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「金融経済記事には要注意、相反することがありながら平気で一方的な記事を書き国益を損するのがメディアがよくやること」

金融経済記事には要注意です。相反する事実がありながら、実はそれを知りながら、平気で一方に偏した考え方でロジックを組み立てて国益を損する記事を書いたりします。
これがマスメディアがよくやることです。

上の方の記事が日経、下の方の記事が講談社マネー現代の記事です。
いろいろと難しいことを書いているようですが、
日経の方は、近々の米欧のインフレ昂進に伴う高い利上げ圧力があるのに対して、現行日銀政策の継続では過度の円安圧力にさらされ舵取りが非常に難しい、とのことを言っています。
現代マネーの方はというと、イールドカーブコントロール(YCC)がままならずそのカーブが歪んで金融機能に支障が生じている、それを現行金融政策の継続では不況を招来する、というふうなことを言っています。

もちろんこの記事は別々のものでそれぞれに主張があるのでしょうが、私には全く逆のことを言っているように聞こえます。

ということは、本コラムでも最近述べさせていただいたような日銀にとっても好都合な状況が生まれつつあるということです。

利上げの勢いは米欧にあり、それに対応できて為替を円高に触れさせることなしに12月に黒田さんがやったようなYCCのための実質利上げをしやすい状況だということです。
うまくやれば、米欧利上げに少し控えめに利上げ追随し、為替を好ましいリージョンにモデレイトにコントロールして、同時にYCCのひずみを抑えめに金融緩和を続けるということは、これほどうまく出来るかは別として、十分可能性だということです。

上記二つの記事がいうような、都合の良い環境因子をお互いに捨象して危機を過度に演出するというようなことは止めてもらいたいと思います。

いま、日本にとって、また別の見方をすれば植田新総裁にとって、都合の良い金融情勢ができて来ているということです。
それは、日本経済の再生にとっても良い環境だということであり、是非政府はこの状況を利用して財政政策をきっちり実施し、日本経済再生への道筋をつけていただきたいと思います。


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