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「今日2/17の豊島逸夫氏のコラムはなるほど」/インフレ収まらず利上げ昂進の予想、金融スジ予想がFRBを逆転

今日2/17の豊島逸夫氏のコラムはなるほどという記事でした。

昨日「金のつぶやき」はこのコラムで疑問を呈した部分はありますが、今回の「金のつぶやき」はなかなか情勢を如実に物語っていると思います。

予想以上のインフレ

ここのところの、インフレ指標の立て続けの予想を上回る統計数値、FRB関係者の利上げ昂進発言、やはり3月は0.50%の利上げが有りそうな雰囲気を漂わせているとのこと。

米国のインフレはなかなか収まりそうもないことが露わになってきています。米国がそうだということは世界のインフレも根が深そうだということを意味しているでしょう。
やはり、デフレの時代は終わり、インフレパラダイムへと時代は転換したということなのだと思います。

予想以上の利上げ

豊島氏によれば、米国のターミナルレイトは、これまで国際金融スジの予想がFRBの予測を下回り、年内の利下げさえ予想していたのが、今今は国際金融スジの予想5%前半で、FRBの予想を上回ったということです。
これまで、FRBと国際金融スジにこれと逆の認識のギャップが有ったことを思うと、大きな転換が起きたと見ても良いかもしれないと思います。
まさにいよいよ本格的なインフレ時代の到来を予感させます。

日本への影響は?

さて、ここまで先行きのインフレと利上げが予想以上になってくると、日本金融政策との関係も変わってきます。
昨年末、黒田総裁が実質利上げの政策変更を行いました。これを受けて、財務省やメディアあたりからは、異次元金融緩和の出口論が喧しい状況です。
私は、これまでこのまま異次元金融緩和を続けることが日本の国益であり、日本経済の再生のために必要であるとの議論をしてきました。

この意見に変わりはありませんが、米国のこの近々の状況変化で日銀は更なる利上げ、出口政策が極めてやりやすい状況が形成されることになるでしょう。
米国が更なる利上げが不可避であるので、当然円安が昂進します。事実今日などは、二月初めには130円を切っていた円が134円を超えて来ています。
さらに米国のインフレは続く可能性が有り、利上げも続く可能性が有ります。
そうであれば、遅行している日本のインフレも昂進し、円安も放置できなくなる可能性が高く、先般黒田総裁が理屈として述べたような金融緩和は緩めないが上限利率は上げるという実質利上げをすることはバランスが取れた金融政策になってきます。

そして、日本経済の需要が昂進してくれば、賃上げが続くことでコストプッシュインフレから需要プッシュインフレへと転換してくる、そして金融緩和の出口政策の実現となってくる、というハッピーなシナリオが有り得る環境となります。そうとすれば、次期日銀総裁の植田氏はかなり運が良いと言えるかもしれない。

さて、このような予想はかなり荒っぽいものですが、結構可能性の有る予想ではないでしょうか?


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