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「China市場、波乱の足音との記事だが、下落を続けるだろう」 


ここ数日China関連で目に付いた記事は、China市場の暴落イメージを想起するものだった。

10/9付け日経は「中国市場、近づく波乱の足音 「市場の警鐘」まとめ読み」、JBpressは、一度本欄でも紹介したことのある市岡繁男氏による日本経済への影響に関連してChina経済停滞懸念に関してである。

日経の方は、

1)鄧小平の改革開放以来20年以上上がり続けたChina住宅市場が明確に下落に転じたこと、
2)China主要テック三社(アリババ、テンセント、美団)の株価が昨年来下落トレンドを抜け出せない、
3)China売り上げ比率の高い企業の株価が、逆にその比率が低い企業より数段悪い、
ことを挙げ、都市人口の限界を挙げ、China市場の波乱の足音を示唆している。

ただこれらは既に種々情報が出て来ていることであり、今更感はあるが、事実には違いない。

JBpressの方は、

市岡繁男氏の記事で、以前に紹介した下記記事をご覧いただきたいが、

市岡繁男氏は、証券マンからアナリストになった方で、長い経験と歴史的側面から中長期の洞察に優れた方で、過去の暴落局面を幾度となくあてておられ、そういう意味で中長期のトレンドを読むのに長けている人である。

この記事中では、上記書評中でも彼が言ってるように、現状の金融情勢はかなりリスキーであり、とくに現在、日本株は外国人投資家にかなり依存しており、China株と連動して下落していくリスクがあると言っている。

China株が下落するのは、前記日経記事と同様な情勢認識から来ているものと思われるが、日本株までそう下落するのか、は私は少し疑問に思っている。

さて、China市場は?日本市場は?

China経済、市場は、これらの記事でもわかるように、急激にシュリンクというわけにはいかないだろうが、下落基調を続ける蓋然性はかなり高いと言える。
重要なこととして、国際金融スジがChinaを見放したということが有る。そのことが米国の政策に6年前から反映され、トランプ政権後バイデン政権になっても、さらに米中確執がより超党派で明瞭になったことに顕れている。
であるので、Chinaはショートである。

さて、日本市場は、である。
市岡繁男氏の言うとおり、China市場の影響を受けやすいということはある。
だから、大きくChinaが下落すればその影響は少なからず受けることにはなろう。
しかし、上記見てきたように、また、本ブログでも繰り返し言及しているように、日本あるいは日本市場、経済は、日米同盟の軍事経済同盟化が深化していることから、世界の中で相対的に優位な状況にある。
このことは中長期的に見た時、経済安全保障の観点を含めた国内投資の増、雇用増等の要因であり、市場の相対的優位をも語っているということになろう。

日経平均/香港ハンセン指数の推移を見よ!

この一つの根拠になる数字を紹介する。
日経平均/香港ハンセン指数の推移である。
2017年03月 19000/24200=0.79
2021年03月 29500/28800=1.02
2021年12月 27800/23800=1.17
2022年03月 27943/21684=1.29
2022年10月 26396/16701=1.58
この数字が見事に表しているのは、米国の嫌中政策への転換以来、日中株価指数の逆回転である。
これは、今後も継続する可能性が高く、株価が戻すときには日本株は日本経済に応じて大きく戻していくという可能性が高まっているということであろうと思われる。


以上、これまで繰り返し述べてきているように、日本株は中長期的に、特にバリュー株投資に関して、相対的に妙味があるということになる。





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