き合い、創作に打ち込むとなったようです。亜門さん、いい顔している。

岩下志麻主演の『古都』も購入して観ました。中村登監督のものです。

武満徹の音楽がいいです。

モダン映像がそこかしこにあって、映像美としてもいいです。

原作に忠実ですね。

だからこそ、あのスピンオフ『古都』が成立したんでしょう。

太吉郎が神経質っぽいですね。原作ではもっとふっくらしている感じだけど、違うんですね。

岩下志麻さんは、美人ですね。ただ、この人銀座の出身ですよね。


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