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「パウエル議長発言で、株高、円高が進んでいる、パウエルさん以外にタカ派発言出なかった」

12/13,14にFRBによるFOMC会合がある。それ以前では最後のパウエル議長発言が昨日行われた。

講演内容は、これまで言ってきたことに変わりなく、利上げペースをいずれ落とすことはある、最終金利は高めになる、と言っている。12月に利上げペースを落とすと言ったことが好感されたのか、ニューヨークダウ、ナスダックともに大幅上昇、為替は大きく円安に振れて、本日12/1午後の段階で一時は135円台になったが136円台前半。
為替は、一か月半前の150円からみて14円以上の円高でこれも急激な変動である。

投機筋が演じる為替変動と言うのは、こういうものであると思う。
ちょっとした先行き見通しの変化で、大きく相場を動かして、もうけを狙うという、そういうものが投機筋と言うものである。

ここでさらに円高に行くというのは、そうそう簡単なものではないだろうと思う。
今回の急激な円高は、今年の急激な円安を誘導した投機の反動という部分が大きい。
基本的には、日米の金利差は歴然たるものがあり、23年の米国の利率は4.6%と言われており、現在より1%も高いものだ。
そう見れば、日米金利差は広がる方向で一方的円高に行くわけがない。

冷静に投機筋の思惑を考えれば、まだ一度や二度の円安誘導があって少しもおかしくない。

ただ、これまでも言ってきたように、日米の金融事情、景気事情から見て、日米金利差は中期的にもある程度付く蓋然性が高く、また当面日本の貿易赤字は続くこともあり、以前のような円高水準はなく基本は円安水準が続くだろうと予想はできると思う。

そう見ておいて、現在の急激な変動を観察することが大事なことと思う。
個人で為替に身銭を投じている方々もいらっしゃると思うが、よくよく用心忘れることなく注意して取り組まれんことを!


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