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「生物科学入門: 代謝・遺伝・恒常性」(白木賢太郎著 東京化学同人) のすすめ

 生物科学の入門書、高校生物から専門へ進む大学初年用と思われますが、改めてこの分野を学び直そうとする、企業に働く物理、化学関係の技術者、研究者にも十分応える普遍的なものと思います。

 基本的なことをわかりやすく記述してくれて、易しいけれど奥の深さを感じさせる内容になっています。いわく、生命の根源を学術的に真摯に探ろうとする、学術研究の歴史を踏まえた本書後半の記述に見ることができます。

 それは、著者である白木賢太郎氏(筑波大学 数理物質系 教授)の学究者としての志の高さによるものと思います。

 白木さんには、2019年東京化学同人出版の「相分離生物学」という名著もあり、こちらもさらに一段とその見識の深さと学問に対する情熱のほどが感じられ、シンプルに読み物としても日本人研究者、技術者の心に届くものです。もちろん学術的な内容も素晴らしく好奇心を刺激します。

 是非、企業関係の技術者の皆さんにもご一読願いたい、おすすめしたいものです。



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