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「マクロ金融情勢:この先、投資的に難しい局面です。豊島逸夫氏のコラムもそう言っています、こういうときの豊島氏はなかなか良いこと言います」/でもしばらくしたら良くなるだろう、、、日本で気にすべきは政治リスク。

ここのところ、日本株が上がってるように見えますが、、、、

ここのところ、日経平均を見ていると上がっているように見えますが、実際は下がり気味なのではないかと思っています。
たしかに銘柄によっては上がっていることは確かです。しかしバリュー株全般を見ると下がっているように思います。

為替の乱高下がボラティリティーを上げている

これは少し前の本コラム中の記事でも言いましたが、為替が米国の金融政策の変わり目で乱高下を繰り返しています。それにつられて日本株はボラティリティーの高い状態が続いているというのが現況です。
そして、円高でこれまで比較的安定的に円安だった状況から大きく変わったせいでボラティリティーが高まるということになっています。

先が読みにくくなってきた

それを良くわかるように解説してくれているのが、いつも引用する一昨日、その前日の豊島逸夫さんのコラム記事です。

FRBのFOMCの後、矢継ぎ早に記事を二つ出してくれているが、なかなか難しい局面に来ていることを感じさせます。
来年2024年の3回の利下げをパウエル議長が示唆したとして、米国株は完全にリスクオン、最高値を更新、爆上げと言って良い状況だと思います。
これは、もう少し続くのかもしれません。
しかし、豊島氏も言っているように、国際金融スジは半信半疑のところが有り、FRBの真意を測りかねているという面が濃厚です。

円の乱高下、日本株の乱高下

そして、日本ですが、この米国金融政策の大きな変更に伴い、日銀がゼロ金利解除などの金融政策正常化への計画を残していることから、日米金利差はグッと縮まり、円は150円を超える円安水準から140円台に迫る10円ともなる円高、そこから揺り戻しといった乱高下を余儀なくされています。
そして、日本株は、為替に対する相関係数が極めて高いので乱高下を繰り返すことになっている、ということです。それは、日本の代表株トヨタを見れば明らかです。

注目すべきは実質金利

国際金融スジの動きが、米国株、ドルを決め、日本市場もそれに左右される構図は変わらないので、米国の金融情勢がどうなるか、ということが重要です。
それは、豊島さんも言っているように、少し見えて来ています。
注目すべきは実質金利です。
FRBパウエル議長の発言からみると、どうやら実質金利は変えずに引き締めを継続できる、であれば利下げ3回となる、という図式が見えてきます。
ここに注目すべきではないでしょうか。

ロイターコラムニストJamie McGeeverの2023年12月8日記事に注目

この実質金利で引き締めを維持し、名目金利が利下げ3回程する、というのは、12/8のロイター記事にロイターコラムニストが書いています。

まさにこういうことではないかと思います。
Jamie McGeever氏がいう、来年の金利4.0%というのは低すぎるにせよ、豊島氏「1年後の名目政策金利が4.6%で、予想インフレ率が2.4%ということは、実質政策金利が2.2%」というのは、まさに0.25%の利下げ3回というのと整合的です。

当分はこの状況が続く、来年初めから次の流れへと収斂していくのでは/実質金利で見ていくとそうそう円高にはならない

今現在は、豊島氏記事にあるように、国際金融スジでさえ、FRBの真意を測りかねている状況です。ですので、当面は為替の大きなボラティリティが続き、そうであれば日本株のボラティリティーも大きなものになります。それがしばらく続くでしょう。
しかし、それは徐々に収斂の方向に進んでいくのではないかと思います。
そうしたとき、やはり実質金利に対して為替が相関していくというのが本質のはずです。そうなっていくのではないでしょうか。
来年、日米の金融政策がその形が現われてきて、方向が定まってくるに従い、為替のボラティリティは収まっていく、そういう蓋然性が有ると思います。
そのときの実質金利ですが、一年後でみたとき、米国の実質金利が2.2%、日本はまだマイナスの現状を追認していくでしょうから、2%以上の実質金利差を抱えていることになります。
であれば、120円台とかに勢いで行くことはあっても、やはり130円台後半から中心は140円台という円安ではないかと思います。十分円安水準です。
ある意味で円高になればドル買い、米国株買いのチャンスだろうと言えます。

日本の場合、気にすべきは政治リスク

ということで、私の読みは、政治さえ安定していれば来年も日本株は良い状況が続くだろうということですが、
これまでも本コラムで述べてきたように、日本の場合は、政治リスクを気にすべきです。
その先がまだ読めてきません。
石破、河野、上川などといった後継者であれば、間違いなく売りです(と思います)。
岸田総理が政権を手放すとすれば、総裁選で、選ばれた総裁が首相、上手く行けば解散勝利、まずければ交代、、、、という政局になる可能性が有ります。
選挙は、再来年2025年参議院まではなく、それまでは与党が勝利の時期を探る、という形があるかもしれません。2025年であれば同日選でしょう。

そういう政治日程を頭に入れながら、金融情勢を見ていく、
そういう腹で、行く末を見ていきたいと思っています。

今日は、少し内容の濃い記事になったと思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。




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